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この神父の名前は、柴崎 信一と言った。
信一は、その日も神父の業務を終えて、夕飯を作り祖父を呼んだ。
祖父は、自分の部屋から出て食卓に行く。
祖父の部屋はテレビやパソコンが何台もあり、何か怪訝なかんじがする。株とかもやってるらしく、デイトレードのような画面のディスプレイもあったが、信一は、そこには、あまり触れないようにしていた。
祖父が食卓に着き、
そして、二人で食べる。
信一は、まだ町田の話が頭の中を駆け巡っていた。
虚ろな顔でゴハンを食べていると、祖父が言った。
「……信一、町田とか、いうヤツのいうことを考えているのか?」
「そうなんだよ、彼の言うことが……って、どうして、じいちゃん、町田さんのこと知ってたんだよ?!?」
祖父は、箸を置き、言った。
「懺悔室の会話を聞かせてもらったよ。実は懺悔室の会話は装置を通して、ワシの部屋からも聞こえるようになっとるんだ」
「マジかよ!?そうだったのか?それ、ゲスな盗聴行為だぞ!じいちゃん、懺悔室での話は、あそこに来る人達が、俺だけに話して他言無用のルールを信じて来てるんだよ!わかってんのか?!?」
信一は、神父服を着ている時は自分のことを「わたし」と言うが普段は「オレ」と言う。
声をあらゲル信一をよそに祖父は、淡々と言う。
「お前が、あそこに来る人に『あなたが本当に懺悔したければ、ある程度の寄付を御願いします』などと言わないかなと思ってな……」
「じいちゃん、それ、本気で言ってんのか?……」
「ジョーダン半分、本気半分じゃよ。しかし、神に遣える身分というのは、本質を歪めることが多々ある……まぁ、聞け、信一。あの町田という男、真実は、かなりの喰わせものな男かもしれん」
信一は、歪んでいるのは、じいちゃん自身だ!という言葉を何とか呑み込み、こう言った。
「……それ、どういう意味だよ?」




