5・劫火
午前五時半過ぎ。日の出に照らされて、安東軍は整列していた。
前列に騎兵が縦隊を組み、いつでも突撃できる態勢を取る。先頭には高星が佇んでいる。その後ろに歩兵、こちらは横隊で敵を包囲する構えである。
高星は待っていた。親衛隊が火計に成功し、巨大なふいごとなった谷から敵が算を乱して飛び出して来れば、負ける要素は無い。
火計の成功を、今か今かと待ち続ける。だんだんと夜の星が消えていく空を見上げ、流れずに留まる薄雲を眺め、自軍の旗を見た。
戦慄した。旗が、垂れている。風が全く吹いていないのだ。
朝凪。海上では珍しくない現象だ。昼と夜の境目、朝夕に風がぴたりと止まる事がある。地形が風を生む陸上では海上と比べれば珍しい現象だが、それでも時々起る。だが、よりによって今この時に起こるとは。
高星は、動揺などおくびにも出さず願った。風が止まっている事に気付けば、まだやり様はいくらでもある。問題はそれに気付かずに火計を実行した時、火は勢いを得ず消し止められ、親衛隊も危ない。
今は、信じるしかなかった。
◇
午前五時過ぎ。親衛隊は谷の南口で火計の準備を進めていた。
周囲に積んである物資を燃えやすい様に積み直し、持ち込んだ油や火薬、薪束を仕掛ける。
火薬は、爆発せずに良く炎が上がる様に調合された火計用の物。薪束もただの薪では無く、ホフマイスター博士の提案による仕込みがしてある。
博士の用意した物はもう一つあるが、それはまだ使い時ではない。
ジャンも木箱をいくつも積み上げ、汗をかいていた。整然と積まれた木箱を、風が通り火が回る様に積み直しているうちに、一つの木箱に手を掛けた。
持ち上げてみて、その異様な重さに不審を感じた。他にも重い箱はいくつかあり、大抵は武具などの金属製品が入れてあった。だがこの箱は金属ではあるだろうが、何かが違う。
何が違うかと問われれば答えに窮する様な微妙な違いではあった。だがジャンの感覚がこの箱だけ確かに違うと告げていた。
箱を開けた。一つ一つの箱の中身を確かめている時間など無いが、この箱だけを確認するのに不都合は無い。そしてそうするだけの価値がある何かが、この箱には入っている様な予感がした。
箱の中には口を閉じられた麻袋が一つ、入っていた。箱の中でさらに袋に入れると言う事は、小さい物が大量に入っているのだろう。紐を解き、袋の口を開ける。
「これは……!」
驚愕、そして納得。すぐにエステルを呼び、箱の中を見せた。エステルもまた驚きを隠せない様だった。
「良く見つけた、これはなんとしても高星の下へ届けなければ。誰か手を貸せ! これを運び出すぞ!」
ジャンの戦果は森の中に隠された。あれはこの反乱を本当の意味で終わらせるために、また終わらせた後に重要な意味と価値を持つだろう。
「お手柄だな、ジャン。あのまま気付かずに火にくべていたら、少なくない情報が失われたかもしれん」
「いえ、そんな……まだ、手掛かりになると決まった訳じゃありませんし」
「だとしても、多少の金にはなるさ。文字通りな」
「それはまあ、確かに」
「さあ、そろそろ始めるぞ。準備は良いか」
空が白み始めていた。物資を積み上げ、油を撒き、火薬を仕掛ける間に小さな焚火が一つ熾されていた。二十人がそれぞれ手に松明を持ち、火を移す。
一斉に、火が放たれた。箱が、袋が、薪が、油を撒かれた地面が、炎に包まれていく。
「じきに気付かれるだろう。十分火が大きくなるまで火を守れ!」
それは炎を背にして戦えという事。危険だが、ここが踏ん張りどころである。
「……火の勢い、意外と弱くありません?」
初めに気付いたのは操だった。次いで紅夜叉が、その鋭い感覚で事態を正確に把握する。
「風が無いぞ!」
「なに!?」
予期せぬ事態だった。元々この作戦は、山から吹き下ろす南風を前提条件として成立している。その風が吹いていないのだ。
エステルが思考を巡らす。高星がこの様な重大な事を読み誤ったとは考えにくい。いくら完全は無いとはいえ、確信に近い物を得ぬまま賭けの様な事をするのは、高星のやり方ではない。ならば……。
「凪は一時的なものだ、じきに風は吹くはずだ。それまでは私が風を送る、皆は予定通り火を守れ!」
エステルが記憶の中から風吹かしの構築式を引っ張り出し、体内の構築式に魔力を流す。エステルの周りの大気が揺らぎ始め、やがてそれは風の流れとなって火を煽り始めた。
「火事だー!」
鋭い悲鳴が聞こえる、気付かれた。
「まだ火が弱い、自然に風が吹くまで死守しろ!」
エステルの指示に皆剣を抜いて前に出る。ジャンも炎を背にする事に少し躊躇ったが、意を決して前に出た。
◇
最初にやって来たのは、鎧も着ていなければ武器も持たない一団だった。単純に消火のために駆け付けた相手なので、こちらの姿を見るなり逃げ去ってしまった。
次に来た一団は流石に武装していた。しかし数は同等、突然の事態にとにかく動ける者が駆け付けたのだろう。
斬り合いと言う程のものでも無かった。敵はこちらを排除する事と、火を消す事のどちらを優先するべきか判断に迷い、どちらも中途半端に手を出した。
兵力分散の結果二対一であしらわれた敵は早くもほうほうの体で逃げ出し、火を消そうとした者は、突然の炸裂音と共に飛び散った火の粉に飛び上がって熱がっている。
ホフマイスター博士の提案で、薪束の中に細い竹を仕込んでいたのである。火にくべられた竹は節の中の空気が膨張し、やがて破裂する。
消火のために傍にいた兵は突然の破裂に驚き、飛び散った火の粉に火傷をしてパニックに陥った。
そうこうしているうちにも、後から後から敵の増援が駆けつけてくる。流石に態勢を整え始め、水も多く持ってくる様になった。
ジャンは、今まさに桶一杯の水を掛けられようとしている火に向かって、一本の薪を投げ込んだ。
目が眩む激しい閃光が走り、消火しようとしていた兵が水の入った桶を取り落す。薪の形をしたそれは、マグネシウムなどの粉末を大量に混ぜた火薬を成型した、ホフマイスター博士謹製の閃光弾である。
あちこちで閃光が走る。火にくべるにしろ、点火して敵に放るにしろ、戦って妨害するよりも手っ取り早い。剣を交えるだけが戦場での戦いではないのだと、ジャンは頭の片隅で理解した。
「お、おい。あいつ見覚えが無いか……」
「あ、ああ…忘れたくても忘れられねぇ……」
不意に、反乱軍に動揺が走る。怯えてすらいる様だ。その視線の先には、紅夜叉が剣も抜かずに立っていた。だが背筋が冷たくなる程の殺気を、全身から発している。
「紅夜叉だ! 間違いない、あいつは紅夜叉だ!」
悲鳴に近い叫びがあがる。
「先日、演習場に乗り込んで一個小隊を瞬く間に叩きのめしたあの鬼か!?」
これまで紅夜叉は、殺気を発しながらもただ立っていただけだった。だがここで初めて動いた。ギロリと反乱軍をにらみつけ、それに怯むとさらに駄目押しをする様に、一歩前に出た。
「失せろっ!」
潰走だった。古い建物の戸を開けた瞬間、ネズミが一斉に逃げ出す様なものだった。紅夜叉はそんな反乱軍の背中を眺め、唾を吐いた。
「つまらん」
「だがおかげで目的は果たせた、後は高星の役目だ」
いつの間にかエステルが傍らに立っていた。
「皆、急いで離脱だ。風上へ出て、一旦休もう」
気が付けばいつの間にか空は明るくなっていた。日の出からもう大分経った様だ。風も、気付かぬうちに南風が吹きつけている。
「やった……のか……」
ジャンに実感は無かった。無我夢中で駆けずり回っていた様な気がする。その場で陶酔しそうになったが、黒い煙にむせて現実に引き戻される。早く脱出しないと自分まで炎に巻かれてしまう。慌てて風上へ走った。
安全な距離まで離れてから後ろを振り返った。すでに燃え盛る炎は見上げる程巨大で、揺らめくと言うよりのた打ち回る様であり、真っ黒な煙を噴き上げている。
それはもはや炎では無く、巨大な怪物が暴れ狂っている様にしか見えなかった。
「ジャン、これを」
イスカに水を差しだされて、初めて激しいのどの渇きを覚えた。あれだけの炎の傍で、自覚は無いが長い時間戦っていたのだから当然と言える。
燃えていた。炎が、ではない。己が心が激しく燃え盛っていた。それはいくら水を飲んでも消えはしない炎だった。
そんな胸の炎の熱さに耐えかねる様に、ジャンは何杯も水を貪り続けた。
◇
午前六時半頃。ついに反乱軍が谷間から飛び出してきた。
反乱軍は火が消し止められない程になってからもしばらく抵抗したが、所詮無駄な抵抗でしかなかった。降り注ぐ火の粉で次々と飛び火し、谷中が炎に包まれるのに長い時間はかからなかった。
高星は剣を抜き放ち、陣形も統率も無い敵に向かって切っ先を向けた。
「突撃!」
駆けた。ただ一直線に駆けた。敵を討つなど考えず、考える必要も無かった。騎馬の突撃を見ただけで、反乱軍は左右に逃げ惑う。
人波を綺麗に切り裂いたところで、後続に手で指示を出す。まとまっていた騎兵が三つに分かれ、それぞれに反乱軍を追いまわす。
一つの集団だった反乱軍が二つになり、六つに分割され、さらに細分化されていく。それに合わせて騎兵も中隊から小隊へ、小隊から十二人一組の班へと分かれる。
もはや戦では無く、犬追物の演習だった。十二人が連携して駆け回り、大きな集団は断ち割り、小さな集団は囲む。端の方で逃げようとする者はさらに追い立てて、戦場の外に放逐する。
あとは後に続いた歩兵が包囲して捕えていく。戦意を失った反乱軍は次々と武器を捨てて投降する。
だが激しく抵抗し、戦う事を止めない者も居た。
◇
ジャンは谷の北口、崖の上から戦場を見下ろしていた。
火計に成功し、水を飲んで一息ついた後、親衛隊は次の行動について話し合った。
高星の指示では、可能ならば参戦するようにとなっていたが、捕虜やジャンの戦果などを放置するのも気になるという事でエステルも少し悩んだ。
だが最終的に、一刻も早く高星の下に駆けつけて戦いたいという意見が多数を占めた事により、谷の上を北上し今に至る。
戦場は土埃が舞ってはいたが血飛沫などは見られず、事情を知らぬ者が見たら演習だと思うだろう。
だが高所から戦場全体を見渡すと、未だ激しい抵抗を続けている箇所がいくつかある。つまり、親衛隊の出番はまだ残されている。
「エステルさん、指示を、いや許可を」
「……未だ抵抗を続ける敵が居るとは言え、私達が何もしなくてもやがて力尽きるだろう。あえて私達がやる必要は無い」
いつもの様に、堅い表情と口調。だがそれに続く言葉は、少し微笑んでいた。
「だがそれでも皆行きたいのだろう? ならば止めん。親衛隊、全員突撃せよ!」
雄叫びを上げて5m強の崖を飛び降り、乱戦の中に身を投じた。
◇
勢いで行けるものと、勢いだけではどうにもならぬものがある。
勢いで飛び込んだジャンは、他の数人と協力して逃げ惑う反乱軍を取り押さえる事には何の問題も無かった。
だが死すら覚悟の上で剣を振り回す相手には、勢いではどうしようもなかった。そもそも自棄になっている時点で、相手の方が勢いは上なのである。
獣の様な叫びを上げて後ろから斬りつけてくる相手に、ジャンは抜身を盾にして防いだが、勢いのまま押し倒された。
もしこれが声も無く斬りかかられて居たら、ジャンは間違いなく死んでいただろう。
ジャンを助けようと三人が男を囲むが、訳の解らない事をわめきながら剣を振り回す相手に気圧されて、後ずさりする。
その隙に距離を取り、体勢を立て直そうとしたが、男はまたジャンの方を向き、大上段に構えて斬り下ろしてくる。
男の目は紅夜叉のそれにも似ていたが、いつも冷たく、ここには無い何かを見定めているかの様な紅夜叉のそれとは違い、焦点の定まらない目をしていた。
殺される。そう思って目を閉じた。金属がぶつかり合う音がした。自分の持つ剣には何の手ごたえも無い。自分の身にも何も異常は感じない。
剣を止めているのは、戟の枝だった。そのまま大きく剣を弾く、剣は男の手から離れはしなかったが、男は大きく体勢を崩し二、三歩後ろに下がった。
「いやぁ~、危なかったですねぇ~?」
「ホフマイスター博士!?」
相変わらずの白衣を着たホフマイスター博士が、右手に何時かの戟を持ち、左手で後頭部を掻きながら立っていた。
「なんでここに?」
「ん~、観察ですかね~」
何を観察するつもりだと思ったが、今はそれどころではない。
「博士、こんな所に居たら死にますよ」
「今まさに死にそうだった君に言われてもねぇ」
「そんな事を言っている場合じゃ……」
言うや否や、目の前の男が三度獣の声を上げて斬りかかってきた。ホフマイスター博士は左に矛先を向けて構え、斬りかかられると同時に右へ薙いだ。
剣が、戟の枝に引っ掛けられて腕ごと大きく左へ逸れる。博士は大きく一歩踏み込み、がら空きになった胴に左掌で掌底を打ち込んだ。
男が吹き飛ぶ。背中から地面に落ちた男はそのままピクリとも動かなくなった。すかさず取り押さえられる。
「学者だから戦えないとか、そういう先入観はいけないと思いますよ?」
ホフマイスター博士は、またあの嫌な笑みをヘラヘラと浮かべていた。
◇
紅夜叉は戦場を歩いていた。
剣も抜かず、気を張る訳でも無く、剣戟の音が鳴り響く中をただ歩いていた。
多分に微温的だがそれでもここは戦場だ、自分が居るべき場所に居ると言う感覚がする。我ながら救い様の無い事だ。
後ろから斬りかかられたが、身を左に一回転させながら相手の腕を掴み、捻る。武器を取り落した相手の腹に膝蹴りを入れた。
うずくまる男の傍に落ちた刀を操が拾った。すでに数本の武器を抱えている。
戦場に落ちた武器を拾い集めるのは、一つは敵の武器を奪い、必要があれば味方に供給するためだが、もう一つは戦場漁りをしていた頃の習慣が抜けきらないからだ。
そのうち紅夜叉は適当な岩に腰を下ろした。
異様な存在だった。戦場の真ん中で少年が一人、無造作に岩に腰掛けて、冷たい視線で戦場を眺めているのである。まるで悪魔が人間を争わせ、それを特等席で見物しているかの様だった。
だがその瞳は、悪魔と言うにはあまりにも虚ろで無感動だった。
◇
困難な戦いでは無かった。もはや軍としての体裁を失った群衆を駆り立てるだけの戦である。失敗は無かった。
しかしそれでもただ指揮だけしている訳にも、ましてや眺めているだけともいかなかった。この規模の戦では高星自らも一人の戦士であらねばならなかった。
戦場の真ん中で太刀を振るいながら、いざと言うときに命を預けられる名剣があった方が良いかと高星は考えていた。
その高星に、背後からぎらついた視線を向ける者が居た。
男は一人だった、男は自分と高星の間に数人の兵が居る事から、高星に斬りかかるのは不可能と判断した。だが高星を殺す事は諦めなかった。
男は声を上げずに、その手に持っていた刀を高星に向かって投げつけた。矢とはまるで違う、低い唸りを立てて剣が飛ぶ。
異様な低い音はすぐに高星の耳にも届いた。振り返れば自分に向かって刃が飛んでくる。何故かほとんど見る間もないはずなのに、それが刀だと認識できた。とっさに払おうとする、だがすでに刃は近い。高星は右腕を犠牲にする事を覚悟した。
金属音。最初は払うのが間に合ったかと思った。だが何の手ごたえも無い。自分を襲う刃を止めたのは、間に割り込んだ槍だった。
「棟梁様! 無事か!?」
「おお、イスカか。助かったぞ、肝を冷やしたわ」
「棟梁様には指一本触れさせない!」
「エステルが知ったら悔やむだろうな」
言いながら高星は刀が飛んできた方向を探る。この場でそうまでして執拗に自分の命を狙う理由がある者は限られている。一瞬目が合い、背を向けて逃げ出したその男は、予想通りの大物だった。
「その男を捕えろ! 大隊長だ! この乱の首謀者ぞ!」
◇
エステルは高星からそう遠くない位置に居た。高星の傍に来るまでに、自分一人だけの戦果では無いにしろ十人を取り押さえていた。
十人目を取り押さえ、拘束されるのを確認して改めて高星の傍へ向かおうと顔を上げたとき、高星の命を狙って投げられる凶刃を見た。
心臓を鷲掴みにされた様な感覚がした。声を上げそうになったが声が出ない、駆け寄ろうにも距離がある。一瞬だが確かにエステルは深い恐怖に囚われた。
イスカが止めたときは心から安堵した。すぐに頭を切り替え、今の攻撃を仕掛けた相手を捜す。すでに恐怖は心から追い出していた。
高星を殺す以外に自分が生き延びる方法は無いと覚悟している大隊長は、唯一の機会を失ったと見るや一目散に逃げ出した。立ち塞がる兵を突き飛ばし、武器を奪って、息が止まるまで駆け続ける。
エステルはこの男を逃がさないと心に決めた。半分は首謀者を押さえてこそこの戦は勝利と言えると言う、冷静な判断。もう半分は高星の命を狙い、危ういところまで迫った相手を絶対に許さないと言う、激烈な感情によって。
大隊長が逃げる、エステルがそれを追う。逃げる大隊長を捕えようと何度も安東軍の兵が行く手を遮るが、その度に大隊長はそれを蹴散らして逃げ続ける。
だが行く手を遮られるたびに確実に大隊長の足は止まり、エステルとの距離は縮まってゆく。エステルは距離を測り、この距離ならばいけると判断した。
構築式を選び出し、魔力を込める。標的の真後ろに付き、左掌を向ける。縄を引っ張るように一気に腕を引くと、見えない糸に引かれた様に大隊長の体が後方へ飛んだ。
仰向けに倒れた大隊長に、大勢の兵士が圧し掛かる様にして拘束する。手足を押さえつけられてもなお首だけを振って抵抗しようとする大隊長の首筋に、エステルの剣先がピタリと当てられた。
「チェックメイトだ」
「クソがっ! クソがぁっ!」
わめき続ける大隊長を一瞥し、エステルが高らかに宣言した。
「反乱軍首謀者、第三大隊大隊長捕えたり! この戦、我々の勝利だ!」
勝鬨が上がった。もはや抵抗しようとする者はいない。反乱鎮圧戦は、安東軍の勝利で幕を引いた。




