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溺愛されてる貴族令嬢は、小さな竜人を義弟(おとうと)にしました。  作者: 竜ヶ崎彰
5章 ヴィンツェルト学院入学

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65.夢なら覚めて!!

 寮の自室に戻った私は早速明日の授業の準備に取り掛かった。

 明日からリーベル先生からじゃなくて、ロイス先生が私の先生で、学校の教室でたくさんの同級生と勉強するから、すっごく楽しみ!


 自室で準備を済ませた私は眠りについた。


 けど・・・。


(ね、眠れない・・・)


 新しい生活になったからなのか、私はすぐには眠れなかった。


 実家では当然ぐっすり眠ることは出来たけど、新しい環境はまだ慣れないわね…。


「そういえば、小さい頃…」


 私は小さい頃の事を思い出していた。

 まだ幼い頃、熱を出して寝込んでいた事があったけど、その時お母様が必死で心配してくれて一晩付き添ってくれたことがあった。

 あの時のお母様は私の手を強く握ってくれていた。

 とっても温かい手だった。

 それから私はぐっすり眠れて翌朝には熱が下がって元気になっていた。


 今思えば、あの時お母様が私の手を握ってくれたから私は眠れて熱も下がったのかもしれない…。


 私は懐かしさを浮かべながら眠りについた。



『てぃ、ティオ?』


 私は"夢"を見た。

 その夢には、私の他にもティオがいた。

 でも、夢の中にいるそのティオは私の知っているティオじゃない気がした。


 指先の爪が鋭くて、口の中から牙が目立っていて、更には目が青く光っていた。


 そして、背中には青い炎を纏った翼が開いていた。


『ティオ…だよね…?』


 私はそのティオに普通じゃない程の恐怖を感じた。


 そしてそのティオは暴走して辺りを傷つけまわっていた。



(やめて!怖い!お願い!ティオ!あなたはそんな子じゃないでしょ!夢なら覚めて!!)


「ティオおおおお!は!?」


 目が覚めたら、朝を迎えていた。


(良かった…夢で…)


 夢で良かった…

 私は安心していた。


 でも、何だったんだろう…あの夢は…


 トントン


「ん?」


 誰かが扉をノックして、開けてきた。

 それは明るい笑顔で迎えに来ててくれたティオだった。


「お姉ちゃん!おはよう!」


「ティオ!おはよう!」


 あの夢も気になるけど…

 これは現実…。

 夢は夢!


「お姉ちゃん!どうかしたの?」


「ううん!何でもない!それよりどうしたの?」


「朝ごはんだよ!朝ごはん!」


「そうだね!」


 ティオはウキウキしながら朝ごはんを楽しみにして、私を迎えに来てくれていた。


 そうよね!

 今はあんな事を考えるよりは良いよね!


 何たって!今日から学院での授業が始まるんだから!

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