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75.決意の夜会2

会場となる王宮まではカペロ様と馬車で二人きりだ。

きっ気まずいです!!!!!

カペロ様は素面だった…………私は媚薬でとんでもないことを言ってたのに覚えてる…………忘れたい。

頭を殴って記憶を消したい…………恥ずかしい。

恥ずかしすぎて穴があったら入りたい!


「こっ………この前はすみませんでした。カペロ様が側にいてくれなかったらどうなっていたか……………恐ろしいです。」


これは本当のことだ。あの時カペロ様とクリスお兄様がいなかったらと思うと怖くてたまらない。


「無事でよかった。体調はいいのか?」


「はい。あの直後は身体に怠さが残ってましたが数日したら取れました。」


私が覚えていることはカペロ様には言ってない。

恥ずかしくて………覚えてますなんて言えないよ。


「…………あの時のこと覚えているか?」


まさかカペロ様から聞かれると思ってなかった。


「…………いいえ。」


「…………朦朧としてたからな。それならいいんだ。」


カペロ様が少し寂しそうなトーンの声で言ったから………あの時何かあったかな??

思い出してほしいの??あの時は………う~ん………………覚えてる限りでは…………。


「………あの時は私がカペロ様を求めてしまって紳士的にカペロ様が対応してくれたでしょう!後はカペロ様が私のことをすっ……好きだと思ってくれているとわかったこと以外は何も……………いやいやいや、私がカペロ様の首筋にキスしたり胸元や頬にすりすりしたり、キスを迫ったり……………はぁ…………欲求不満みたいなことをしてましたね。あれはどうみてもアウトでしたわ。………………でも、カペロ様の胸元は制服の上からでもわかるくらいガッチリしていて抱き締めてくれていた腕の中はとても安心できて…………カペロ様の頬っぺたは肌がすべすべでとても気持ちよかったわ。頬っぺたにキスした時の感触が……………たまらなかった。あの整った唇はもっと柔らかくて気持ちいいんだろうなぁ~。う~ん………後は何かしたかしら??……………………。」


「リーゼ……………。」


「はい?どうされましたか??」


本当にどうされましたか?

カペロ様の顔が真っ赤です。


「………………思ったことを口にしてるぞ。」


「……………………………………………えっ?…………………………えっ?」


「全部覚えてたんだな…………()()()()()()。」


ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!

私、口に出ちゃってたの?????

口を手で思わず押さえて顔が熱くなっていく。

カペロ様に全部覚えてることバレてしまった!

……………私なんて思ってた??気持ち良さそうとか……………言っちゃったよね!?

………………なんてこった。。

さっきより気まずいじゃないか。。


「………………。」

「………………。」


私もカペロ様も無言だ。

いやぁぁぁぁぁぁ……………今の無言はなんか嫌だ。


「…………すみませんカペロ様。私………変態なことをカペロ様に思ってしまっていて………引きますよね…………すみません。」


ひかれていてもせめて変態なところは謝っておこう。


「おい、勝手に解決するな。俺はひいてない………むしろリーゼにそんな風に思われて嬉しいよ。俺がリーゼを好きなこともう気づいてるだろ?」


私をまっすぐに見つめストレートに『好き』と言われて顔が熱くなっていく。

気づいてはいたけど………クリスお兄様からも言われたけど………面と向かって言われるととても恥ずかしいじゃないですか。


「…………自惚れてしまいます。。カペロ様は皆さんにとても人気で………私なんてとても想ってもらえるような人間じゃありませんから…………。」


向かい合って座っていたカペロ様が立ち上がり私の前に膝間付いて私の手を握り真剣な顔で見つめてきた。


「自惚れていいよ。令嬢達の噂は本当だ。俺はリーゼが好きだ…………小さい頃からずっとお前だけを想っていた。初恋なんだ。」


私の手にキスをし、甘い言葉に熟れいた瞳で見つめられると吸い込まれる。

令嬢達の噂??初恋?初恋?????

まさかの衝撃的な言葉だった。


「カペロ様に想っていただいていてありがとうございます。でも………………。」


「困らせるつもりはなかったんだ。………一生いうつもりもなかった。………ごめん、付け入るようなことをしてしまったが、リーゼを諦めたくなかったんだ。今日の帰り寄りたいところがあるんだがついてきてくれないか?」


熟れいた瞳と裏腹に悲しそうな表情をして話すカペロ様に断る言葉を言えず「はい。」と返事をすると「ありがとう」と言って私の手にキスをした。

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