第二十三章56 【アンサー・クリエイト/第10席戦5】56/準決勝第2試合06
続いて、第2戦、第3戦、第4戦・・・と行われるが、同じ様な事の繰り返しなので、紹介はカットさせて貰いたいと思う。
【ティアラチーム】は常識内の最高技などを駆使するが、【パズルチーム】のメンバーはその常識内に居ない。
最初一方的に【ティアラチーム】は攻撃するが、【あめ玉】がそうした様に、
第2戦出場者、【キャラメル】、
第3戦出場者、【ポテチ】、
第4戦出場者、【グミ】、
第5戦出場者、【梨】、
第6戦出場者、【ミカン】、
第7戦出場者、【焼き芋】、
第8戦出場者、【トウモロコシ】、
第9戦出場者、【スープ】、
も全員、【あめ玉】がやっていた様に相手の攻撃を全て無効化させていた。
その上で打つ手が無くなったと判断した時点で、相手は全員降参する。
その繰り返しだ。
第2戦目から【ティアラチーム】は複数名戦いに投入し、連係攻撃もしていたがそれも意味が無かった。
はっきり言おう。
【パズルチーム】は、【相手の攻撃】を無効にする力を使っているだけである。
それ以外の力はまだ、一切使っていない。
そのたった1つの力を【優勝候補】の【ティアラチーム】の誰1人破る事が出来ずに、攻撃に入ろうとする【パズルチーム】に言いしれぬ恐怖を感じ、【パズルチーム】が攻撃する前に降参したのだ。
それは、【ティアラチーム】が弱いからじゃない。
強いからこそ、相手がより遙かに強い事を理解し、降参しているのである。
第1戦から同じ事が9回繰り返され、観客の方から、
「同じ事繰り返しててつまんねぇぞぉ~」
「ちょっとは違った事やれよぉ~」
「真面目にやれぇ~」
「面白くねぇぞぉ~」
「ちゃんとやれぇ~」
「何、やってんだぁ~」
「攻撃を仕掛けてる方が降参って何の茶番だぁ~?」
などのヤジが飛ぶ。
これはこの戦いの本当の意味をまるで理解していない俗物達が好き勝手言っているだけである。
だが、実力差があまりにもはっきりした戦いというのはこういうつまらない一面も見せるものである。
それが観客達には解っていないのである。
【芳一】達はこの意味をはっきりと理解している。
それだけ、【パズルチーム】が恐ろしいポテンシャルを持っていると言う何よりの証拠を見せつけられているのだから。




