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36.側近候補者2

「クリスから来るように言われてるからカシリスも付いてきてくれ。」


はぁぁぁぁぁぁぁぁ。まさか男性の恋敵が現れるとは思ってなかったです。

心なしかグレイ様の機嫌も悪そうだから何かあったのかも。

グレイ様の腕にぎゅっと腕を絡めて歩いていて後ろを見ると、熱い視線でこっちを見ているカシリス様がいる。

なんだか、私がグレイ様に触っているが申し訳ない思いがわきあがってくる。

カシリス様も堂々とグレイ様に触りたいですよね。

後ろからの熱い視線を感じながらのこの状況は凄まじく居心地が悪いでーーーーーーーす!


テラスに着くとクリスお兄様がいて側にサムウィル様もいる……珍しい組み合わせだ。

二人とも知り合いだったのかな??


「みんな集まってもらったのはこの前の舞踏会の件だ。詳細は今度の学園の休みにウォレット家に来てくれ。そこで話をする。サムウィルにも話をしたが、学園内ではグレイセドは学年が違うから限られてくる。そこでグレイセドが守れない教室等を同じクラスのサムウィルにリィを守ってもらうことにした。」


「リィを守るためだやむを得ないな。サムウィル俺がいない時は頼んだぞ。リィを一人にするなよ。」


「はい。しっかりとリーゼ様をお守りします。」


「そうだったんですね。サムウィル様まで捲き込んでしまいましたが、よろしくお願い致します。」


お父様やセディオお兄様が調べてたから…クリスお兄様がここまで私を一人にしたくないとなると何か起こるのかも……少し怖いな。


て、このメンバーで昼食とかすっごく目立っています。

だよねー。グレイ様とクリスお兄様が一緒にいるだけでも目立つのにさらにサムウィル様にカシリス様………とイケメン率高すぎですから。

サムウィル様も綺麗な顔立ちで密かに憧れてる女性が多いとナージュ様から聞きましたし、カシリス様は人気はわからないけど、さすがナージュ様のお兄様!というだけあって綺麗な方です。女性に対する接し方も上手そうだしきっと人気があるんだろうな~。

グレイ様の側にいるってことは攻略対象の可能性大ですねー。

というか、クリスお兄様含めここにいるメンバーが攻略対象なんだと思う。


五人で昼食をとっていると………注目を浴び続けています。

ふふふ。いいでしょいいでしょ!

こんなイケメンに囲まれて一人お姫様になったかのような気分だからうはうはですよねー。

……………………………すみません、調子にのりました。

少し心配になってきました。そう見えたら私、見せつけている悪役令嬢みたいじゃないですか!!


しかも、チラチラッとカシリス様から見られてる気もするのです。

グレイ様とベタベタしてませんよ?!グレイ様の隣に私がいるのが嫌なんですかー?!


悶々としながら食べていると最後のデザートが出てきた。大大大大好きなイチゴのケーキを頬張って気持ちを落ち着かせた………というか幸せで悶々とした気持ちが吹っ飛びました。

ふふふ。甘いものサイコーです。


「リーゼ様、このケーキまだ口をつけていないのでよかったら食べてください。」


カシリス様から出されたイチゴムースのケーキは私のケーキと違ってまた美味しそうでヨダレ…………は垂らさないように気をつけます。


「……悪いですわ。カシリス様がお食べになってください。」


本当は食べたいですが……………食い意地が勝ってはいけません。


「俺はもう食べれないので…………残すことになってしまうからどうぞ。」


私の目の前にケーキのお皿を持ってきたので、お……美味しそうです。

ケーキからの誘惑が……………………………………。


「ではいただきますわ。ありがとうございます。」


目の前の誘惑に勝てませんでした。

一口食べるとまた違った食感で美味しーーーい。

カシリス様もきっとグレイ様にあげたいけど、仕方なく私にくれたのでしょうね。

素直にあげればいいのに……グレイ様は優しいから食べてくれると思いますよ。


「こんな美味しいものを食べれないなんてカシリス様残念ですね。」


幸せ~と味を堪能しながら微笑んだ。

カシリス様とサムウィル様があからさまに私からプイッと顔を背けた…………。

そんなに露骨に嫌がらなくても……。


「リィ、ついてる。」


私の口元に生クリームがついていたらしく、グレイ様が親指でクイッと拭き取ってそれを舐め甘~い顔をして「美味しい。」と呟いた。

ぎゃぁぁぁぁぁ!!!!

やりますか!皆さんの前でそれをやりますか!

恥ずかしさよりもグレイ様の甘い顔にやられました。

もう、もう、もうーーーーーーグレイ様大好きです。

顔がふにゃりとなって変な顔になってるんだろうなと感じつつも、グレイ様のあの顔を見るとどうでもよくなってます。

例え『妖精令嬢』が『変顔令嬢』になろうとも。


ほらやっぱり、私を見たサムウィル様とカシリス様は頬を赤らめながら動かなくなりました。

余程の衝撃的な顔だったんだろうなぁ~。

グレイ様は頬を赤らめながら困った顔をして私を引き寄せた。

顔がグレイ様の胸元に埋まって私の背中から腰にかけてグレイ様の片手で抱きしめられている。


うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!

グレイ様急にどうしたんですかー??

恥ずかしくて顔をあげることができないで…………いやグレイ様からぎゅっと抱きしめられてるので上を向けないですが。


「「「「………………………………。」」」」


誰も何も何も言わないですが…………何が起きてるんですか??

黙認?黙認ですか??

何も言われないのも恥ずかしいですよーーーー!!

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