ダンジョンNo.881
宜しくお願いします。以前書いていた話ですが、前の作者ページにログイン出来なくなってしまったので、推敲しながら再投稿。話が変わった部分もあります。
宜しくお願いします。
『デュラハンやられちゃたね』
ダンジョンNo.881にはまだ余裕がある。このダンジョンには人間がよく来たからダンジョンポイントがよく貯まった。
下の階に弱いモンスターを配置すれば、うで試しに弱い攻略者が頻繁に来る。それもうまくいった。
弱いけど数が多いモンスターを配置したり、上階への出口をランダムにしたりする事で難易度を出した。
No.881が頼りにしているのは3体のモンスターのみだ。デュラハンには『予測』の固有スキルがあったが空きスロットが一つしかなかったから『剣豪』しか与えられなかった。あともう一つでも空きスロットがあれば『剣術A』をセットして更に強く出来たはずだ。それでもデュラハンは過去に五階まで到達したは者を全て倒していた。
そのデュラハンが遂に負けた。負けた事に悔しさはあるが、デュラハンは時間とダンジョンポイントで再配置が出来る。それよりも2体のモンスターの強さをみたい。2体はまだ一回も戦ってない。もし、もう一体が負けたらなんて不安は全くない。コアの守護モンスターの強さてある一体は三体の中でもずば抜けている。
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シロウの前に立ったヨウコは、迫り来る敵を見据えた。強者が放つプレッシャー。美女と言えるほどの整った顔とスタイルの良い上半身、しかし下半身は蜘蛛に繋がっている。
「アラクネ、カスミはシロウを連れて下がれ!」
「あの女の眼を見るな、身体異常が出るぞ」
リョウさんとエルザさんから指示が出る。ヨウコはアカデミーの授業でアラクネの事は聞いた事がある。『麻痺眼』や『毒眼』など眼に固有スキルがある事が多く、その名の通り毒や麻痺などの状態異常を引き起こす。
「シロウ、ファフはシロウの言うことを聞くんだろう。シロウは戦わなくてもいいから、ここって時はファフに指示を出してくれよ。土槍」
リョウさんが土魔法でアラクネの足元から土の槍を出す。土の槍は周囲からアラクネのいる中心に向かって生えるが、槍はアラクネに届いていない。
「スラッシュ」
ヨウコも追撃にスラッシュを放つが、アラクネが手をかざすとスラッシュも消えた。
「消した。『魔削』か『魔消』かわからんが、魔法への対抗スキルを持ってやがるな。エルザ、近接戦闘で相手の目を見れない。苦しいがやれるか?」
「やれるに決まっいる。雷剣」
エルザが前に出る。剣身から雷が迸っている。
「俺も行くぜ、やつは三つスキルがある。眼に一つ、さっきの魔法対抗のスキルが一つ。あと一つあるはずだ」
リョウさんも槍を手に前に出た。
ヨウコの『支援』はパーティ限定なのだ。その仕組みはわからないが、タイチ達以外に多勢がいる時に使った時も、タイチ達にしか聞かなかった。『熱烈支援』に至ってはシロウにしか使えない。
また私は応援するしか出来ないのか、、あっさりとスラッシュは消された。いやアラクネは手をかざす事でスラッシュを消したのだ。アラクネに向かう全ての魔法が消されるわけではない。手をかざすなど発動に制約があるので有れば、やりようはあるはずだ。
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シロウは『剣聖』『光瞬』『切断』『身体強化B』をセットする。万全ではないが少しふらつく程度だ、光瞬からの剣技で勝負する。『光瞬』の移動は直線でしかない。アラクネと直線になった時が狙い目。今はエルザさんやリョウさんがシロウとアラクネを結ぶ線上にかかる事があるが、2人が間を取ったりした時は一気に行く!
ファフに目を配ると、シロウの意を心得た様でアラクネの横に移動を始めている。アラクネに近づくエルザさんとリョウさん。アラクネは蜘蛛の足で剣や槍を受けている。
少し離れたシロウから見れば、エルザさんもリョウさんも2人の動きはもどかしく見える。迂闊に上半身を見れないのだ、見上げればアラクネから状態異常を受ける可能性がある。
アラクネの両手が2人に向かうが2人からは見にくいだろう。シロウが動こうした時、ヨウコからスラッシュが放たれる。アラクネはエルザ達に向けた手をスラッシュに向けて魔法を消す。
ヨウコはスラッシュを連発して、上半身にエルザさん達を攻撃する時間を与えない。
今だ!
「ファフ」
横に回ったファフの突進が、アラクネの上半身に当たると大きな音とともにアラクネが倒れた。
すかさずエルザさんとリョウさんが脚を数本斬ると、そのまま止めを刺すべく倒れた上半身に殺到する。
シロウの眼に一瞬アラクネの身体の中が光ったように見えた。
「危ない!」
そうシロウが叫んだ時、アラクネが大きな光を放ち爆発した。
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