農具開発①
「とうみ?ですか?何ですかそれは?」
奇妙丸と丹羽さんとの会議中。家臣団と言えばまだいるのだけどなんか史実に出てこない人が多いんだよね。やっぱり転生とずれの影響かな?例えば西園寺久昌、明知孝景、東清国。なんか聞いたことあるような名前を組み合わせたような方々。てか明知て漢字違うけど織田家にとっては天敵だよね。
まぁこの三人でやるのには意味がしっかりあって父が側近として任命したかどうかの話である。
「はい、以前私が作った千歯こきと同じく農具でございます。大雑把に言いますと風の力を使い籾殻、玄米、塵に分けます。作り方は私が指示しますので資金の援助をお願いしたいのですが」
「援助も何もよほどへんなことではない限り、兄上の意見に反対はしませんよ。それにしても千歯こきで脱穀して唐箕に通せばすぐ終わるな。で値段は高いのですか?庶民の手入らなければ意味がないようですが」
「千歯こきよりはるかに高いでしょう。ですが村に一台あるだけでも便利です。どうでしょう?村のもの一人ずつ集金して一台提供する。収穫効率が上がりますし、皆で買った物なので文句を言うものも多くないでしょう」
奇妙丸は丹羽さんに確認をとって了解を得たらしく頷いた。
「まぁ荒い村での集金は反感を買いそうだが提供されるものの詳細を記載すればよかろう。千歯こきでかなり便利になっているしな」
俺が千歯こきと唐箕を一斉に作らなかった理由は二つある。
一つは美濃攻略などを進めている最中であったこと。
そして二つ目は農民たちのやる気の上げ下げを操るため。
一気に与えてしまうと一時期は爆発的にやる気がでても、新鮮さがなくなると次を欲する。ということは次のものを用意しなければいけない。だから少しずらすことにより新鮮さを与える。これでやる気も上がるだろうという考えなのだが……上手くいくといいけどな。
ちなみに万石通しとかの類も一応作れるには作れるがそれは金銭事情とまだその時ではないということだ。万石通して金網とか使うじゃん?この時代に金網があるかどうかなんだよね。金網は金属だから高いだろうし。だからこの農具である程度収入が入って余裕ができれば作る気でいる。お金があっても父上が見てるのは天下だしね。金は天下の回り物。使わなきゃ損だが使いすぎも損。
「太郎様、最近帰蝶様に会われましたか?」
俺と丹羽てどういう関係が先なんだろうね?俺一応養子だから織田一門ちゃ一門じゃん?けど今は奇妙丸の家臣的立ち位置だし役職も丹羽と一緒だし。
「いや、母上がどうした?」
義理だけど育てて貰ったご恩があるし偶には顔を出せてことかな?
「いや最近殿にも帰蝶様にも会われていないようだったので少し休みを取って会いに行ってはいかがでしょう?」
「うーんありがたい話ですがお断りします。手紙を書いて送ることにします。拾って貰ったご恩があるのに会いに行かないなんて親不孝ですよね」
丹羽さんが何をもってそういったのかは知らないが今は行く気がない。てか怪しいな。俺を追い出そうとしている感じがなんとも怪しい。
「何か企んでおられるんですか?」
丹羽さんは豆鉄砲を喰らったみたいに驚いた顔をして、そのあと声を上げで笑った。
「ハハハ!違いますよ、そろそろ上洛する準備が整いつつあるので連れて行ってもらえるように交渉してくるのがいいのではないかと」
たしかに京には行ってみたいな。珍しいものもあるだろうし。それにしても丹羽さんて本当に真面目だよね。
「ではもう少ししてから行くことにします。今は入城してまだやることも残っていますしね。とりあえず集金の知らせと唐箕の使い方を説明した札を出しましょう。そんでもって私は唐箕作りに専念しますので今日の夕飯は奇妙丸一人で食べてください」
一緒に食べていいものなのかなんて考えながらいつも一緒に食べているけど今回ははやめに試行錯誤して完成させないときついからね。えっ?何が?勿論集金したのにまだこねぇのかよ!遅いな!て感じでね。
「わかりました。丹羽後で今日の料理は一人分だけいつもの時間にといっておいてくれ。兄上は食べたくなったら近くにいるものに言ってください」
そう伝えられると俺は外に出て準備を始めた。奇妙丸は父が連れて来させた家来のうちの3名を俺の家来として任命している。まぁ一応側近だしね。
「勘助、久兵衛、弥太郎これから俺が指示する通りに動いてくれ。今から作るのは唐箕という機械だ。設計図と作り方は分かっている。あとはこの通りに作って試してみるぞ」
多分だが一発で成功すると思う。結構頑張って設計図書いたしね!
「一人一台作ってみてくれ。これができたら奇妙丸に量産の指示を出して貰うからな」
とりあえず家来の説明でもするか。
勘助 14歳 本名 大倉橋勘助茂信。足軽兵の息子。身分は高くはないが低くもない。冷静かつ大胆な選択を好む。特技は槍と兵法。
久兵衛 13歳 本名 伊丹久兵衛晋三 足軽でも下の方の息子。この時代足軽も名字か許されていたっけ?なんて思いながらもあるんだしいっかという考えである。確か江戸時代は士農工商でも上の身分として数えられるんだよね。まぁいいや帯刀もしてるけど。元気で明るいムードメーカー。特技は算術と馬術。特に一直線で走るなら誰にも負けないと言ってもいいくらい馬術はうまい。
最後に弥太郎 15歳 本名 菊池弥太郎諸里。この中で最年長で家柄も一番いい。足軽大将ではないがそれより一つか二つ下である。大人で賢い。農民たちと仲が良かったり、商人と仲が良かったり、世渡り上手。特技は剣術と和歌。
この三人のうちいち早く完成させたのは弥太郎、次に勘助、最後に久兵衛。まぁ弥太郎は農民と仲良いし、大工の人とも仲良いからね。こいつつかえる!
なんて考えながら完成した唐箕を試運転しようと穀物を取りにかけた。




