表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おとめの夜あけ  作者: 合川明日
♯4 今までも、これからもおとめ
98/131

何を言っているの

「いいこと思いついた――『女性街じょせいがい』と交換こうかん。ってのはどう?あそこは、アンタには勿体もったいないわ」


「――『新しい太陽たいよう』がだまってないわよ」


魔女まじょをなめないことね。貴女きじょい出す事など魔法まほうを使えば造作ぞうさもないことよ。ちょうどあそこは治外ちがい法権ほうけんだし」


交渉決裂こうしょうけつれつね――貴女等こそわれ々をあなどらない事ね。私達は伊達だてに『女性じょせい解放かいほう戦線せんせん』と呼ばれていないわ」


 私には会話かいわ内容ないようは分らなかったが、二人は沈黙ちんもくにらみ合い、動けずにいた。


 夜音よねが解放されない所を見るに、そう、うまくは行かなかったらしい。


『ゲーテさん。どうなっているの?夜音は?』


『――貴女、魔法は本当に使えないの?』


『使えないわ。使えるのは多分たぶん夜音の方』


『では、どうして夜音は魔法を使わないの?私達がる今、使えば逃げられそうなのに』


『分からない。分からないけど、もしかして私を気にして――』


『――私は、こんな体だから『女性街』でしか生きられない。私は私の居場所いばしょを守るわ。どんな手を使ってでもね』


 そういうと、ゲーテさんはどこからともなく、それを取り出した。


 くれないやかたでハイネさんが万千まちけたそれを。


「!――じゅうが魔女にくかな?」


 それを向けられた道化師どうけしの彼女は、まるで気にせず、平然へいぜんとしていた。


 私はあまおぼえてはいないが、魔法でそれをふせげるのだろう。


 ならば、それでは夜音は助けられない。一体どうすれば…。


勘違かんちがいしないで。私は『女性街』を守るだけ。そのためなら――」


「――!?」


「ゲーテさん、貴女は――」


 あろうことか、彼女はそれを夜音に向けたのだった。


 一体何を考えているのか。彼女は二代目にだいめむすめで、女性解放戦線に必要な一人。


 ならば、夜音がいかに組織そしきにとって重要じゅうような人物か分からないわけでは無い。


 いや、それ以前に、乙女おとめにあんなものを向けるなんて。


 もし何か作戦があったとしても、それはナンセンスだ。


「ゲーテさん、一体何のつもり?そんなものは下ろして!」


「――八乙女やおとめさんは、さきほど大郷司だいごうじっていたのでしょう?ならば彼女の影響力えいきょうりょくたりにしたはず。彼女こそ、大郷司だいごうじ万千まちこそ三代目さんだいめ雷鳥らいちょうにふさわしい。この国をおさめるにふさわしい。夜音よりもね。ましてや、魔女にりかけているなんて。魔法ではデモクラシーはきずけないわ」


「だからって――」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ