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黄昏は悲しき堕天使達のシュプール  作者: Mr.M
九章 Revenge 12月

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116/136

第116話 隠し事と秘密

『Riverside Doom 春日』

に着いて、

1本目の煙草を吸い終わった

丁度その時、

茜が現れた。


「こうしてあっくんと

 2人きりで話すのって久しぶり」

俺から煙草を受け取ると、

茜は火を点けた。

「茜。

 何かあったのか?」

茜は俺の問いに答える代わりに、

小さな煙の輪をポンポンポンと

3つ連続で吐き出した。

それから。

立て続けに煙草を吸った。

茜はあっという間に

1本目を吸い終えると、

すぐに2本目の煙草に火を点けた。

俺も新しい煙草に火を点けた。

そして。

茜が話し出すのを待った。

俺達は同時に2本目の煙草を

吸い終わった。

俺は間を持たせるために、

3本目の煙草を手に取った。


「あっくん、

 私に隠し事してるでしょ?」

ふいに。

茜が口を開いた。

正直なところ。

心当たりが多すぎて、

俺には茜の言葉が何を指しているのか、

わからなかった。

「急に何を言い出すんだよ・・。

 隠し事?

 そんなのあるわけないだろ?」

それでも。

とりあえず俺は否定した。

「嘘、

 私知ってるのよ。

 あっくんの秘密」

茜が真っ直ぐに

俺の目を見つめていた。

隠し事と秘密では

微妙にニュアンスが違う。

そして。

秘密という言葉に、

俺の心臓が大きく跳ねた。

「でも大丈夫。

 私はあっくんの味方だから」

茜はそう言って、

にこりと微笑んだ。

まさか。

茜は俺の正体に気付いたのだろうか。

しかし。

そんな非現実的なことを

一体誰が信じるだろう。

いや。

サンタクロースを

信じる子供ならあるいは・・。

そして。

それは子供に限った話ではない。

サンタクロースを

信じる子供がいるように、

神の存在を

信じる大人もいる。

子供はいずれ、

サンタクロースは幻想だと気付く。

しかし。

大人は幻想の神を追い続ける。

「あ、茜。

 それは。

 恐らく茜の勘違いだと思うぞ。

 俺には秘密なんてないし、

 当然隠し事もない・・」

それに。

たとえ茜が俺の正体に

気付いたとしても。

それを証明することは不可能なのだ。

「心配しないで。

 絶対に誰にも言わないから」

茜は俺の言葉に

まったく耳を貸そうとしなかった。

子供を理屈で説き伏せることが

どれだけ難しいことか、

俺はこの半年で十分に理解していた。

強弁を振りかざす子供の前で、

詭弁は通用しない。

「茜・・」

「大丈夫。

 あっくんは絶対に

 『しけい』

 にならないから」

そして。

時に子供は突飛なことを口にする。

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