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人間にしてもらった、魔族ユウキ(セシル目線)

「私ね、実はあなたと同様、人間時代に両親に酷い扱いを受けた。私は両親を殺し、魔王城まで逃げてきた。そして、魔王様に魂を売った…。だけど、魔王様の奴隷になって酷い扱いを受けてしまった。だから、耐えきれなくなってここまで逃げてきたの。私の人生、何も良いことなかった。だから、私が生きてきたこと自体、本当に後悔してしまった」


「ううん。もう後悔する必要なんてないよ。あなたは、私が付いているから」


「あ、ありがとう…」


 そうなんだな。それにしても魔王も中々酷い奴だな。僕は騎士の格好をして聞いていた。カナリアさんも、恐らく、同じ気持ちで聞いているように思える。


「どうする? その子を何処に保護するか? もし、女の子の脱走を魔王が既に知っているとしたら、もう既に後を追っているかも知れない」


 僕がカナリアさんにそう言うと、彼女も僕に返答をしました。


 「騎士様、この子を教会で預かろうと思っています。ただ、神父様が賛成してくださるかどうかが分かりません」


「そうか、だけど、このままでは、絶対に魔族に見つかってしまう。ならば」


 僕は彼女に魔法をかけて、人間の姿にしました。女の子は正直、びっくりしているようで。それに反応してカナリアさんもびっくりしていた。


「騎士様、今のも魔法ですか!?」

「うん。そうだ。今のも魔法だ」


「騎士様、あなたっていったい何者なんですか? 又はいったい誰なんですか?」


 カナリアさんが、騎士であるこの僕に質問をしてきた。


「すまない、それは言えない」


「どうしてですか? 何か理由があるのですか? 理由がないなら、あなたが誰か教えて下さい!」


「嫌、それは教えられない。大変、申し訳ない」


 カナリアさんがムスッとしている。大変、不満気なようだ。


 すると、彼女がニヤリとし、僕の被っている兜を取ろうとした。


「な、何をするの!?」


「だって、あなたの正体、知りたくなっちゃって。良いじゃないですか? こんなことぐらいしたって」


「嫌、ダメだよ。ダメだからね」


 僕は動揺している。だってカナリアさんに正体がバレるかも知れないから。もし、頭の兜を取られたら一瞬で丸わかりになってしまう。


「そんなに正体知られるのが嫌なんだ…」


「ご、ごめん」


「もう、良いです。とりあえず、この女の子を教会に保護しに神父様に相談しにいきますので。それより、あなたのお名前、聞いてなかったね。なんて名前なの? 私の名前はカナリア。あなたは?」


「あっ…私、ユウキです。よろしくお願い致します」


「ユウキちゃんね、こちらこそ、よろしく」


 ユウキちゃんに向けてのカナリアさんの美しい笑顔に僕の心も癒されたのだ。そして、カナリアさんは、ユウキさんを教会に連れていき、神父様の了解も得て、彼女も教会の一員として保護することが出来たのでとても良かった。


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