零番目の世界:終わりの空間
『やぁ久しぶりだね。大変みたいだね』
ここはぼんやりとした白い空間です。ここで僕は生まれました。誰が生んだのかなぜ生まれたのかわかりません。
『そうかまだ君の意味は見つけられてないみたいだね。大丈夫きっとみつかるさ』
それどころではありませんこのままでは僕は死んでしまいます。
『君が死ぬ?なんの冗談だい。世界が始まってから一番のジョークだよ』
白い人型は高らかに笑います。
『君が死ぬなんて世界が終わるよりありえないよ』
その世界が終わったのです。僕も死ぬでしょう。
『世界を終わらせられるのは君だけさ。あんなスライムじゃない。確かに君の力で生まれたスライムは世界を食らうほどの力を持ったみたいだね。でも世界はスライムの中にある世界は終わっちゃいないのさ』
ですがスライムの中には何もありません。世界があるとしてもそこには何もありません。
『世界は形を変えているだけさ。確かに有機物も無機物もないだろうね。でもそこに世界はある』
そうだとしても僕にはもう何もできません。僕はスライムの中なのですから。
『それこそジョークだね。君は源力をなんだと思ってるんだい。あれの力の源流は世界の力そのものだよ。君は源力が尽きたと思ったみたいだけどそれは不適格だ。スライムが食べたとしてもそれは君のものだよ。そろそろ君は思い出すべきだ自分が何者かを』
光る粒子が僕の中に入ってきます。それは僕がなくした記憶、僕が捨てた記憶です。
世界創生の記憶、全ての始まり、点の広がり、僕から全てが始まり僕が全て終わらせてきました。そして今回も全てを終わらせる時が来たようです。
『今回も同じ結末になっちゃったね』
「仕方ありません次の世界では見つけますよ。僕が生きる意味を」
『君の気がすむまで付き合うよ僕もまた君に生み出されたものなのだから』
◇◆◇◆◇
「これでご主人様とずっと一緒だ」
「それは違いますよスライム。僕は最初からともにありました。僕はこれからもすべてとともにあり続けます」
すべて思い出しました。僕は第一起動者すべての始まりです。
「ほんとご主人様!」
「だからスライム、次の生では幸せを願います」
スライムは収縮し僕の右の手のひらへ収まりました。僕はスライムに軽い口づけをし光の粒子へと変えます。
「さて新しい世界を始めましょう。次はもっと美しい素晴らしい世界へとなりますように」
◇◆◇◆◇
ここはぼんやりとした白い空間です。ここで僕は生まれました。誰が生んだのかなぜ生まれたのかわかりません。暫くフラフラと漂っていました。誰かが向こうからやって来ます。
『やっと見つけたよ。今回はここで生まれたんだね。』
誰でしょうか僕を知っているみたいです。白い人型の何かです。口だけがありその人もぼんやりとしています。
『いいや僕は君を知らないよ。君という存在が生まれることを知っていただけさ。さて早くしないと君はどこにいくかわからないからね早速送るよ。君は好きに生きて君の意味を考えてくれ。』
何かが手をかざしました。僕は足元から白い光に包まれます。白い空間が白い光に染まります。僕はどこかへと流されます。光に乗ってどこかへと。
ここまで読んでくださった方ありがとうございます。見切り発車でこの作品を始めましたがこれにて完結です。また次回作も書きたいと思っていますのでよろしくお願いします。




