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農家のデブ三男、兄に実家を追い出されて街で冒険者始めたらモテ始めました!?  作者: FURU
5章  忍び寄る戦争の影

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202 面倒はスルーの方針で

お気付きでしょうか?前話で倒された盗賊団…。



    奴らの着衣の描写が無いことに!





 依頼の盗賊団を全滅(1人は捕虜だが…)させ、盗賊団の溜め込んでいた物資(武器や食料)…ついでに保護した女達を連れて帰還した俺たち。


「メアリー!?あぁっ、神よ…!」


「クリス…生きてまた貴方と会えるなんて…っ。」


 と、汚れた毛布に身を包む妻を、汚れることも気にせず抱きしめる感動の再会を果たす夫婦がいる一方。


「あなた!よくもあの時っ…!

 盗賊にわたしを差し出してくれたわね!?」


「仕方なかったんだ!

 …それに君も、随分楽しんだみたいじゃないか?」


 と…互いに屑な理由で大喧嘩するのは、お察しの通り糞兄貴夫妻。

 そして破局を迎えそうな夫婦がもう1組。

 

「ジェーン…。」


「………。」


 愛しい夫が名前を呼んでも、盗賊達に乱暴されて心が壊れた妻に反応は無い。

 …こういった場合夫婦は離婚し、女は療養を兼ねて教会へ預けられる。


 今は悲しそうにしている男も、すぐに別の妻を迎えることだろう。

 特に若い夫婦だった場合、後継ぎを作らなければならないので尚更だ。


 似たような理由で盗賊の被害に遭った女の大半は、夫または恋人に離縁を言い渡される。

 離縁はなかったとしても、それは他に嫁となる女がいなかったり、既に子供がいたりなどという理由に由るもの。

 クリス夫妻のように、「感動の再会」というパターンの方が珍しいのだ。


 既に縁を結んだ夫婦でさえそうなのだから、未婚の娘となると…。


「ベアトリス、よく帰って来た。

 …だが後で話がある。」


「…分かったわ。」


 若干行き遅れな年齢となっても溺愛は変わらなかったファムさんですら、帰って来たベアトリスへの態度が明らかに硬い。

 余所余所しく掛けられた、帰って来たことを喜ぶ言葉は…果たして救いか否か。


「ん?…おおっ!」

どたどたっ


 ファムさんとベアトリスのやり取りを何と無しに眺めていたら、俺が見ていることに気づいたファムさんが駆け寄って来る。


「ラスト君、ありがとう!

 君ならやってくれると思っていた。」

ガシッ、ブンブン


 俺の手を強引に取り、調子の良いことを喋るファムさん。


 だが俺は、俺たちが拐われていた女達を連れて帰還した際に、ファムさんが別の積み荷を見て顔に喜色を浮かべたのを目撃していた。

 なので、ファムさんが次に何を口にするかなど、予想は容易かった。


「まさか女達だけじゃなく、奪われた食料までも取り返してくれるとは!

 …この食料があれば、山の恵みを得られる時期まで何とかなるだろう。」


 まぁ、鍬や鋤を武器代わりにしているのであれば、別の積み荷となると食料1択になるのだが…。


 それはさておき。


「奪われた」だの「この食料があれば」だの…。

 しれっと所有権を主張した上に、俺たちが食料の権利を主張すると悪者になる言い方をする。


 現にファムさんの言葉を聞いた途端、アデリナは俺たちに何やら伝えたそうな雰囲気を出し始めた。

 アデリナと感性が似ているリタだがそこは元ギルド職員、逆にファムさんを厳しい目で見ている。

 

(まぁ、この食料の大半がこの村から奪われたやつなんだろうが…。)


 だとしても他の村の特産の乾燥果物など僅かながらでも、明らかに他所の村から奪われたものを引っ括めて「自分たちの物」とは…。

 それにこの村から奪われた干肉の一部はそれこそ、この村の男衆が俺から奪ったものだろうに…。


 等と他にも色々と言いたいことはあるが、俺たちがこの大量の食料を持っていても文字通りの「肥やし」になる。


 それに目的を達したのであれば、ギルドの制裁対象であるこの村に長居する必要は無い。

 盗賊の寝蔵から回収しておいてなんなんだが、嵩張る物は置いて行くとしよう。


「…好きにすれば良い。」


 俺たちが棄てたものをこの村でどう利用しようと、それは俺たちの知るところでは無い。

 

「おおっ、ありがたい!

 女達も無事…とは言い難いが、戻ってきた。

 …ささやかではあるが、村をあげてのお礼の席を設けさせてくれないか?」


 食料を得られるとなった途端に宴を開こうなどと、この食料で「何とかなる」のではなかったのだろうか?

 …だからと言って一度くれてやったものを「やっぱり無しで」とは言わないが、アデリナの優しさを踏み躙られたようで気に食わない。


「いや、依頼完了の報告があるんでな。

 それに、…急ぎの理由もある。」


 だからというのも勿論あるが…建前として言ったことも、領主様からの依頼であることや捕らえたサブから得られるの情報を考えると、急ぎで伝えて困ることは無いだろう。

 …それに、その宴は俺たちの取り込みを図ってのことだというのが明白で、穿った見方だが「これで獲物を奪ったことをチャラにしろ」などと言われてギルドとの仲立ちを頼まれても面倒だ。


(…そもそも、ギルドの決定を俺がどうにか出来るとでも?)


「それに盗賊の討伐で皆も疲れている。

 今晩休んだら早朝に出るから、あと一晩だけあの空き家を借りる。

 そっちも積もる話があるようだしな。」


 ファムさんの反応を待つことなく踵を返し、そうして仮の拠点に引っ込んだ俺たち。

 依頼の成功と互いの無事を祝って…しかし明日の出発に備えて軽く愛し合い、心地良い疲労感の中で眠りについたのであった。




メアリーはこの一年後に長男マースを出産。

最終的に9人の子供を産み、多産の家系として娘の1人が後継ぎに悩む貴族家の側室入りしたとかなんとか。


(メアリー・クリス夫妻の子供がマース…?)



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とある密告で 村の税金が 上がった模様
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