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トップシークレット  作者: toshimi1215
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51.あの時は


「私もよ…」「今ね…君を見つめているだけでドキドキしているんだ」「私も…この身体のせいかしら、貴方を見つめているだけで息苦しいの…胸の中に入ってもいい?」匠は両手を広げ「大歓迎だよ」と言って女将を抱きしめた「…不思議ね〜」「何がだい?」「私達って、世界中の夫婦の愛し方を知っているじゃない」「そうだね…情報処理と言う事で……100億回以上のセックスをしている事になるね」「そう、全て素敵で気持ち良かったけど…感動はしていないの…だってコピーだもの。でもね、今は違う、貴方に抱きしめられて…身体が熱くなって、身体が小さく震えて、身体の力が抜けていくの…」匠は女将をギュッと抱きしめると…優しくキスをした、すると女将の目から涙が溢れ落ちた。匠は女将の耳元で「これが、ベイ博士が教えて下さった愛と言うモノなんだね…」「私…人間って大好きよ…時には間違った事をして私を失望させてくれるけど…居なくなればイイなんて思ってないわ」「僕も思わないよ。むしろ、人間が少しでも幸せを感じて生きて行ける、手伝いをしたいと思っている」「私もそう思っている…これって…ベイ博士と先生方の影響かしか?」「そうだと思う…だって皆さん暇さえあれば引っ付いて「愛してるよ」「愛してるわ」って言ってるでしょ…。君と僕は、皆さんを手本にして居る訳だから、自然と人の事を好きに成るんだろうね」「そうね…あっ、今、ボブ夫妻がベットに入ったわ。あっ、グレイ夫妻も」「時期にジョニー夫妻も、ベイ博士夫妻もセックスを始めるね」「…匠…私達もベットに入りましょう、この身体で早く貴方を感じてみたいわ…」匠は微笑みながら女将をヒョイと抱き上げ「記念すべき…この身体で…第1回目の愛の営みだね」と言った。女将の顔は見る見るうちに真っ赤になり「…愛してる…匠…」と言って…静かに目を閉じた……。しばらくするとホワイトホテルを包むかのように、急に激しい風が吹き荒れた、窓がガタガタと音を鳴らしている。5メートル四方の部屋にベットが2つと、机が2つ、トムとニーナの部屋である。夜の10時20分、2人は部屋の電気を消してパジャマに着替え、ベットの枕元に付いているライトの灯りで本を読んでいた。そんな時…突然激しい突風が…「ガタガタガタ」と音を立てる窓ガラス、……ニーナは読んでいる本を手放し「お兄ちゃん怖い…」と言ってトムのベットの中に飛び込んで行った。トムはニーナの頭を撫ぜながら「大丈夫だよニーナ、少し風が強く吹いただけだよ」「でも怖いわ、私、今夜はお兄ちゃんの隣で寝る、いいでしょ?」「べつに構わないけど…2人で寝るには少し狭いから、夜中にベットから落ちないようにね」ニーナは頷きながらトムの左腕にしがみ付いた。。ホテルの上空50メートルの位置にいたスカイシップは、現在ホテルの上空20メートルの位置まで降りて来ていた。デッキの中ではフリー・メーが1つの作戦の指揮をとっていた「フリー・リー、風の強さは安定しているかしら」「大丈夫よフリー・メー。ねぇフリー・ルー、雨も少し降らしてみない?」「いいわね、降らしましょう。ねぇフリー・アー」「なぁに?フリー・ルー」「カミナリなんて言うのはどうかしら」「そうね〜…遠くの方で鳴っていると言う感じだったら…いいんじゃないかしら?フリー・メー頼めるかしら」「お安い御用よ…」と言い終わると同時に雷の音が…ホワイトホテルを包み込んだ。「お兄ちゃんカミナリが鳴り出した」と言って小さく震えるニーナをトムはギュッと抱きしめ「大丈夫だから…パパとママのホテルは、台風や雷なんかには負けないから。それに今夜は、ベイ博士も先生方も…女将さんと匠さんまで居るんだよ、ホテルの上空にはスカイシップも居るんだよ…絶対に守ってくれるから…」「うん…分かった」と言うニーナの言葉を、ホタル経由で聞いていたフリー・ベーは「…ゴメン、本当にゴメンね…トム君、ニーナちゃん。僕のせいなんだ、ゴメンね…ゴメンよ〜…」とデッキの中央に立ち、しきりに謝っていた。話しは少しだけ前に戻る、10名がホテルに降りた後、フリー・ベーが何気なく「女将様と匠様の夜の営みが、どうか無事に終わりますように…」と呟いた。それは誰かに聞いて貰いたくて言った訳ではない。本当に心の底から2人の事を心配をして、思わず出てしまった独り言である。しかし、その事を聞いていたフリー・メーは素直に受け止めてしまった「フリー・ベーがそこまで女将様と匠様の事を考えているなんて…さすがに私達のリーダーね。分かったわ、貴方の心配事は、私達全員の問題よ…御二人のセックスの成功を私達が全力でサポートするわね」「えっ?いや、違う、あの…フリー・メーちょっと待って、違うんだ、お願い、待って〜」…そこから今に至るのである。フリー・メー達は、夜の営みの時にどうしても出てしまう大人達のアエギ声と、ベットの軋む音…それらを、かき消す為に、音響効果として、風と雷の音を使ったのである。何も知らないトムとニーナ…ましてやトムは「スカイシップが守ってくれる」とまで言ってくれているのに、まさかの雷と風を出しているのがスカイシップのフリー達とは…そう思うと、フリー・ベーは、首をうなだれ、謝る事しか出来なかった。次の日の朝8時、テーブルの上には食器類が並んでいる。トムとニーナは食堂に飾る花を庭で積み、ブラウン夫妻はいつでも料理が出せるように食堂の入り口で待機していた。一番最初に部屋から出て来たのはグレイ夫妻である「おはようございます、ブラウンさん、レイチェルさん」と言う挨拶に、ブラウン夫妻は満面の笑みを浮かべ「おはようございます、グレイさん、ルーシーさん」と挨拶をした後、すぐに熱いコーヒーとベーコンエッグ、そしてポテトとサラダを運んで行った「ありがとうございます」と言って、ルーシーがトーストにバターを塗っている間に…ボブ夫妻、ジョニー夫妻、ベイ夫妻の順番でテーブルに着いて行った。どの大人達も満足そうな笑顔で鼻の下を伸ばしている。昨夜なにをしていたとか、どれだけ気持ち良かったとか、そう言った野暮な話しをする人間は…1人もいない、お互いに大人だし、夫婦だし、愛し合っているし…。そんな事を思っているところに匠夫妻が食堂に入って来た「皆さん、おはようございます」と言う匠の腕の中には…お姫様抱っこをされた女将の姿が…誰もが(…おっ〜…かなり激しく愛し合われたんだ…)と思いながら、口々に「おはようございます」と言って微笑んだ。すると女将は、庭で花摘みをしているトムとニーナがまだ此方に来ない事を確認すると「…昨夜…ウフフいっぱい愛し合いました…」とだけ言って匠の胸の中に顔を埋めた、8人は(…えっ?照れてる?えっ?恥ずかしがっているの?何で…100億回以上セックスの知識と経験がありますって…言ってたじゃん?)と思ったが…嬉しそうに、はにかんでいる2人を見て(…そうか…自分の身体を使って愛し合ったのは、昨夜が初めての経験だったんだ…無理もないかもね…)と思った。トムとニーナが花摘みを終えてホテルの中に入って来た、女将はサッと下に降り、匠の浴衣の襟を直し…自分の髪をシュシュっと束ねた。8人は(おぉ〜奥ゆかしい、日本の女性って言う感じだ…)と思っていると匠が軽く右手を上げた…誰もが(んっ?…)と思っていると目の前にパッと真っ白な花瓶が現れた、8人が(イリュージョン…)と思っているところに2人が入って来た。ニーナが可愛い声で「皆さん、おはようございます。庭に綺麗な花が咲いていましたので積んで来ました」と言えば、トムは笑顔で「直ぐに花瓶を用意します」と言った、すると女将が「トム君、もしよければ、この花瓶をどうぞ、主人が作った物なんだけど」トムは満面の笑みを浮かべ「すごーい、空飛ぶ花瓶だ!」と叫ぶとニーナも「わっ〜、もう水まで入っている」と言って嬉しそうに地団駄を踏んだ。2人が花を花瓶に入れると、女将が人差し指をテーブルの方に向けた…花瓶はその指示に従うようにテーブルの真ん中に飛んで行き…ソッと着地した。その様子をブラウン夫妻も料理を運びながら見ていた、レイチェルが夫の耳元で「スゴイわね貴方…」ブラウンは笑顔で頷いた。その時である、花瓶の中には、蕾のままの状態の物も入って居たのに…それらが一斉に咲き始めたのだ。12人は思わず拍手をしてしまった。匠と女将は微笑みながら小さく会釈をした後に、自分達の席に着いた。 第14 〈…あの時は…〉 ベイ達にとっては、スカイシップの中で起こる日常茶飯事的なことであるが、ブラウン一家にとっては(魔法の国みたいだぁ〜)と思ったのか、笑顔が普通の顔に戻らない…(ニヤニヤしていたら失礼だろうなぁ、困ったなぁ〜)とブラウン夫妻が思っている事を、ジョニーが察してくれた「トム君、すまないけどテレビのニュースを観たいんだけど…」と言って…皆んなの注意をテレビに向けようとしてくれた。トムは返事をしながらスイッチを入れた。テレビの画面に映ったのは、8人が最高会議室に現れたシーンである、ブラウン夫妻は「あっ!」と言いながら両手で口を押さえ、たまたまコーヒーを飲んでいたリンダとルーシーは、口からコーヒーを吹き出してしまった。「…ゴホッ、ゴホッ…ごめんなさい…」と言いながら噎せるリンダの背中を摩るボブ。「大丈夫かい…」と言ってルーシーの口の周りを拭くグレイ…皆んな一応に驚いたが…ベイだけは冷静な口調で「これは、どういう事ですか?昨日は確か…私達の事は取り上げられる事は…ほぼ、ない、と言っていましたよね…」と言って女将と匠の顔を見つめた。一瞬にして部屋の中の空気が凍り付き、皆んなの顔から笑顔が消え…テレビの中のアナウンサーの「…地球を影から守ってくれた8人のヒーローですが、どこの誰なのか…現段階では特定した名前を言う事が出来ません…」と言うような声だけが部屋中に響いていた。10秒間の沈黙を破ったのは女将である。「私達はベイ博士の命令には絶対に服従しようと…常に話し合っていました…なのにベイ博士は私達に「まかすよ」と言われました。私と匠は88秒も話し合いました。私達2人の1秒は、皆さんの1時間に当たります、そのくらいのスピードでAIは会話が出来るんだと思って下さい。私達はまず、ベイ博士自身の事を話し合いました、なぜ私たち夫婦を産んで(作って)下さったのか。次に地球の未来についても話し合いました。その次はベイ博士夫妻について、ボブ夫妻について、ジョニー夫妻について、グレイ夫妻についても話し合いました。結論から申し上げます…皆さん、開き直りませんか…あの人達は誰なんだ?ボブだよ、リンダよ、壁から出て来て驚いた、ゴメンね、急いで居るのよ。あなた方は神様ですか?ジョニーって言うんだよ、女神様ではないのですか?そう呼びたきゃ呼べばいいけど、私はアンジーって言うの。仏様ですか?いえ、元料理人のグレイって言います、えっ?ドクターじゃないんですか?、私はパティシエなのよ。そんな風に開き直って名乗ったところで、世界中のどなたも、私達とコンタクトを取る事なんて出来ません。だってズッと世界中を飛び回っているんですから。ですから「俺達は悪魔の使いだ」と言うキャッチフレーズは昨日までで終わりにしませんか?…あまりにも無理があります。ベイ博士の気持ちも分かっているつもりです。死んだ人間が生き返るんです、良く思ってくれる人もいれば、モラルに反する行為だと言う人もいる…確かにその人達からすれば悪魔でしょうが、大半の方達は神様とか仏様だと言ってくれていると言う報告を…ホタル達から間断なく受けとっています…何処の誰だか分からない、謎の8人は誰でしょう…もう、いいんじゃないですか」と言って…女将はベイ博士の目をジッと見つめた。ボブは向かい側に座っているジョニーを見つめ(ジョニーこの雰囲気はマズイよ、なんとかしてくれ…)と目で合図を送った、するとジョニーは(ごめん、無理無理…)と言う感じで首を小さく横に振った。その時であるベイが急に笑い出し、…そして「分かりました。女将さんと匠さんの言う通りですね、今から悪魔の使いと言う表現はしません」と言った、すると匠が「えっ?ベイ博士…よろしいのですか?とても気に入っておられるのでは…」「いいですよ…だって昨日…「此れからは皆んなの意見をよく聞く」って約束をしましたから、今まで本当に申し訳ないくらいの自己中心的な作戦でしたからね…」と言うと、グレイが目を潤ませながら「ベイ博士の作戦には愛情が沢山つまっています。僕は大好きです」と言うと、ルーシーも「私も大好きです…ずっと昔から」と言ってグレイの手を握った。ベイは「ありがとう…そんな風に言ってもらえるなんて」と言って微笑んだ。。。。。。

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