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54.王宮5

…………………今まで生きてた中で一番露出が激しいですが、どういうことでしょう!

お風呂から上がったら用意されていた洋服は、初めて着るツルツルとしたシルクのワンピース。

しかも薄くて体にピッタリとして肩に胸元にざっくりあいている。これ、激しく動くと胸ポロリじゃないですか!?

…………胸とお尻が強調されてるような……これめちゃくちゃ恥ずかしいよね。

これからグレイ様に会いに行くのに……これでは恥ずかしすぎる。

上からストールを羽織って身体のラインを隠す。

悪役令嬢である私の身体は本当にナイスバディである。

自分で言うのもなんだが、前世もこんな身体だったら自信が持てたんだろうなぁ~と何度も思ってしまう。

はっ!そういえばグレイ様の部屋知らない!


……………ずっと部屋の中で気になってたんだけど、あのドアは何だろう?

もうひとつお部屋があるのかな?

今誰もいないし除いちゃおうかな。

そっーとドアを開けるとバスローブ姿で濡れた髪をタオルで拭いているグレイ様と目が合いました。


えーーーーーーーーーーーーーーー!


「………………………………………………。」


あまりにも驚きすぎて言葉が出ません。

パサリッとストールが床に落ち、目を見開いてグレイ様と見つめあっている私。

なんなのこれ!ドアを開けたらグレイ様って心臓に悪すぎです!

しかもめちゃくちゃ色気が爆発してますが…………水も滴るいい男ではないですか!!


「そろそろ迎えに行こうと思ってたんだ。こっちにはいっておいで。」


くすりと笑いながら私を手招きで呼ぶグレイ様。

お風呂上がりは初めて見ましたが、破壊力半端ないです!

この格好で笑うのやめてください。

心臓が持ちません。

あまりにもグレイ様に緊張して手足が一緒に出てしまう。

変な歩き方と思われても今それどころではない。

近づくにつれいい匂いがしてくる………。

はぁぁぁぁぁ~グレイ様最高です。


「グレイ様……すみません。まさかグレイ様のところに繋がっていたとは知りませんでした。」


グレイ様の目の前に立って色気のあるグレイ様を見ながら………平常心を保ち答える。


「実はあのドアは俺の部屋とリィの部屋が繋がっているんだ。驚かせようと思ってたけど……作戦成功だな。」


今の私を見てにやりと笑う。


「大成功ですよ~。ドアを開けるとグレイ様がいるなんて本当にビックリしました。しっしかもこんな姿で………。」


目の前の姿を直視できず目を泳がせながら話す。

グレイ様がジーッと私の上から下を見て頬を赤らめ、いきなり私をお姫様だっこをしベッドに向かう。

そのままベッドに寝かされグレイ様が上から見下ろす。


「リィこそこんな大胆な服を身に纏ってるじゃないか。リィの身体のラインが強調されてるな。」


「あまり見ないでください。これすごく恥ずかしいんですよ。お風呂上がるとこれが置いてあって………初めて着ましたよ~こんな露出が激しい服。これじゃぁ、初夜みた……………………い………………な…………。」


言いながらハッとしてグレイ様を見るとにやっと不敵な笑顔をしていた。

えっ?本当に??本当に初夜なんですか??


「ようやく理解できたか?」


「………本当に??」


いや、確かに確かにグレイ様と朝までいると私が襲いそうで危険ですが、ささやかに一緒に寝れたらなぁと思ってただけでしたよ。まぁあわよくば、少し襲ってもいいかなぁぁ………くらいには思ってたことは否定しませんが。

本当に初夜……………………ぎゃぁぁぁぁぁぁ。

心の準備は………………出来てましたが、いずれはと思ってましたが今ですかぁぁぁぁぁぁ!!!!!


「もちろん。リィ長かった…初めて会ったときからリィが大好きだ。リィが側にいないのは考えられない。一生リィを大切にするよ。」


頬を赤らめながら熱のこもったエメラルドの瞳が揺らめいていてすっごく綺麗で、見つめられている今めちゃくちゃヤバイです!

そっかぁ~私は今日グレイ様のものになるのね。

恥ずかしいけど嬉しい気持ちが強いです。

私も素直に気持ちを伝えよう。


「私もグレイ様が大好きです。グレイ様が許してくれるならずっと側にいたいと思ってます。」


「リィ……。」


上から被さってきてグレイ様の顔が近づいて、唇にキスをされた。


「今からリィをもらう。さっきはありがとう。俺も愛してるよ。」


唇を離し耳元で呟かれた言葉と吐息に身体の力が抜ける。

もう…………………何も考えられない。

もうもう…………………グレイ様が大好きなことしか………。


今夜は忘れられない夜になりそうです。



――――――――――――――――――――――――――

――――――――――――――――

―――――――――


目が覚めると体が動かない。

グレイ様からガッシリと抱きしめられていた。

顔をあげると目を閉じているグレイ様の整った口から吐息が聞こえてくる。

まだ寝てるのね…………というか、私グレイ様のものになったんだ。

寝ていてもカッコイイなぁ。


「私も愛してます。」


ようやく言えた。昨日は恥ずかしくて言えなかったから寝ているグレイ様に向かって呟く。


「俺も愛してるよ。」


寝ているはずのグレイ様が呟いて顔が近づき唇にキスをされた。


「おっ起きてたんですか?」


「リィが起きる少し前にな。」


ぎゃぁぁぁぁぁぁ。てことはてことは、私の呟きも聞こえてましたね!ぎゃぁぁぁぁぁぁ。


「グッグレイ様、昨日は嬉しかったです。いただきました。」


はっ?テンパって私何言った今…………。

嬉しかったですだけを伝えようとしたのに………何故言った私!!

朝から自分の言葉に恥ずかしくて消えたいです。


「俺も、いただいちゃいました。」


くすくすと幸せそうに笑うグレイ様の顔を見ると何も言えなくなりました。

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