表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者少女群  作者: お休み中
第五幕 百合の花嫁
39/42

 轟く閃光。

 立ち込める砂煙。

 響く戦慄。

 一筋の黒い影。

 スミレは、

「えっと……」

 目の前のユリを見て、

 真面目な表情で言った。

「これ、なんのコスプレ?」

 大きめの白いブーツ。フレアーが大きく広がった白キュロットスカート。腰についている薄紫色の帯に、大きな白のリボンが後ろに。さらに、そのリボンに、尻尾のようなマフラーのような飾り。そして、ノースリーブのフリフリ着物。腕には、ぶかぶかのウォームアーマー。額には白の鉢巻き。そして、ドングリにつけるような大きい薄紫色のベレー帽。

「これが……、勇者の……姿?」スミレは目を細めながら呟いた。「なんか、くノ一と魔法少女と軍服を足して、三で割ったような感じの衣装だけど……」

「これは……」ユリは自らの服をまじまじと見ながら「気に入った」と言った。

「き、気に入っちゃった!」スミレは頭上に九個以上小さい汗マークを浮かべた。

「ユリ……」キュアが言った。「惚れ直したぞ」

「ふっ」ユリは長い髪を払いながら「言うな。照れるじゃないか」

「はは……」スミレは引きつり笑いをした。

「よし、これで準備は整ったな」キュアはにやりと笑いながら、腕組みをする。

「えっ、ただコスプレしただけじゃね?」とスミレ。

「甘いな」とキュア。「これは変身後の姿だ。既に、戦闘能力は、通常のなん倍にもなっている」

「本当……?」スミレは呟いた。

「本当だ」キュアは頷く。「その証拠に、空も飛べる」

「ぶっ!」スミレは横に向かって吹きだした。「お、おいおい。なにその能力」

「汚いな」眉を寄せるキュア。「あるんだから、仕方あるまい」と、彼女はユリを見ながら「足に力を入れ、自分が空を飛んでいる姿をイメージしてみろ」

「わかった」ユリは目を閉じた。

 すると、

 ふわっ、

 と、ユリの体が数十センチ地面から浮き始めた。

「え……、えええっ!」叫ぶスミレ。「な……。ん、んなアホな……」

「ふっ、だから言っただろう」キュアは腰に手を当てながら言った。「常識だぞ、このくらい」

「いつ常識が変わったんだろう……、神様教えて」スミレは眉を寄せる。

「では、行ってくる」ユリは二人に手を振り、背を向けながら「もっと、色々慣れておきたいところだが……、時間がない」

「ユリ、その勇者(サージェント)モードになると……、必殺技が使えるようになる。本来は、特訓で会得するものなのだが……。今回は仕方あるまい。闘いながら、覚えてくれ」

「心配するな」ユリは人差し指と中指をくっつけ、それを二人に向けた。「見ていてくれ……。今宵、百合の花が、空に美しく咲き誇る」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ