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溺愛されてる貴族令嬢は、小さな竜人を義弟(おとうと)にしました。  作者: 竜ヶ崎彰
6章 学院体育祭

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93.まさかこんな所で再び会うとは思わなかったよ…

「僕…もっと、戦いたい!!うがああああああああああああああああ!!」



「ティオ!?」



 学院体育祭最終種目の中等部の模擬戦決勝戦…。

 ティオの様子が明らかにおかしかった…。


「おい!ティオのやつ!?明らかにおかしくないか!?」


「どうしたんだろう?いつものティオ君じゃないよ!?」


 私も驚いた…。


 ティオは狂人のように戦いを求めている事に・・・。


 そしてティオは猛ダッシュで相手に襲い掛かった。


「ぐは!ごは!な、なんだ!?さっきと様子が…」


「ふん!ふっ!うわあああああ!」


 ティオは相手の顔やお腹を思いっきり何回も殴り続けて、蹴りも加えて圧倒的に攻撃していた。

 それだけじゃない…。


「"吹炎(ブレス)"!!」


 ブウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!


 口から大きい火力の火も吹いた。

 完全にいつものティオじゃないよ…。


(とど)めだ!」


「もうやめて!」


「!?・・・お姉ちゃん…?」


 危険を顧みず私はティオを優しく抱きしめた。

 そして涙を流しながらティオの心に訴えかけた。


「もうやめて、ティオ…あなたはこんな事する子じゃないでしょ!私はね、いつもの優しいティオが大好きなの…だからお願い、もうやめて…」


「おねえ…ちゃん…僕…」


 ようやく落ち着いてくれた。

 でも、観客席は沈黙状態で聞こえたのは微かな騒めきだけだった。



 ようやく落ち着いたけど…。

 不安が残っていて、何かが引っ掛かっていた…。


「ん?」


「いや~よく頑張ったね!ティオ君…」


「き、キアス先生…」


「まさかこうも影響が強いとはねぇ、私の()()()()()()


「栄養…ドリンク?・・・は!?」


 キアス先生がいきなり乱入して来た思ったら意外な()()をした。

 私はもしかしてと思った…。

 キアス先生がティオに飲ませていたあのジュースやドリンク…。



「キアス先生、先生は一体…?」


「実はね、私はティオ君とはちょっとした知り合いでね…?」


「え?!僕、キアス先生とはこの学院で初めて会ったけど…?」


 キアス先生がティオと…一体何言って…?




「じゃあこう呼べば思い出すかな…"100(イチゼロゼロ)号"!」




「・・・・・・!?」


 ティオの顔色が変わった。


100(イチゼロゼロ)号!?それって…前にティオが、呼ばれていたっていう…」


 私は思い出した…。

 "100(イチゼロゼロ)号"

 前にティオがいた場所で、ティオがそう呼ばれていた。

 そして、そこで非道な実験をさせられていた事…。


 と言う事は…!?


「もしかして、あなたなの…前にティオに酷い事をしたっていう悪い人っていうのは!?」


「酷い事…それは心外だな…私はただ正しいと思っていた事を実現に移そうとしていただけさ…」


 キアス先生の顔が悪い顔になっていた。

 今まで見てきたおっちょこちょいな一面が全部嘘である事が確信した…。


「いや~まさかこんな所で再び会うとは思わなかったよ…あの時逃げ出した時は焦ったよ…滅多にいない竜人(リューマン)の亜獣人だからな…!!」


 そう言うとキアス先生は顔が変わっていた。

 魔法で容姿を変えていたみたい…。


 そして、キアス先生が本当の姿を現すとティオが激しく怯えだした…。

 やっぱり知っているの!?


「キアス先生!何者なの!?」


「生物学のキアス・ヴィアンタとは()()姿()…私の本名は『キアヌ・ヴア』、『L(レクイエム)』のメンバーだ!」


L(レクイエム)!?」



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