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今日は、ありがとうございました、と深々と頭を下げて車を出ようとする島田を田原は、ひき止めて神妙な顔つきで言った。
「なぁ、島田、そろそろ潮時じゃないか?誰が何と言おうと、おまえ、立派にファイトしたよ!」
「やっぱ、そうですかね……」そう言って肩を落とす島田に田原は、続けた。
「なぁ、島田、僕、君の試合観てて思ったんだけど、おまえ、『バーサーカー』じゃないんだよ」
「え?どーいう意味っすか?」
「そのままの意味なんだけど、バーサーカーって狂戦士って意味なんだ」
「きょーせんし?」
「そう、狂ったように戦う者だよ。島田、僕が思うに君は優しいんだ。誰かに痛い思いをさせることには不向きだと思うんだ」
「優しいって、俺は自分では一度も思ったことないっす」
「僕が思うにホントに優しい人ほど、そんなもんだよ」
「うーん、何となく分かったような、分からないような……」そう言って真剣に悩む島田の表情を見て田原は、笑った。
田原が、まぁ、今日は、もう、ゆっくり休んでよ、と言って島田は今度こそ、車を降りようとすると、田原に振り向きニカっと笑い言った。




