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石油王ユダ氏の異世界漂流。  作者: ググりながら書いてます。
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オレらの時代 〜石油王鼎談す〜 一

 港に九龍玄女像を運び終えた頃はもう夕方になろうとしていた。


 十三の潜水艦が九龍玄女の頭の一つに噛まれた時、荷物を積んでいたイカダもともに噛まれていた。その後十三の話を聞きながらこのノレイエ島にやってきた後、十三とナガイキは彼女に飲み込まれたのだが、潜水艦やイカダは飲み込まずそのまま港に置かれていた。

 九龍玄女が異世界(にほん)へ転生を果たし、十三は再びガソリンスタンドの前へ転生し、ナガイキは二体の(ハイ)クラーゲンとなった。

 そう、ガソリンスタンドから九龍玄女像を運ぶには一旦港へ軽トラか愛車を取りに行く必要があったのだ。さらに言えば像を載せる荷台も用意しなければならなかった。


 港に行き、漁から戻って来ていたクラと合流し、軽トラや資材イカダをバラしたを積んでスタンドに戻り、荷台を組み立て像を港まで運ぶことは作業自体はスムーズに進んだものの十三の予想以上に時間が掛かった。それでもまだ荷台のタイヤはスタンドに置いてあったものを使ったので手間が省けたのだが。


 港に九龍玄女像を安置し、十三は昼食というには遅く夕食というにはちょっと早い食事をしていた。

 あのドーム級クジラに遭遇してからバタバタと立て続けに事態が急転していたので、空腹を感じる暇もなかったのだが、ようやく一息ついたところだ。


「考えてみたら昨日のことなんだよなぁ」


 焼き魚を食べながらしみじみと呟く。

 そう!昨日のことなのである。ドーム級クジラから逃げるクラーゲンの群れに巻き込まれたのは昨日の昼のことだ。


「俺が潜水艦で一週間掛かった距離を半日だからなぁ」

「九龍玄女さまだからな」

「…」


 呆れたように呟く十三にゲンが相槌を打つ。クラは無言だが、ゲンと同意見のようだ。


「ま、今さら九龍玄女さまの非常識さを呆れてもしょうがないか」


 そう笑って十三は続ける。


「それより神力の使い方の相談をしよう」


 言うなればランチミーティングだ。

 (ハイ)クラーゲンのクラとゲンは本来は食事の必要はない。海中の魔力を吸収するだけで活動に必要なエネルギーは十分得られるからだ。

 とはいえ、食べられないことはない。(ハイ)クラーゲンに限らずクラーゲンという種族は海スライムとも呼ばれるほど何でも消化吸収するのだ。それにベースはナガイキ(クラーゲン)でもクラとゲンは十三(にんげん)の記憶や感性も持っている。当然「美味い物を食べたい」という欲望も持っていたので、十三とともに食事をしていた。

 と、言ってもまだ食料不足は解消されていない。クラが獲って来た魚貝やインスタントラーメンで焼き魚やラーメン鍋を作った程度なのだが、得てしてこんなジャンクともB級とも言えるメシが美味かったりするものである。

誰か神力アポートの良い使い道を教えて下さい←

ノレイエでしかアポート使えないからなー。

メイン大陸目指して出発する前に必要そうな物を揃えないといけない。

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