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トップシークレット  作者: toshimi1215
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60.今日も空に…


「あっ今日はロッキー山脈が見える、今日は太平洋の大海原だ、あっ北極に来ている、グランドキャニオンが見える」…もう毎日が嬉しくて、楽しくて…」と言ってレイチェルを見つめた。レイチェルは頷きながら「主人の言う通りです…私は子供のころ遊園地に憧れていて…魔法の国のように思っていたんです、でも一回も行った事が無くて…だけどスカイシップの中は、本物の魔法の国じゃないですか、キッチンの中の…ティーカップ、フォーク、スプーン、フライパン、そして火も水も全部、私達の指示通りに飛び回ってくれて、もう毎日が楽しくて…」と言って微笑んだ、メリーも頷きながら「本当にスカイシップは魔法の国ですよね、私も大好きです…」と話が弾んでいる後ろ側では、ニーナの明るい声が聞こえている「はーい皆んな、一列に並んで〜、今からトム先生が跳び箱のお手本を見せてくれます、よく観ていてね〜」8人の子供達が元気な声で「はーい」と返事をすると、トムは少し照れ臭そうに走り出した…。更にその後ろ側では…ベイと、女将と、匠が新しいマシンの打ち合せをしている。その横ではボブとリンダが嬉しそうに子供達を見つめている。ジョニーとアンジーは番組の打ち合わせ、グレイとルーシーは創作料理の試作品を作っている。スカイシップの中は、何時も賑やかである。今日もホタル達から沢山のSOSが入る、女将は全ての情報を分析し終わると…涼しげな顔で「皆さん、お出かけの時間です、準備はよろしいでしょうか?」と声を掛ける、8人は「はーい、いつでも飛べまーす」と言って親指を立てる。男性陣は子供達に「パパ達、なるべく早く帰って来るからね、お勉強しながら待っててね」と言い、女性陣は「ママ達、頑張って来るからね、トム先生と、ニーナ先生を困らせちゃダメよ」と言った。子供達は「パパ、ママ、私達はお利口さんにしているから、困っている人のために頑張って来てね」と答えた…すると匠が「皆さん、ただ今スカイシップは日本の上空1万メートルの位置に待機して居ます、ホタル達からの依頼は829件です、まずは瞬間移動で…皆さんを4箇所の上空に送ります、その後は、フリー&ブレスとホタル達が、優先順位を決めて皆さんを誘導してくれます。私と女将は常に…フリーの後ろに着いていますので…でわ…瞬間移動します…」手を振る8人の姿がデッキの中からパッと消えた。ボブとリンダは北海道の上空から、一気に急降下をして…町の中心部に入って行った…。ジョニーとアンジーは沖縄から九州に上がって行く…。グレイとルーシーは山口から神戸に向けて…。そしてベイとメリーは東京から大阪に向かって進んで行った。突然の事故や病気に遭遇した人はパニック状態になる、そういった人達の元に、壁を抜け、天井を抜け…ところ狭しと飛び回り「大丈夫ですからね、直ぐに治しますよ」「車は保険で修理して貰って下さい、奥さんと子供達の命は大丈夫ですよ、生き返りますから…」「もう、病気は治しましたよ…」「はい、ご主人の膵臓癌を治しましたよ…」そんなやり取りを繰り返しながら、全ての仕事をやり終えて…1番早くスカイシップに帰って来たのはグレイとルーシーである。3分後にはボブとリンダ。そして更に5分後にジョニーとアンジーが帰って来た。子供達はそれぞれ親の前に走って行った、その時女将が「今ベイ博士から伝言が入りました…田澤さんが新作を書き上げたので、もらいに行って来ます…との事です」ベイの2人の息子を筆頭に、子供達は大喜びである「やった〜新しい話しが出来たんだ〜」女将は微笑みながら「今夜からパパとママが読んでくれるわよ、楽しみね〜」と言っている時に…ベイとメリーは、田澤家の上空に着いていた。ベイは電話をかけ、店内に誰も居ない事を確認してから中に入った。ベイは開口一番「新作が出来上がったんですね、おめでとうございます」と言って手を差し出した、田澤はベイの手を両手で握り「ありがとうございます」と言いながら(この方達だけなんだよね、私の小説を読んで下さるのは、ありがたいな…)と思った。メリーが満面の笑みを浮かべ「田澤先生、新作のタイトルは…」と尋ねた、田澤はハニカミながら「はい、あの…山国、と言います」と答えた、メリーはベイと顔を見合わせ「素敵な題名ですね…今夜から子供達に読んであげます、きっと喜ぶと思います」と言ってくれた、田澤の目は潤んでいる…ベイは(あれ、泣いちゃうのかな…)と思ったが、田澤はグッと涙をこらえ「世界中で活躍されている皆さんが、こんな所で時間をとって居てはいけません、どうぞスカイシップに戻って下さい」と言って頭を下げた。ベイは戻る前に「どこか身体の不調はありませんか?」と尋ねた、田澤は「ありがとうございます、どこも悪くありません」と言った、すると田澤の肩に乗っているホタルが「〈女〉ベイ博士、私の主人は腎臓結石です、〈男〉きっと痛いのを我慢していると思います」と教えてくれた、ベイは小さな声で「ありがとう…」と言った後に、田澤の腰に光を当てた「…言って下されば直ぐに治せますから、遠慮などしないで下さい…」と言って顔を見つめると、田澤は申し訳なさそうな顔で「すみません、本当にすみません…」と言いながら何度も頭を下げた…ベイは微笑みながら「でわ、新作、山国を頂きましたので帰りますね…また来週あたりに…髪の毛を切りに来ます、ちゃんと予約をしてから来ますので」田澤は微笑みながら「お待ちしてます」と言って2人に向かって頭を下げた、ベイとメリーは満面の笑みを浮かべてくれ、そして次の瞬間、田澤が観て居る目の前から、パッと消えた…。。「ただいま帰りました」と言うメリーの声に、2人の息子が飛んで来た「パパ、ママ、お帰りなさい、本は…」ベイは息子の頭を撫ぜながら「ほら、これだよ…でも少しだけ待ってね、匠さんに頼んで、皆んなの手元に置けるように、まず22冊の本にしてもらうからね。そして、その次は…映画にでも、してもらおうか?」と言った、すると横からジョニーが「えっ、そんな事が出来るんですか?」と言って目を丸くしている…匠は涼しげな顔で「出来ますよ、小説の中の…登場人物の数だけ俳優さんを揃えて、効果音とCGと音楽も入れて…と言っても私と女将が集めたデーターを元に作るんですけどね」「えっ?でもそれって、俳優さんは全て本人、って言う事ですよね」「はい、その通りです…まぁスカイシップの中だけの22名とフリー達8名…まぁ30名だけで鑑賞する、場所限定映画と言うか、限定上映会ですから、内緒で作っちゃいます」と言うと、女将が更に「それに、私達2人で作りますから…映画の製作費は…無料ですから…」と言って親指を立てた。子供達は嬉しいのかピョンピョンと跳ねながら「女将さん、楽しみです…」「匠さん、CGをいっぱい入れて下さい、お願いします」と…子供達は口々に自分達の気持ちを伝えた。匠は頷きながら「分かりました。とりあえず本は…もう出来ていますよ、どうぞ…」と言って、22冊の本を皆んなの前に差し出した…20人は(もう出来たんだ…って言うか、いつの間に手に持って居たんだろう…?)と思いながら、目をむいて驚いてしまった。すると横からメリーが「あの…女将さん…前のブラザービーチも、映画化にして貰うなんて…出来ますか?」と尋ねると、女将はサラッと「もちろん出来ますよ」と言って微笑んだ。尋ねたメリーよりも、ベイの方が嬉しそうである。女将は小さく笑いながら「まずは主人と、良く相談しながら俳優を決めて…」そう言うと、女将は匠と見つめ合い出した。誰もが(あっ相談してるんだ…)と思った、6秒後「いま匠と話し合ったのですが、2週間後に…まずブラザービーチが出来上がります、ただ、原作が長いので、6回に分けてドラマのようにしますね。そして更に2週間後に山国ヤマグニが完成します…これも原作が長いので…8回に分けたモノにしますね、いずれにしても楽しみにしていて下さいね」と言って微笑むと、子供達は歓声を上げて喜んだ…しかし、子供達の声に、負けないくらいの大声で叫んだのは、大人達の方だった。…トムとニーナはその夜、山国の本を、全体の2割ほどを読んだ。次の日、朝食が終わった時、ニーナは子供達に「皆んなが、パパとママに全部読んで貰ったら、どこが良かったか話し合おうね」と言うと、子供達は元気に「はーい」と言って手を上げてくれた。昨夜…ボブとリンダは子供達をベットに寝かせると、子供達の足元で…夫婦で感情を込めて交互に本を読んで上げた。ちょっとした朗読劇風にである…子供達の目はランランと輝いている、しかし1時間ほど読んだ時、子供達の目が半分ほど閉じて来た、リンダは優しい声で「続きは…また明日のお楽しみにしましょう」と言って子供達のオデコにキスをした「パパ、ママ…おやすみなさい…」ボブとリンダは静かに子供部屋のドアを閉め…夫婦の部屋に戻った。ボブは本を片手に「いや〜おもしろい内容だね、読んでいてドキドキしちゃったよ…」と言って本をテーブルの上にソッと置いた、するとリンダはボブの背中に抱き着き「そうね、でも少しエッチな所もあったわね…」「そうだね、子供の手前、少しドキドキしちゃったね」するとリンダは更にボブをギュッと抱きしめ「私も今から…ドキドキしたいなぁ…ダメかしら…」と言った、ボブの胸はいきなりドキドキしてきた「リンダ…い、いいに…決まってるじゃないか…」と言うボブの鼻の下は…かなり伸びている。ボブはクルリと振り返るとリンダを抱き上げ…ベットの上に優しく下ろした…と、こんな事を、ベイ夫妻も、ジョニー夫妻も、グレイ夫妻も、ブラウン夫妻も、新婚のトム夫婦も、匠夫妻も…そしてフリー達夫妻もう…皆んな同じような事をしていた。大人であり、夫婦であり、愛し合っているのだ、何も問題はないのである。朝食を終えたベイは、子供の頭越しにメリーにキスをした後に…服の襟をキュッと直し、凛とした声と態度で「さぁ皆んな、朝食も終わった事だし…今日も世界中を飛び回るよ、準備はいいかな…?」大人も子供も全員が「はい!」と返事をしながら、親指を立てた。すると女将から「皆さん出発される前に…恒例の行事である遠足の日が近づいて来ました、今回はどちらになさいますか?」大人達は遠慮がちに沈黙してしまった。すると子供達から「…温泉」「うん温泉がいい」「そうだね、温泉に行きたい」と言う声が上がった、大人達は内心(えっ〜、なぜ4、5歳の子供達が温泉…いゃ〜個人的には嬉しいけどさ…)と思っていると…匠が涼しげな声で「若いのに、渋いね!」と言ったので、デッキの中は大爆笑と成ってしまった…笑い声が響き渡る大きな窓の外には…透き通るような青空が広がっている、ベイ博士を中心としたスカイシップファミリーは、今日も笑いながら…世界中を飛び回っている…。。

…完。。。。

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