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大和撫子さまのお仕事  作者: 小茶木明歌音
第四章
230/346

送別会




 三日前――十六夜の日に届いた幽吾からの手紙に驚くべき事が書いてあった。


『三日後、あざみの神域管理庁出向最終日を迎える。その日に十の御社に行き、謝罪をしたいらしいので迎え入れてやってくれないか?』




 ――というわけで、あざみと付き添いの幽吾が十の御社へ訪れていた。


「やっほ~、紅~~」

「いらっしゃいまし、あざみ」

「それ以上、紅に近付くな」


 紅玉がふわりと微笑みながら、あざみを迎え入れる一方で、蘇芳は仁王の如く、あざみを睨みつけながら、紅玉を守るように抱き寄せていた。

 そんな蘇芳を、あざみは呆れたように見つめる。


「ケチケチするんじゃないわよ。束縛強いと嫌われるわよ」

「五月蝿い。黙れ」


 蘇芳のあからさまな不機嫌な態度に紅玉は首を傾げてしまう。


 紅玉は結局知らないままなのだ。暴行未遂事件を裏で糸を引いていたのがあざみであった事を。

 そして、水晶と空と鞠もその事を知らない。

 一方で神々はあざみが何をしたのか薄々察しているので、少々警戒気味だ。


「何よ! こっちは反省して謝りに来てあげているのよ! 赦してくれたっていいじゃない!」

「それのどこが謝る態度だ!?」

「謝っているじゃない! ほら! ごめんなさーい!」

「ふざけるなよ!?」

「す、蘇芳様っ……!」


 一体二人の間でどんな揉め事があったのかわからないが、紅玉は怒り心頭の蘇芳を抑えるので精一杯だ。まさか自分への謝罪などこれっぽっちも思っていない。


「上等よ! ちょっと面貸しなさいよ!」

「望むところだ!」


 あざみが少し離れた所へ行くので、蘇芳も紅玉から離れる事になる。


「……………………」


 ギャンギャンと言い争いをしながら、睨み合う二人を見ていると……紅玉の胸がざわめき立つのが分かってしまい、思わず胸を押さえてしまう。




 あざみは蘇芳を振り返ると小声で言った。


「アンタ、紅の幼馴染の事件に関してどこまで知ってるの?」

「……は?」


 唐突な質問に反応を返せない蘇芳に、あざみは続ける。


「真実を知っているの? 真相を求めているの? 犯人は誰だか知っているの? あ、でも、名前は言っちゃダメよ」

「何故、それを……?」


 蘇芳は咄嗟に、あざみは全て知っているのだと察した。

 そして、同時に思うのは、一体何故、どこで、何を、どうして知ってしまったのか……。


 蘇芳の疑問を察したかのように、あざみは己の躑躅色の瞳を指す。


「異能」

「っ!」

「酷い罪科だったわ……たくさんの罪を重ねて重ねて重ねて……最早あれは化け物よ」

「っ!!」


 分かりやすい蘇芳の反応を見て、あざみは瞬時に察する。


「……何か心当たりあるみたいね」


 静かに頷く蘇芳に、あざみは人差し指を突き付けた。


「いい!? 紅の事、本当に頼むわよ? いい? 紅にもしもの事があったら、契約とか関係なしに、アンタから紅を奪うから」


 挑発するあざみを蘇芳はギロリと睨みつける。


「絶対に奪わせはしない」




 そんな二人を紅玉が少し寂しげな目で見つめている事に、蘇芳は気付かなかった。

 一方であざみは横目でチラッと見て、気付いていたが。


 蘇芳の隙をつき、紅玉の方へと駆け寄って行く。


「ごっめんね~~彼氏借りちゃって」

「いっ、いえ……」

「……紅」


 そして、あざみは紅玉の両手を握る。


「紅、ごめんね……」

「え?」


 少し切なげに笑うあざみに、紅玉は違和感を覚えるが、その違和感を考える間もなく、ベリッとあざみから引き剥がされる事になる。


「触れるな! 近寄るな!」

「す、蘇芳様!?」


 蘇芳は更に紅玉をぎゅうっと抱き締めると、あざみを睨みつけて威嚇しだす。


「まるで猛獣か番犬ね……」

「あはははは~~! 拗らせていた分、反動が酷過ぎる~~」


 呆れて乾いた笑いしか出ないあざみの一方で、幽吾はお腹を抱えて笑っていた。


(蘇芳様ったら、どうなさったのかしら……?)


 戸惑いながらも、紅玉は蘇芳を宥めようと抱き締めてくる腕を撫でる。

 すると、蘇芳も紅玉の頭に頬を寄せた。


 そんな仲睦まじい二人の様子を見て、あざみは満足そうに笑う。


「それじゃ、アタシはそろそろ……」

「ちょっと待った~~~~」


 間延びした声が響いたと思えば、そこにはいつの間にか水晶が立っていた。


「晶ちゃん?」

「何よ?」

「うみゅ。晶ちゃん、おねーちゃんに用事があるの。お時間ある?」

「用事? 時間ならあるけど……」


 蘇芳はハッとする。


(まっ、まさか、水晶殿……あざみが紅にした事を察してしまったのか!?)


 怒り狂った神子と神々、おまけに空と鞠が、御社を破壊するが如く暴れまくる未来図しか浮かばない。

 果たして蘇芳一人で止められるのか――否、不可能。


「みっ、神子……! ここは一度冷静に……!」

「無理で~す。だって止められないもん」

「早まっては!!」

「晶ちゃんにも」

「え?」


 振り返った水晶の視線の先を蘇芳は見た。

 そこにいたのは、嬉々とした顔の神々達だ。


「「「「「紅ねえの友達の送別会だああああああああっ!!!!」」」」」


 爆発したように上がった歓声に紫は絶望した。


「ああああ! ですよねぇっ!? そうなりますよねぇっ!?」

「飲み!? いいわねっ! なんならヒョロヒョロも呼ぶわよ!」


 あざみも嬉々としながら伝令の小鳥を呼び寄せた。


(よ、よかった……!)


 最初はそう思った蘇芳だが、はたとなって気付く。いや、良くないと。

 これから待ち受けているのは給仕戦争なのだから。


 そして、その給仕戦争の主力であり、未だに打ち拉がれている紫を紅玉が励ます。


「紫様、どうか気を確かに。皆で協力して頑張りましょう?」

「ふっふっふ……紅ちゃん、僕は学んだのさ、この三年で……」


 立ち上がった紫は先程と打って変わってその表情に勢いがあった。


「御社配属では超突発的な宴会なんて日が昇って沈むのと同じくらい当たり前! なんなら! 超突発的に起こる宴会にも対応できるよう、こちらだって常日頃作り置きを大量生産しておけばいい話さぁっ!」

「紫さん、流石っす!」

「ユカリさーん、Geniusデース!」


 紫の台詞を聞いて、紅玉はようやっと理解する。ここ最近の御社予算が異常に減っている原因を……。

 紅玉の顔に絶対零度の微笑みが浮かぶ。


「……どうりで最近食費がやたら減っていると思ったら……」

「紅、とりあえずここを乗り切ろう。説教は後回しだ。な?」




*****




 そうして、あざみの送別会が十の御社で開催される事となった。

 主役であるあざみ、幽吾、またあざみと旧知の仲である鈴太郎率いる二十二の御社組も参加する事となった。


 十の御社の神々は相変わらず飲んで食べているが、先日はしゃぎ過ぎた件もあり、今日は随分と大人しい印象だった。


 その一方であざみの周辺は賑やかだ。

 あざみも幽吾もなかなかの酒豪で、酒も食事もどんどん消えていく。


(あの細い身体の何処に食べ物が入っていくのやら……)


 新しい食事や酒を追加しながら、紅玉はちょっと恨めしい目であざみを見てしまう。


「ね~え、紅ぃ~」

「はい」

「彼氏とはどこまでいった? ちゅーした?」

「もっ、黙秘しますっ!」


 突如降りかかった酔っぱらいからの質問に紅玉はギョッとしてしまった。


 すると、幽吾と鈴太郎が少し思案しながら口を挟む。


「流石にちゅーくらいしていなかったら、蘇芳さんが底抜けのヘタレか超強靭な鋼の精神持ちだよね~」

「蘇芳さんに限って、ヘタレって事はないと思いますけど……?」

「ですよねぇっ!? あれだけベタ惚れだもんっ! で、はい、どこまでいった?」

「黙秘しますっ!!」


 紅玉が真っ赤になって言うものだから、あざみはハッとする。


「えっ! まさか寝たの?!」

「ねっ……!?」


 紅玉の顔が更に真っ赤に染まる。

 ついでに鈴太郎の顔も真っ赤だ。


「う~ん、流石にそこまではいってないんじゃないかな~?」

「わからないわよぉ~? 意外とああいう硬派タイプはソッチの我慢が利かないとか多いから~」

「でも、真面目一辺倒の蘇芳さんだよ~?」

「真面目だからって人並みに欲はあるでしょっ! むしろ身体がおっきいからあれはヤバいと思う!」


 幽吾とあざみのあけすけな会話に、紅玉も鈴太郎も真っ赤になって何も言えない。


「貴殿らっ! 紅と鈴太郎殿の前で不毛な話は止めろっ!!」


 割り込んできたのは蘇芳だ。

 しかし、話題の人物の登場にニヤリと笑うのはあざみだ。


「丁度良かった! 教えなさいよ! 紅とちゅーしたの~?」

「答える義理はない!」

「バード? ディープ? 胸は揉んだ? あ、もう、一線――」

「その口、二度と開かないように潰してやろうか!?」

「す、蘇芳様……っ!」


 今にもあざみに殴りかかりそうな蘇芳を紅玉が止めに入る。

 すると、蘇芳は紅玉のその手を握った。


「行くぞ、紅! こんなところにいたら、貴女の耳が腐る!」

「あっ、えっと……」

「あー、逃げたー! ずるいわよー!」

「ぶーぶー!」


 からかいの声を飛ばすあざみと幽吾を完全に無視して、蘇芳は紅玉を台所まで連れてくる。


「まったくあいつら……大丈夫だったか、紅?」

「え、ええ……大丈夫、です……」


 大丈夫という言葉とは裏腹に、紅玉の表情は暗く、顔は俯いてしまう。


「紅!? やはり何か変な事でも言われたのか?」


 心配のあまり顔を覗き込もうと蘇芳が身を屈めた時だった。


「…………あざみと、仲が良いのですね」

「……は?」


 何かの聞き間違えかと思った。

 しかし、紅玉は至極真面目に続ける。


「あざみと話している時の蘇芳様……感情が剥き出しになっていて……可愛くて……そんな表情にさせているあざみが……羨ましくて、ずるい……」

「……………………」


 少し眉間に皺を寄せて、少し頬を膨らませて、少し不機嫌な顔をしている紅玉を見て、蘇芳の胸に過ぎる感情は――……。


 すると、紅玉はハッとする。


「あ、あらいやだ、わたくしったら……! ごめんなさい、忘れてくださいまし……!」


 咄嗟に逃げようとした紅玉を、蘇芳は捕まえる。

 そして、背後から抱き締めて拘束してしまった。


「紅……嫉妬したのか?」

「……っ!?」


 耳に唇を寄せられて、囁かれて、くすぐったさと恥ずかしさに身を捩る。

 だけど、神域最強の蘇芳の腕から逃れる事など不可能だ。

 紅玉は観念するしかなかった。


「ごめんなさいっ……! まるで子どもみたいな事を……!」

「紅……嬉しいって言ったら、どうする?」

「……っ!」


 抱き締める腕に力が込められる。


「貴女が嫉妬してくれた事が嬉しくて堪らないんだ。それ程までに俺を想ってくれているのだろう?」


 耳元で囁かれる蘇芳の声は明らかに嬉しそうである。


「……っ……そんな可愛らしいものではありませんわ……」


 だがしかし、紅玉は恥ずかしくて堪らないのだ。あまりにみっともない自分自身が。


「蘇芳様がわたくしの知らない顔で女性と二人きりで話しているのを見ていると……胸が苦しくなってしまって……狡いって思ってしまいますの……その女性に対して……」


 紅玉は胸の辺りでぎゅっと拳を握り締める。


「……浅ましいでしょう?」

「いや、愛おしい。愛おしくて堪らない」


 そんな言葉とともに、紅玉の頬に触れたのは蘇芳の熱い頬だった。優しく擦り寄せられ、胸が高鳴ってしまう。


「紅、何度でも言うが、俺は貴女以外の女性は眼中などない。深く想うのは貴女だけだし、生涯俺にとっての最愛は貴女だ」


 ああ……その一言が、何よりも安心できて、何よりも嬉しい。嬉しくて堪らない。

 心臓が酷く速く脈を打つ。


「ふふふっ、どうしましょう。嬉しくて今度は別の意味で胸が苦しいですわ」


 紅玉が抱き締める蘇芳の手にそっと自分の手を添えて、首を精一杯捻ると、蘇芳の頬に唇を寄せた。


「わたくしにとっても生涯の最愛は貴方だけですわ、蘇芳様」


 その瞬間、抱き締める腕に更に力が込められた。

 まるで紅玉を動けないようにする為の如く……。


「……蘇芳様?」


 案の定、振り返ろうとしても、力が強過ぎて身動きが取れない。


「紅……っ、そのままで……っ!」


 蘇芳の声が明らかに震えていた。


「…………ねえ、蘇芳様。わたくし、貴方のお顔が見たいですわ」

「うっ…………」

「ね、蘇芳様。お願い」

「……っ……」


 蘇芳は紅玉のお願いに弱かった。

 観念したかのように腕に力を緩める。


 紅玉が振り返るとそこには、眉を下げて顔を真っ赤にさせた蘇芳がいた。


「あらまあ……!」


 蘇芳の照れがうつって、紅玉も頬を赤く染めるも、蘇芳が愛おしくて微笑んでしまった。

 ゆるりゆるりと蘇芳の頬を撫でる。


「ふふふっ、可愛い人」

「……俺のどこが可愛いんだ?」

「全部です」

「……っ……」


 蘇芳は堪らず、紅玉の額に己のそれを擦り寄せる。

 漆黒と金色の蕩けた瞳が重なり合い、自然と唇と唇が惹かれ合っていく――……。




『ガタァァアアンッ!!』


 ビクリと肩を揺らし、紅玉と蘇芳は慌てて音のした方を振り返った。

 そこには食材の入った木箱が倒れており、倒してしまった張本人である紫が気まずい表情で二人を見つめていた。


「あ……あはは……ご、ごめんね……ついうっかり……覗いていたわけじゃないんだよ」


 絶対嘘である。

 紅玉は真っ赤になってわなわなと震え出した。


「えっと……お、お邪魔しました~。続きをどうぞ~」

「ふふっ……ふふふっ……ふふふふふっ……」


 紅玉が武器玉から取り出したのは愛用のハリセンだった。


「え」

「お覚悟なさーい!」

「うわわわわわああああっ!! ごめん! ごめんってば!」

「ほんっとうに人の神経を逆撫でする事がお上手で!」

「ごめん! ごめんってば! ねえ赦してー!?」


 真っ青になって逃げ惑う紫を絶対零度の微笑みでハリセンを振り回して追いかける紅玉の様子を見ながら、水晶が呟く。


「うみゅ……だからお邪魔虫は、やめんしゃいって言ったのに」

「馬に蹴られればいいと思うっすー」

「ジゴージトクデース」


 空と鞠も辛辣な言葉を述べていく。


 すると、蘇芳が紅玉を背後から抱き締めて止め、よしよしと頭を撫でてあっという間に宥めてしまった。

 紅玉は未だに真っ赤になって怒っているものの、蘇芳に宥められて大人しくしていた。


 そんな二人の様子を嬉しそうに見つめていた水晶に空は言う。


「よかったっすね、晶ちゃん。先輩が幸せになってくれて」

「うんっ」


 水晶の嬉しそうな可愛い微笑みに、鞠も嬉しそうに頷いた。


「…………でも」

「ん?」

「But?」


 可愛らしい微笑みとは一変して、水晶は何かを恐れるように表情を強張らせる。


「…………なんか、嫌な予感がするの…………」


 それが何かは水晶自身にも分からない。

 だけど、神子としての直感なのか、予感がするのだ。




 何か善からぬ事が起きるのだと――……。




 すると、水晶の手に温かい感触が触れる。

 ハッとして顔を上げれば、右手を空が、左手を鞠が握っていてくれた。


「大丈夫っすよ、晶ちゃん」

「マリたちがベニちゃんマモりマース」

「それに……」


 空はそう言って、紅玉を見つめる。


「先輩には蘇芳さんだけじゃなく、他にも仲間がたっくさんいるっすから!」

「デスデース!」


 空と鞠の笑顔に水晶は恐怖が消えていくのを感じていた。


「うん!」


 二人の笑顔に釣られて笑いながら、水晶は手を握り返す。


「空、鞠……ありがと」

「どういたしまして!」

「No problemデース!」


 三人仲良く手を繋いで、仲良くじゃれ合う紅玉と蘇芳を見守った。





<おまけ:怒った紅玉の止め方>


蘇「よしよし、紅、恥ずかしかったな。恥ずかしかったんだな。もう大丈夫だぞ~、よしよ~し」

紅「こっ、子ども扱いしないでくださいましっ!」

蘇「ん? 好きな女性を抱き締められる口実があれば、俺は子ども扱いだってするぞ?」

紅「……参りました(真っ赤)」

蘇「そうか(嬉しそう)」


あ「うっわ~~……砂糖吐く~~……」

幽「輪をかけて溺愛が悪化したね~」

紫「助かったぁ~……よし、これからは蘇芳くんを盾にしよう」

あ・幽「「ちったあ反省しろ」」


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