14.設定集(54章時点)追加分
―― 前章から追加された箇所を含む項目を以下に記載します。 ――
●地理
〇都市など
ディンルーク
ディンラント王国の王都。
王都全体が魔法建築による城壁で囲まれているが、城壁内部にも部屋や通路が張り巡らされており、戦時や緊急時には、王城に収まらない王国各地からの増援を収容する。
北側に王城や行政機関、騎士団の施設などがある。
その南に貴族や騎士、文官など王城に通う者の居住区がある。
その南が王都の中央地区で、中央広場を中心に王立国教会や冒険者ギルドをはじめとする各種ギルド本部がある。それを囲むように商業地区がある。
その南が平民が主に住む地区があり、さらにその南が学校が立ち並ぶ地区がある。
王都内の広場は中央広場のほかに、北に王城前広場、南に南広場、東に東広場、西に西広場があるが、中央広場よりは小規模。
王都西にコロシアム(闘技場)と貧民街がある。貧民街から中央寄りの区画に花街がある。
商店は中央は高級志向で南は庶民向き。
都市内は大型の箱馬車の乗合い馬車があり、王都民の足になっている。
●竜と神性龍について
魔獣の頂点に近い存在として竜がいる。彼らは年月を経て脱皮をしながら身体を作り変える。それにより『上位竜』や、『古代竜』などと格が上がっていくことが知られている。なお、脱皮したときの古い皮が見つかることはあまり無い。これは脱皮したばかりの皮には大量に魔力が含まれるため、幼い竜に食べさせることが多いことが研究により判明している。
竜は総じて強靭な生物であるが、戦闘してこれを討伐することは不可能ではない。ただし、上位竜以上の格上の竜種との戦闘はその難易度から、防備を固めた砦へ突撃するくらいの覚悟が必要なようだ。
彼らは人間と同等以上の知性を持つ。その一部が精霊の試練とも呼ばれる過程を経て、世界に満ちる精霊たちと交感できるようになった存在を神性龍という。神性龍は太古に神々より竜から誘導されて発生した存在で、惑星ライラに存在する大精霊を制御して環境魔力を調整する役目を神々に託されている。
彼らが神々から役目を託された事実は人類史から失伝している。竜が精霊の試練に失敗して狂化した場合、これを殺すのは親たる神性龍の務めだった。この子殺しを見かねたのが魔法により人化したディンラント王家の者たちで、狂った竜を狩るのを長く王家の役目としてきた。だが神性龍は人類にとって神とも感じられる強大な存在であり、信仰の対象とする人間も存在する。故にディンラント王家は“神殺し”などと謗られるのを避ける意味で、義務として神性龍の子竜を狩ることを王家の秘密としてきた。なお古い文献では竜と龍は“Dragon”と“Dragonn”や“ドラゴン”と“ドゥラゴン”などの表記の差異があった。これが年月と共に表記ミス等と判断され、現代では混乱を招いている。加えて神性龍を信仰する人間たちでも同様の混乱があるため、竜と龍と神性龍は人類にとっては歴史の謎となっている。これ故ステータスの魔法などで生じる“龍人”の意味を正しく理解できる人間は、人類には非常に少ないうえにその理解を証明する手段が少ない。
ディンラント王家が把握するところでは世界中に神性龍は十体存在するという。それらは全て並みの人類を超越した知性を持つ存在ではあるが、感情を持つリスクをディンラント王家は懸念している。
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