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猫活!!  作者: たびー


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デレるの? デレないの? 1

お久しぶりです。秋になりました。

 お久しぶりです。猫たちが我が家にきてからすでに四か月が経過した現在。

 前話では、二匹に健康診断を受けさせたところまで書いてストップしておりました。


 さて、その後どうなった。

 じつは、健康診断を受診した夜のこと。わたしはいつも通り、仕事場でチマチマと仕事をしておりました。すると、細く開けたドアからハチワレがするりと入ってきました。

 まだまだお互いに慣れてはいない時です。

 すると、ハチワレのやとがわたしの足元に、こてんっと寝っ転がったのです。しかも、腹を見せて。

 あれ? デレたの? 

 今日、注射されて「もう誰も信じない」みたいな顔をしていたくせに。


 そう、ハチワレのやとはあっさり心を許しました。その晩から、わたしと寝るようになりました。


 しかし、もう一匹の三毛猫・ちとは頑なでした。なんせ、大概姿が見えないのです。朝も昼も夜も。基本的に人目につかないところにるらしいのです。あまりに姿を見せないので、どこかに逃げてしまったんだろうか、とか、溶けて消えてしまった? と不安にもなりました。


 ちとが定宿にしていたのは、二階のカーテンの陰。ダンボールとカーテンで作られたスペースにこもるので、使い古しのバスタオルを敷いてあげて、少しは居心地よいようにしました。それから、ごはんも小さめのお皿に入れて運びました。ついでに、二階にもトイレを一つ。

 ごはんは、下に二匹分用意しておくと、とにかくやとが全部食べてしまうので、別にする必要がありました。家に来た時には、骨っぽかった猫たち。やとは順調に食べまくり、日々ツヤツヤふっくらとなっていくのに、ちとは相変わらずガリガリで、わたしには険しい視線と「シャーッッ」という威嚇の声。

 移動するときには、常に早足で物陰から物陰へと移動していきます。テレビの後ろ、カーテンの裏、水を飲みに来た、と思ったら全速力で逃げていく。


 そんな中で、裏切者のようにハチワレ・やとは家のなかで自由にすごすようになりました。

 やとなりに、衝撃だったらしいことは「布団の柔らかさ」のようです。

 いままでずーっっと、せいぜいがバスタオルの上で寝ていたのが、わたしの布団に足をのせたとき、あまりの柔らかさに感激したようでした。

「こんな……ふわふわ? しんじられない……」みたいな感じで。感触を確かめるように、ゆっくりゆっくりと布団の上を歩いていました。

 そのうち、わたしの羽毛布団へと狙いを定めて布団の外から、ぽすんっと飛び乗るようになりました。まるで、柔らかさを楽しむみたいに。


 布団の上でくつろぐ兄を見ていたのでしょうか。

 きづくと、ちとは娘が学校へ行って不在の日中に、娘のベッドで休むようになっていきました。

 わたしはそんな様子を階段をそーっとのぼり、部屋の入り口からそーっと見ていました。丸くなって二匹して寝ていることも多く、それはそれは心和む光景でした。しかしちとは、わたしの動きが少しでも怪しいと断じると、ささっとベッドの下などに隠れるのでした。


 我が家に来てから二か月を過ぎる頃、ちとも少しずつ家に馴染んでいくようでした。


 しかし、ここから先、ちとは意外な反応を見せていくのです。


 なんと、なぜか旦那には平気で抱っこされるのです。と、いうか、食事のときには大抵旦那の横に座ったり寝そべったり。別になにかおこぼれを貰おうとしているわけでもなく、ただ一緒にいるのです。


 実は、二匹を引きとって驚いた出来事に、夜中にキャットフードの袋を破いて食べ散らかす、というのがありました。充分にごはんを上げていても、夜中にフードの袋を噛み破って食べてしまうのです。それだけ食い意地がはっているのに、旦那には何も要求せず、ただ隣にいるという。

 ちなみに、わたしには相変わらずの威嚇ですよ、トホホ。


 ここで、やとはわたしに、ちとは旦那により懐いているという状況に。娘にはどちらもといった感じ。わずかにやとのほうが優勢か。


 旦那は、猫たちが我が家に来たばかりの頃、まだ去勢されずに盛っていたやとがちとに襲い掛かるのを見て、蛇蝎のように嫌ったので、ちとのほうが可愛いらしいのです。

(※ その後、やとは手術を受けました)


 そんなふうに日々が過ぎ、気づけば夏になっていました。


 お盆を迎えたあたりに、ちとに変化がありました。


 やとが階段から転げ落ちて、怪我をしてしまったのです。


 続きは、次回


やと、前足にヒビが入る怪我を負う。

そのとき、ちとは……。


※ キャットフードの袋を食い破ることはなくなりました。

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