9話
江戸城率いるA組は順調に攻略を進めていく。なるべくレベルが低い人が対応し、上位組は体力やMPを温存する方針だ。
「おいおい!50階層だと思って身構えてたけど土ゴーレムばっかりで楽勝じゃねーか!」
「そうだな!受付嬢が言ってた報酬も気になるな!」
「受付嬢かわいいよなぁ~」
「おい!このゴーレム固いぞ!だれか頼む!」
「了解!」
とくに危なげなく攻略は進んでいく。本当にあっけなく進み、A組である江戸城は扉の前まで到着していた。
扉の中からは戦闘音が聞こえてくる。ヤマトが扉を開けた瞬間に見た光景は3丁目のおじさんが水色のゴーレムに首をはねられているシーンだった。
D-カード「大型レイドにて初めての死者が出ました。50階層大型レイドでの死亡は装備全ロスト状態で砦の牢屋に転移します。24時間経過後ボスが倒されていない場合には正式な死亡となります。24時間以内にボスが倒された場合は武器は戻りませんが生き返ることが可能です」
24時間、それが死亡メンバーを助けるために残された時間だった。
「おじさんっっ!」
所属ギルドは違えど常に連携をとってきた黒猫が思わず声を上げる。
「いくよっ2人とも!」
動きの速い黒猫と猫耳双子が特攻をかける。が、
ガキンッ!
「なっ!?攻撃が通らないっ!」
「「めちゃんこ固いにゃ!」」
装備も整え、準備満タンのはずだった。でも攻撃が通らない。。
「さがれ!その色!ミスリルゴーレムかもしれん!!」
ヤマトが叫び、余裕なゴーレムが答える。
「いかにも。われはミスリルゴーレム。どんな攻撃も通さない鉄壁の番人なり。」
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俺はポテチを食べ終える。
常に最前線にいた3丁目のおじさんが仲間をガードしながら戦っていたがミスリルには武器負けしたようだ。
あの防御力とミスリルソードは反則じゃないか?
というか周りのメンバーが足を引っ張りすぎている。もっとレベル上げてから挑めばいいのに。上位陣しか知らない報酬があったりするのだろうか?
24時間か、、、参加賞が素晴らしいっていうし、、、前回のイベント参加賞切れ味の落ちないナイフも便利だしな。行ってみるか。
俺は文字通り思い腰をあげる。景気づけにガチャを1回だけまわすか。
ガコン!中身は、、、ボクサーナックル。当たりとは言い難いが俺の戦闘にはあってるしこれを付けていこう。
さてと、、俺ってばまだ3階層までしか攻略してないんだよなぁ。24時間で間に合うかな?やれるだけやってみよう。
俺はダンジョンを攻略し始める。
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「ほーら!正面に敵がいないだRO?」
「ほんとだ~。やっぱり私たちってばてんさ~い!」
「あの宝箱ぴっかぴかじゃないKA?」
「100億円はいってたらど~する~?」
「ハハハ!それはな?50億ずつわければいいんDA!」
「たしかに!マイケルってばてんさ~い!」
「ははははh!」