インターミッション 本作の世界観7 ー 衣服 女性編 ー
話中に登場する服飾についてのお話です。
余裕があれば画像を載せたいところですが、今は書くので精一杯。いづれ機会を得たいと思います。
ブリオー:Bliaud
ロマネスク時代を代表する「騎士物語のお姫様」っぽいシンプルかつ優雅なワンピースのドレスで、ラッパ型に大きく広がる振袖が特徴です。欧州では婚礼衣装をブリオー風にする人も結構いるそうです。
意外にも胸から腰にかけてボディラインがくっきり出ます。彫像や絵でしか残っていないので、どうウエストを締めたのかよくわかりませんが、時代がやや降るとコルセットっぽい何かを上に着ている絵画が見られます。
さらにジロンヌと呼ばれるスカート部分と分離して、ワンピースではなくなります。ブラウス+ボディスと呼ばれるベスト+長スカートで構成する民族衣装の遠い祖先でもあるようです。
11〜12世紀ころ全盛のドレスなので、作中では「ひい婆ちゃんが若い頃着た晴れ着」扱いですが、ガルデリ谷の女性は今でも着ています。直垂を着た男性の横に十二単衣の女性がいるような違和感を味わって下さい。
中世の早い頃は男女の服の違いが丈の長短だけとユニセックス的ですから女性のブリオーは足元まで長いスカート、男性は膝丈という違いです。男性のブリオー姿は女々しいとお嘆きの諸兄も多かった模様。
チュニック:Tunic, Tunica(lat.)
トゥニカはローマ時代の一般的な服で、ワンピース型。カエサルさんがトーガの下に着てる奴ですね。中世ヨーロッパ全体に広がりますが、寒い北部で長袖化し、男性は下にモモヒキを着用、女性物は裾が長くなり、コッテ:Cote, Cotteと呼ばれることが多くなります。作中ではギャラントな女性が男物のチュニックを現代のミニスカートのように着ています。
話中によく出てくるカートル:Kirtleはコッテと同じものですが、大胆なコッテCote Hardieと呼ばれ、編み上げ式でボディコンシャスなアウターになっていきます。単なるコッテはベルト締めるだけでふわり、ばさっと系のイメージが強く、時代が降るとだんだん下着化します。
シュルコット:Surcote
上に重ね着する袖無しのコットで、腋が大きく開いています。名前からして騎士が鎖帷子の上に着るサーコートと同じものです。腋がさらに広く開いて派手なシュルコット・オヴェール:Surcote Oubertになっていきます。
ぱんつ:Subligaculum
話中で「ぱんつ」と書いているスブリガクルムはシチリアのローマ時代の遺跡Villa Romana del Casaleのモザイク画に登場しています。見た目もやっていることもビーチバレーにそっくりだったり、ダンベル持って運動したりランニングしたりしていて、あくまでも運動着です。
・・あくまでも。




