222 Ep49.re
安定の予告詐欺w
!お知らせ!
来年から更新時間が不定期になります。
(※)隔日更新はなるべく続けます。
飲めや食らえやで賑やかだった宴も、酔いが回り腹が膨れると次第に勢いを失う。
酔っ払いもこの寒空の下ではそのまま永眠してしまうと、最後の力を振り絞って帰宅して行く。
「うぃ~、ヒック!」
フラフラ、…バタンッ!
「あらあら…飲み過ぎよ、まったく…。」
ズリズリ…
だが健闘虚しく玄関で力尽き、呆れた顔の妻やらに家の中に引き摺られて行ったのは、先ほどの彼で何人目か。
パチパチ
ストン
「…随分と“お楽しみ”だったんじゃない?」
燃え残った焚き火をぼんやりと眺めていると、隣に座ったマリ姉が少し拗ねた様子で揶揄ってくる。
「いや誤解だって…って、マリ姉も知ってるだろうに…。」
「…もう、冗談よ。…ボソッ(…半分は、ね。)」
冗談と言った割には、何だか危険を感じるのだが…。
まぁ…気のせい、…だろうな?
パチパチ…、パチッ
「…それで、明日なんだが─」
「私とアデリナは良いわ、後はニーニャとリタに聞いて。」
自分はともかく、何故マリ姉がアデリナの分まで許可を出すのか?
そう思って訊ねたところ、マリ姉は生活魔法くらいなら使えそうな者がいたらしく、アデリナは治療の経過を診たい者がいたようなのだ。
確かに…マリ姉はともかく、俺が残留を言い出さなければ、代わりにアデリナが申し出ていたであろうことは想像に難くない。
…いや、故郷で不遇な思いをしたマリ姉も、きちんとした魔法の扱い方を教えて、自分と同じような思いをして欲しく無いのだろう。
プスプス…
サッ
「…そ、そろそろ良いかしら?
私たちも中に入りましょ!」
スタスタ…
ふと焚き火を見ればマリ姉の言う通り、灰に埋もれた燃え滓が僅かな煙を立てているのみであった。
「ちょ、待ってくれよ。」
バサッ
立ち上がった俺は土を蹴って焚き火跡に被せると、さっさと俺を置いて行ったマリ姉の後を追うのだった。
… … … … … … …。
… … … …。
…。
─ その晩 ─
無事ニーニャとリタの許可を得て、酔いが回っていたこともあり、それから直ぐに各々割り振った部屋で就寝。
モゾ…
(…ん、何だ…?)
皆が寝静まっている真夜中に、俺は違和感で意識を浮上させる。
ズシッ…
身体に感じる重みと、微かな温かさ。
サワ…
「んっ…」
寝惚けながら毛布の中を探ると…おそらく頭に手が触れ、思わず漏れてしまったのであろう可愛らしい声が聞こえた。
サワサワ…、モミモミ
「んんっ…、ひゃあっ!?」
以前もこんなことがあったことを思い出しつつ頭を撫でていると、案の定…髪の毛とは違う滑らかな毛の感触。
ベッドに潜り込んで来て起こした罰として、敏感らしい三角耳を揉みしだく。
モミモミ
「あっ…やぁ、んっ…!」
ピクッ…、ビクッ!
(なんか…、いつもより反応が良いな…?)
ニーニャが暖を求めて俺のベッドに潜り込んで来るのは、別に珍しいことでは無い。
俺が気付かぬ内に潜り込んでいることも多いが、気付いた時はこうしてじゃれるのがお決まりなのだが…。
(…まぁ良いか。)
グイッ
寝惚けた頭では違和感の正体を掴める筈も無く、俺はニーニャの可愛い顔を見ようと身体の上の重みを引き上げる。
「きゃあっ!?…あ。」
しかし俺の目が暗がりで捉えたのは、急に毛布から引き摺り出されて目を丸くしたソーナの顔だった!
「…は?え、なん─」
パシッ
何でソーナが俺のベッドに潜り込んでいるのか!?
そう尋ねようとした俺だったが、慌てた様子のソーナに鼻諸ともに口を塞がれてしまった。
(い、息が…!?)
「む~っ!?」
グッ…
「(騒がないでっ、静かにしてよ!)」
何とか手を離して貰えないかと伝えようとするも、半ばパニックになっているソーナには逆効果だった。
コクコク
俺は直ぐ様呻くのを止め、代わりに何度も頷く。
「(…離すから、絶対に叫んだりしないでよね?)」
パッ
俺に再度忠告をすると、手を離すソーナ。
「プハッ!」
「ちょっ!?」
息を吸うために口を開いた俺を見て勘違いしたのか、再び俺の口を塞ごうと手を伸ばしてきたソーナ。
ガッ…!
「(待て待て!?息を吸っただけだ!)」
俺は伸ばされたソーナの腕を押さえ、小声で息継ぎをしただけだと伝える。
「………。」
小声で話したことで俺に騒ぐつもりが無いことを理解したのか、俺に腕を掴まれたまま大人しくするソーナ。
「…それで、話を聞かせて貰おうか?」
一歩間違えれば襲撃ともとれるソーナの行為に、俺がソーナに問う声は硬くなる。
そして観念した様子で項垂れるソーナは、俺に問われるままに素直に口を開く。
「だって…、あいつは昔から私のこと口煩いとしか思ってないし…。
ニーニャが居なくなって私のことをちょっとは見てくれるようになると思ったのに、居残りのお姉さん達を侍らして鼻を伸ばすようになるし。」
それは俺の質問に答えているというよりは、今まで溜まりに溜まった鬱憤を吐き出していると言った方が正しいかもしれない。
(…というか、カティアは「あいつが侍らしているお姉さん達」とやらの1人だったのか。)
「…それでね。
ニーニャが戻って来て、馬鹿みたいにはしゃいでいるあいつを見て思ったの。
あぁ…どうしたってあいつが私の方を向くことなんて無いんだ…、ってね。」
…それは辛いだろうとは思うが、それはそれとして、どうソーナが俺のベッドに潜り込むことに繋がるのだろうか?
スル…、パシッ
俺がそう思っているとソーナは俺に掴まれっぱなしだった手から逃れ、逃れた手で逆に俺の手を取ると─
フニッ…
「っ!?」
─俺の手を、徐に自分の胸に触れさせたのだ!
俺は慌てて手を引こうとするも、ソーナが泣きそうな表情になりながら言った言葉に凍り付く。
「ねぇ…私のおっぱい、…あなたの仲間のヒト達ほどじゃないけど、ニーニャよりはあるでしょ?
………それとも私って、そんなに女としての魅力が無い…?」
知る人ぞ知る、幻の49話
まさかのラストがNTRれる側か!?
いつも読んでいただきありがとうございます。
ブックマーク、☆、いいね等、執筆の励みになります。
「面白かった」「続きが気になる」という方は是非、評価の方よろしくお願いします。
感想、レビュー等もお待ちしています。
皆さん、良いお年を!




