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第7章 エピローグ
部活のない日曜日。
香緒里は校門を出てすぐのバス停で秀人と共にバスを待っていた。
「本当に、一人で大丈夫か?」
「うん、平気だと思う。今回はお父さんも一緒だし。」
これから、恵に会いにいく。
あのクリスマスの日から2ヶ月以上経ち、その間メッセージアプリでやり取りをしたし、秀人達と共に何度か恵の自宅に行ったりもして、徐々に交流を深めてきた。
当初より、恵の人となりも分かり、以前のモヤモヤとしていた感情も薄れつつある。
「やっぱりさ、こう、私と似てるなぁって思うところ、あるんだよね。好きな物とか、考え方とか。」
そして、彼女がどれ程の後悔を抱えていきていたのかも、わかった。
今後結婚はしないし、恋人も作る気はない、と話していたと義之から聞いた。
恵なりの贖罪なのだろう。
決して軽い気持ちで捨てたわけでない。
悩んで、どうしようもなくて、その考えに至ってしまったのだろうということが、今なら少しわかる。
「お母さん、って呼べる日が来ると……いいなぁ。」
「呼べるよ、きっと。」
ぽつりと呟く香緒里の顔に寂しさはもうない。
秀人は優しく微笑んで、その手を握った。
バスがやって来た。
「いってらっしゃい、気を付けてな。」
「うん、ありがとう。いってきます!」
バスの窓からは、明るく暖かい日差しが射し込んでいた。




