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ノーマン物語-サバイバル刑務所  作者: じゃむ
プロローグ
144/153

.19

ボンコワラの悪態は命乞いに変わった。

こうちゃんがナイフでサクサクと刺し続けているからだ。


ボンコワラの動きと声が小さくなる。


多分死んだ。こうちゃんは笑みを浮かべながら動かなくなったボンコワラを仰向けにすると服を切り裂き裸にし、腕の関節に切り込みをし始めた。


好きにしていい。と聞いたこうちゃんの言葉の意味が分かった。こうちゃんはボンコワラを解体するつもりだ。


タダシ達はただ突っ立って見ているしかなかった。


こうちゃんは器用に関節という関節に切り込みを入れる。


血まみれの塊にしか見えない。


それから、こうちゃんはボンコワラの足を持ち引きずる。

多分血まみれがイヤなのだろう。

タダシが片方の足を持ち手伝う。

こうちゃんは、ありがとうと言った。

足立がボンコワラから奪ったナイフを使うか?とこうちゃんに聞く。こうちゃんはうなづく。


[水いる?]

他の仲間は言ったが、こうちゃんは首を振った。

[骨切れるの?]

タダシの言葉に、多分。と答える。


校舎から人がまばらに出て来ていた。だが近づこうとしない。ただ遠巻きに見ているだけだった。


こうちゃんは首を切り落とし、地面に縦に置いた。

腕に足も綺麗にバラバラにしていく。

骨をどうやって切ったのか不思議だった。


バラバラにした四股。片腕を取り更にバラバラにしていく。足には興味が無いのか、そのままだった。

むき身になった内臓。こうちゃんは手を入れて、腸とかを取り出していく。


凄く楽しそうだった。


ボンコワラの遺体は、人間の身体ではなく、人間に似た精巧なナニかに見えた。


タダシは足立を見る。他の皆も見た。

誰もがただ見入っていた。

その顔には恐怖や気持ち悪さはなかった。


こうちゃんへの怖さもなかった。タダシもそうだった。

ボンコワラへの同情も怒りもなかった。


こうちゃんが楽しんでるので良かった。

そんな感情しかなかった。





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