アカデミーダンジョン②
宜しくお願いします。以前書いていた話ですが、前の作者ページにログイン出来なくなってしまったので、推敲しながら再投稿。話が変わった部分もあります。
宜しくお願いします。
決まった時間で攻略者達は戻ってきた。予定では既にアカデミーから離れているはずだが、『探索者』が戻らない。秘密裏に情報を流して、引き寄せたのはライコネン自身だが、思い通りにならない駒は扱いに困る。
雇われた攻略者達はアカデミーの外周にあるホテルに戻っている為、部屋にはロバートと2人しかいない。そのロバートは『探索者』がダンジョンに入った後は、口をつぐみ、何も言わなくなった。
EUギルドではダンジョンを分析して、一定の成果を得ている。ギルドでDS値と名付けられたそれは、ダンジョンからの波長を数値化したものだが、不思議なことにスキル使用時は人間も同じ波長を出す。
EU圏でもっとも強いDS値はローマダンジョンから発されている。これは想定内であったが、解析が進む中で、アカデミーからもかなりの数値が出ている事が判明していた。ダンジョンには多くのスキル保有者がいる為、不思議ではないが、アカデミー内で46時中スキルが使う者がいるはずはなく、DS値の説明がつかない。そこで白羽の矢が立ったのが、アカデミーダンジョンであった。
アカデミーダンジョンへの立ち入り調査は、先日のアーシアの件で得た機会だが、DS値を公表していない以上は大っぴらに調査と言うわけにはいかない。名の知れたブルーバレットをアカデミーに入れる為に、トーナメントを持ち出したのもライコネンだ。ライコネンはスマホ型のデバイスを時折見る。見た目はスマートファンにしか見えないはずだがDS値の測定器であった。
先程までは50と微弱であった値が、12,000弱まで跳ね上がっている。この値はローマダンジョンほどではないが、過去に測定された中でも非常に高い数値。
「逃げて、逃げて」
ダンジョンの奥から『探索者』の声がしたと思うと、あっという間に『探索者』はライコネン達のもとに着く。
「逃げて」
世界ランキング6位の『探索者』が逃げろと言うのだ。逃げるべきなのだが、階段の下がどうなっているのかを一目でも確認する必要がある。ライコネンがしばし迷うと階下に紅い瞳。見た瞬間に足がすくむ。
ライコネン! ロバートに声かけられ我に帰ると、ライコネンは駆け出した。
「先に行って、出てくるかも知れないから足止めする。時間稼ぎにしかならない。避難をさせて」
『探索者』が紫に光る短刀をダンジョンの入口の四隅に投げた。
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