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7 ピンチ!戦慄の巨大熊!

俺の名は山口寿明。

色々あって異世界でスライムに生まれ変わったマン。



道に迷いましたねぇぇぇぇぇ!!!

方角も何も分からない状態で適当に森に分け入って、コボルト追いかけて巻かれたりしましたからね。

当たり前ですね。

【とりあえず適当に進むしかないか…】

多分やって来た方だと思われる方向に向かって、適当に進み始める俺。

まぁ、最悪木の上に登れば夜明かし余裕だしな。あまり悲観的になる必要もないか。


進みながらコボルトの事を思い返してみる。

あいつは原始的な作りだが弓を持っていた。と言うことは、何らかの木工手段や文化的な物があると言うことだ。

場合によっては、コボルトの巣や集落なんかもあるのかも知れない。

スライムに口は無いけど、コミュニケーションの相手は欲しい。

モンスター同士、テレパシー的な物で意思疎通できねーかなー?

流石に森の中で独りは寂しいんだよ。動物食ったりして平気そうに振る舞ってるけど、実はかなり心細いのだ。

夜とかマジ怖い。言ってなかったけど、ちょっとアニソン歌ったりして勇気を貰ったりしていたのだ。

そう、寂しい時は歌だ!

スライムだって生きているんだ友達なんだ!手のひらを太陽に透かしてみたい!!

今度犬マンに会ったらコミュニ掛けてみよう!!そうしよう!


カラ元気も出したところで急に話を変えるが、考え事をしながら歩いていて、道ばたの看板やら電柱にぶつかりそうになった事はありますかね?

俺は今、3メートルくらいの崖っぽい急勾配があったので、歌いながらジャンプ一閃!

ヒュー!スライムジャンプカッコイイぜー!

んで着地した瞬間、目の前にデカくて赤い熊がいたんだ。

【うおおおおお!!!熊!!確か背中を見せずにゆっくり後退ると良いと聞く!!!】

でも餅スライムって前も背中もないよね。

しかも背後は3メートルの崖。どうやってバックすれば!?

驚いたのは向こうも同じようで、ちょっとビクッとしたが、今や完全に威嚇モードでうなってらっしゃる。

【怖えぇぇ!!!おこなの!?熊さんおこなの!!?】

やばい。下手したら数メートルくらいあるんじゃないか?この熊。赤カブトかよ。

対するこちらは70リットルくらいのライトブルー色の餅だ。

サイズ的に全身を包み込むのは無理。

というか滅茶苦茶怖いわコイツ。正面から戦うとか絶対無理だわ。

ジリジリと崖に沿って横移動したが、それが熊を刺激してしまったようだ。

『グオオオオオ!!!!』

立ち上がって吠える熊。完全にビビる俺。

【ヒイィィィ!!!】

とにかく目に付いた草むらに逃げ込むしかない!!

ビヨンビヨンと連続ジャンプして草むらに飛び込もうとしたのだが、熊は図体に似合わぬ速さで間合いを詰めてベアークローを一閃!

2ジャンプ目辺りでモロに一撃を食らってしまい、全身に激痛が走る!!

【ホギャァァァァァァ!!!】

一発で体を半分くらい持って行かれた!めっちゃ痛てえええええ!!

完全に頭の中が痛み一色で塗りつぶされる。

だが、生存本能が勝ったのか、体は無意識のうちに全速で熊から逃げていた。

どれくらい逃げたのだろうか。

幸い熊に追いつかれることはなかった。



後から冷静に考えれば、切り離された体はローション状になる。

一撃で体の半分くらいを持って行かれたんだから、熊に30リットルくらいのぺぺローションをぶっかけした様なもんだ。

さぞ気持ち悪かっただろうし、どう考えても餌とは思えなかろう。積極的に追ってこなかったんだろうな。

嗅覚が無くなって臭いは分かんないけど、ひょっとしたらあのローション、臭いのかも知れないしな…。


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