86.『お気をつけて!』って言っている時点で問題大ありだろ!
「おいおい、なんだありゃ!?」
「強い風!」
観客席がわいわい騒いでいるのが聞こえた。
私も驚いた。
ティオとガレオが先頭を走っているといきなり左右から"強風の魔法"が発動したから…。
「いったいどうやって?」
「おそらく魔法陣が仕掛けてあったんだろう…」
「魔法陣?」
ーー「魔法陣」
文字や印を書いて魔法を封じ込める魔法の一種。
封じ込めて発動に制限や時間を決める事で、自動的に封じた魔法が放出される。
『風の魔法に当たってしまった2人の選手!さあ切り抜けられるか!?』
「こ、こんなもの、うううううううう!!」
「私だって…うぬぬぬぬぬぬぬぬ!!」
2人とも、風による猛攻もあるけど、諦めずに前に進んだ。
2人はようやく風の魔法から出られたと思ったらその瞬間に風が止まった。
どうやら効力が切れたか一時的に止まっただけみたい…。
風が治まった事で私や他の生徒たちも全力で走った。
そして数秒後に、風の魔法陣がまた起動した。
「うわあああ!」
「いや~!」
「止まったんじゃねえのかよ~」
とにかく私達はティオ・ガレオについて行くみたいな形で走った。
するとまた魔法陣が起動した。
ブルルルルルルル!!
「うわああああ!頭が!!」
「こ、これは!?」
『おやおや!次は"音"の魔法だ!ちなみにこの"音"の魔法はちょ~っと頭に響く程度だから、体に影響はないので心配しなくて良いよ!」
「頭に響く時点で"影響"出てないか…」
今度は2人とも頭を押さえてしゃがみ込んじゃった…。
"音"の魔法って、恐ろしい…。
でも、さっきの強風の魔法と比べたらか、他の選手達は耳を塞いで進んで行っていた。
なら、私も…。
私も耳を塞いで突っ切ると、ある程度"音"の自身に対する効力が微量になっているのに気が付いた。
(これなら突破できる!ティオ、ガレオ、ごめんね!)
「お姉ちゃん…よし!僕も!」
「私も!」
他の選手の行動パターンに気付いたみたいで、ティオとガレオも耳と塞いで動いた。
そして、次の魔法陣のスポットは…。
『お~っと…これは!?』
ドカーン!
「ぎゃああああああああああああ!!」
『なんと!"爆破魔法"のエリアだ~!!』
「え、"爆破"」
今度は爆破エリアって、なんでこんな危ないの!?
『大丈夫です!この爆発は少量の魔力なので、問題ありません!どうかお気をつけて!』
「おい!『お気をつけて!』って言っている時点で問題大ありだろ!」
なんか、危なさが増している!?




