63 ゲット!新たなる魔法!
俺の名は山口寿明。
色々あって異世界でスライムに生まれ変わって、罰金を払えといわれている男だ。
『なんで急に金がいるんじゃよー』
『それが夕べ色々あって、5万ペロ持っていかないと捕まってしまうのです』
『しょぼくさい額じゃよー。もっと大量に身を切り売りしたいのかと思ったんじゃよー』
『お、5万ってそんな簡単に稼げるんですかね?』
『昔のコボルト奴隷兵の命の値段が今の5万ペロ位だったんじゃよ…』
『重いから!そういうのいいから!』
重苦しい値段の話を振っといてキョキョキョと笑っている緑色の小さい老婆って…。
『商売にする訳でないなら、おぬしの体をコップ一杯くらいくれれば5万やるんじゃよー』
『おっ、マジですか。それならOKですよ』
早速5万ペロゲットだ。チョロい!
『では早速もらうんじゃよー』
奥の棚からビーカーみたいなガラス器を出してくる田端さん。
そのビーカーの中に触手を入れて、先を切り離してゲルを引き渡した。
そしてゲル入りビーカーを棚にしまった田端さんから、豆みたいな金の粒を5つ貰った。
金貨とかそう言うのをイメージしてたら、単純に金の粒だなこれ。
『帰りに貰えますかね ゲルの中に入れといて溶かしちゃったら困るので』
『分かったんじゃよー』
『それで今日は何の魔法と検査を?』
『魔法を使う基礎は光魔法で覚えたじゃろ。次はもうちょっと高度な奴を覚えるんじゃよー。希望あれば聞くんじゃよー?』
『どんな魔法あるのかよく知らないんですけど、水を出す系の魔法とかあれば覚えたいですね』
『何で水じゃよー?』
『何でと言われても…水魔法って色々便利そうだし?』
ゲルの濃度を自分で調整出来るのはかなり便利だと思うんだよね。
現状でどの程度までゲルを希釈できるか分からないけど、黒くなる前でもMAXでドラム缶200本くらい、ざっくり600トンくらいの水が必要だった。
あのときでも湖でもないと事実上巨大化は不可能だったのが、黒になって容量が上がっているとすると何トンが水要るんだよって話だ。
魔法でジャバーっと水が出せれば…と思ったのだ。
『水なー。まぁええんじゃよー』
魔力量の絞り方が上達しているとか褒められつつ、しばらく田端さんと魔法の練習にいそしむ。
何もないところから水を出すというイメージが付かずに苦戦したが、一回出せるようになったら普通に出せるようになった。
出せるようになったのだが…ただ一つ大きな問題があり、水が出る原理が全く分からないのだ。
この水どっから出てきてんだ…?
空気中の水蒸気が、とかではない。明らかにそんなレベルではない勢いと量で突然沸き出てくる。
しかも空中にいきなりジョバッと出るのだ。映画みたいだな。
光と違って持続時間とかなし。出したら出っぱなし。逆に消す方法はない。
田端さん曰く、火とか水とかの魔法は出したら出っぱなしなので使い勝手が悪いらしい。
ちなみに土魔法とかもあるのか尋ねたら、「ハァ?」って顔で見られた。
『土?地べたの?そんなもん出すわけないじゃろ?土出して何がうれしいんじゃよー』
『例えば戦争で塹壕掘ったりバリケード作ったり色々便利じゃないの?』
『穴掘るって、魔法は出すだけで消せないつっとるんじゃよー。だいたい土は魔法で出せる要素じゃないんじゃよ』
『要素って?』
『水とか火とか風じゃよー。純粋な「そのもの」しか、魔法では出せんのじゃよー』
どういうことだろ?普通のファンタジーでは土魔法って当たり前にあるんだけどなー?
スライムと土魔法がない…?何か伏線的な意味があるんだろうか…。
しばらく水魔法を練習して、今日の魔法レッスンは終わった。
攻撃魔法としても使えるようなので、なかなか夢が広がる魔法だ。また夜に練習しよう。
『じゃあ今日の検査じゃけど、今日は出来るだけ強力な光魔法を出して欲しいんじゃよー』
む、そんなんでいいのか。またゲル抜かれるのかと思った。
『あ、ここで出したらしばくんじゃよー。観測ルームを作ったからそっちでやるんじゃよー』
レントゲン室みたいなもんか? 何だか分からんけど田端さんに着いていく。
石室に入れられ、田端さんが壁を叩く合図に合わせて全力でフラッシュ魔法を使う。
一体これで何を調べるのか…。ホントに意味が分からんな。
何回か光魔法を使わされて、今日の検査は終わりだそうだ。
田端ルームに戻って、5万ペロをゲットして城から出た。
さて、さっさと保釈金を払って無実の身にならねば。
ちょっと短いですが、僕の考えた異世界魔法理論設定みたいなのダラダラ書く飲もなと思ってスパッと切りました。
今週土日は東京に水樹奈々座長公演を見に行くのでお休みです。
大雪で帰れない、とかでなければ月曜更新予定です。




