その後の話 ―六花と七瀬―
「ねぇ六花さん、聞いてください」
夕飯のあと、くつろぎながら七瀬が楽しそうに切り出す。
ソファに並んで座って、甘えるように寄り添う七瀬の頭を、六花は柔らかく撫でた。
「美咲ちゃん、遥さんとお付き合い始めたんですって」
目を輝かせて報告するその声には、本当に嬉しそうな響きがあった。
「うん、私も遥から聞いた」
「すごく驚いたけど……でも、お似合いだと思うんです。美咲ちゃん、ずっと幸せそうで」
「……ねぇ七瀬」
「はい?」
次の瞬間には、ソファに押し倒されていた。
「り、六花さん……?」
「目の前に私がいるのに、友達の話?」
いつもよりほんの少し低く、甘い声が耳元をくすぐる。
「だって……美咲ちゃんのこと、嬉しくて」
「……それでも、私は嫌」
微笑む六花は綺麗で、優しくて、でもなんだか機嫌が悪い。
「七瀬は私の恋人でしょ。他の誰かに心を割いてるの、面白くないのよ」
「……」
「だから、私だけ見てて」
楽しそうにそう言って、六花の唇が頬から首筋、鎖骨へと次々に触れていく。
愛情と独占欲がないまぜになった口づけに、七瀬の頬はたちまち赤く染まった。
「……いつだって六花さんが一番だもん…」
「……ほんとーに、七瀬はそれで無自覚なんだもんねぇ…」
「えっ、わっ、六花さん!?」
溜息混じりにいって、柔らかく頭を撫でられて。
――この後しっかり美味しくいただかれました。




