膨張する世界
久しぶりなので大暴れしてます。すみません許してください何でもしますから
も……もぅ
力無い声が、僕らの後ろで残念に響いた。
僕にとっては一番嬉しいことで、ミオンにとっては最悪なこと。
ちくわが盾を咥えてもそもそとこちらに向かって動いてくる。それと同時に、ミオンも煙の中で起き上がり、こちらに向かってくる。
「人外同士に挟まれている……まるでオセロぞ」
「ぱろでぃーはさくしゃがけされるぞー?」
「!?」
ぼくはちくわにそっと、盾を渡された。それとほぼ同時にミオンの攻撃が飛んでくる。ミオンは盾が僕に渡ってくるのを分かっていたような感じで、薄ら笑いをしていた。
「パロディーとかしてると……作者が消されちゃうぞ?」
「……それはさっきストーカーさんが言ってた」
「どぉう!」
禊の声が響いた後、ミオンの首がもげ、胴体が強く、容赦などなく地面に叩きつけられた。
変な蘇生能力さえなければ、僕らは勝利したことになる。あとは、こいつの死体を回帰させられないように封じ込めること……だ
「頼むぞ、白羽」
「おっ、わいすか?」
白羽は手際よくミオンの体をバラバラにして、一つ一つ面倒そうに時計の中にしまいこんだ。
「さて……全員で外に出よう」
「そ、そんなことが出来るんですか?」
「ですかー?」
吉田がストーカーと禊に説明を終えた頃だった。
「やはり……慣れない体は心に毒だ……な」
白羽の体からはミオンの声がした。機能力で言うなら……ウィルス?
「本命は吉田。お前だったがまあいい。次にしておこう」
白羽……いや、ミオンがそういった後、ミオンの周りには渦を巻くようにどす黒い何かがあった。
「お前さんは……準レギュラー失格だ」
吉田の目は唐突に冷たい目に変わり、ミオンに向けて銃を撃った。僕らの耳には悲しく白羽の呻き声が響き、もうミオンの面影などはなく、ただの白羽に戻ってしまっていた。
「これで本当のエンディング……か。レックミオン以外にも、多分同じようなやつがいるし、外に探しに行くとするか。さて、トイレでも借りてくるよ」
吉田は会話を精一杯とぎらせないようにして、頭の後ろで手を組み、トイレへと早足で向かった。
「泣くぞ?」
「泣くね」
「ないちゃうねー」
「え、わいなんかしました?」
「お前は黙って草でも見てろ」
僕は、白羽の精神……というか、仲間全員、頭の中のバックアップを一応取ってある。正体がわからないストーカーは別だが。
つまり、白羽は無傷というわけだ。死んだ瞬間にバックアップが起動するのだが、白羽の精神力が強すぎたのか、吉田はもう復活しないと勘違いしてトイレで泣いてる……はずなのだ。
「さぁて……泣いてる吉田くんを慰めに行こうぞ」
「ウッソだろ……」
「予想外すね……」
「えぇ……」
「わぁーあんなになってるのかー」
吉田は……自慰をしていた。1人で、寂しく、何処からか拾ってきたパソコンで自分の性癖を思い切り丸出しにした肌色のナニかが吉田をいやらしく照らしていた。
確かに……まあまあ時間が経ったはずだし、その分蓄積されている種の気持ちも分かる。吉田の吉田も、外を拝みたかったのだろう。吉田の吉田の最期は皆で足音を立てずに出ていくので精一杯だった。
「それにしても……何cmあるんすかボスは……」
「見た感じ……20はありそうぞね」
「羨ましい……羨ましくない?」
「よぉ……」
吉田は賢者の顔をしていた。健康に悪いとでも教えておいた方が吉なのだろうか。いや、でも、なんか見ちゃったみたいな感じになるし……。
なんか息子のムスコを弄ってるのを目撃したオカンの気持ちが……する。
「ぼ……僕らは何も見てない……ぞ?なぁちくわ」
「シコシコシコシコ……モプ」
「そ……そうか。じゃあ、そ、外に出るぞ」
僕らの外への旅の幕開けは、残念なことに、リーダー(?)の自慰から始まった。
どう森にハマりすぎた
多分次から新章です!




