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MORITARIN 38

Episode -10 C

モンドは、いったいこれが全部どんな状況なのか分からないが、黙っていることに決めた。


死から生きて戻ってきた今の状況に満足していた。


パイがモンドに近づき、かごいっぱいに盛られた果物を差し出す。


「お疲れさま、モンド…果物好きだって言ってたよね〜」


喜んで果物を受け取ると、何も考えずに食べ始めるモンド。


「ありがとうございます勇者様(『もぐもぐ』)もし〜蜂蜜もありますか?〜」


エリ: ダビ こっち来て〜 \[神秘的なモニター]


ダビ: うん〜なに?


エリ: ほらメニュー見えるでしょ 食べたいの選んで〜 艦船がくれるよ


ダビ: うわ〜ハンバーガー ジュース! \[ダビはいろいろ選んでみる]


ダビ: みんな一緒に食べよう こっち来て〜不思議だよ


\[子どもたちは嬉しそうで興奮したダビを見るのがつらい]


友だちはダビの誘いを必死に断った。もうみんなお腹いっぱいだ。


ロギ: 私たちはもう食べたよ。君とモンドが食べたいの食べて〜


ダビ: え?


ダビが友だちを見る..


子どもたちはダビがどんな反応をするか心配だ。


パイは両手を合わせ、ダビに優しい笑顔を見せる。


\[艦長室が静かだ モンドの食べる音が大きく聞こえるほどに]


しばらくして、ハンバーガーと飲み物が出てきた。ダビはそれを手に取り、テーブルに来て座る。


この瞬間、そんなダビをみんなが申し訳なさそうに見つめるが…


ダビはバーガーを大きく一口かじろうとしてやめ、また友だちを見る。


エティとロギがパイの後ろに隠れる。再び静けさが漂う。


いつの間にかレオがトリプルバーガーセットを持って来て、ダビのそばに座る。


ダビ: レオなに!, 食べてなかったの? \[もぐもぐ]


レオ: うん 今から食べるよ〜


その後、レオはダビよりハンバーガーをたくさん食べ、友だちはそんなレオにとても感謝した。


ダビ: でも...


ダビが口を開くと、よそ見していたみんなが緊張して耳を傾ける。


ダビ: 私たち、なんでこんなに遅く呼んだの〜


エリ: ...それが..... 私たちも分からない....


エリ: 艦船、説明して〜


艦船: はい艦長様


艦船は遅れて到着したダビに、もう一度それまでの状況を説明した。


みんなが一人ずつ順調に移動していた途中でモンドに異常現象が発生し、


モンドが転送エネルギーの注入を相殺するという現象が発見されたこと、そして数回の再試行を通しても


モンドが転送エネルギーの注入を相殺する原因を解決できなかったということだ。


そのため、エリ艦長の決断が必要であり、モンドのためにダビを最後まで移動させないと決定!


結局は艦船がここまで来てようやく『物理的に対象を引き上げる方法』を選ばざるを得なかったという。


そして格納庫へ引き上げられたダビとモンドを、ロボット乗員の案内でここへ来させたのだと説明した。


ダビ: うーん... なんでモンドはダメなの??


艦船: 移動させられません〜


艦船: 私のエネルギー注入を相殺するということは、おそらく.. 特別な存在である可能性を示します。


みんながモンドを見る。


その瞬間モンドは顔を上げ、みんなと目が合う。それでも果物を食べ続ける。


「もぐもぐ... 本当に美味しいですね〜 蜂蜜もありますか?」


パイ: 特別な存在?どんな?


艦船: 私は詳しいところまでは分かりません。


イト: バラクのどこが特別なの。


レオ: あはは!バラクだからダメなんだね〜


エティは単純な問題を複雑に絡めている状況にもどかしさを感じた。


エティ: もどかしいね..... 艦船〜 この惑星でモンドの友だちを探して〜 虫だよ!


モンド: 私たちは虫じゃないんです!... 蜂蜜ないんですか?


\[パイがモンドに蜂蜜を渡すと、とても喜ぶモンド]


レオ: ただウグを探してって言えばいいのに〜


エティ: 艦船がウグをどうやって知るの...


しばらくして艦船はモンドと似た種を見つけ出した。


そこには動物たちとバラクたちが一緒に滞在していて、のんびりしているウグも見えた。


エティ: 艦船〜 あそこで一番巨大なウグを〜 移動させて〜〜


艦船: 大きすぎて〜負傷の危険があるため格納庫へ移動します〜


艦船: 移動完了


エティ: やっぱり... モンドが変なんだ〜


モンド: 私 変じゃないんですけど。 \[口の周りに蜂蜜がべったり付いている。]


エティ: 巨大なウグも移動できたじゃん〜


モンド: ウグが変なんじゃないですか〜


ヨナ: そうかもしれないね〜


その後、ほかのバラク兵士の移動にも特に問題はなく、モンドが変だという結論になった。


しかし子どもたちの好奇心は、残酷なほど一瞬だ。


それ以降〜この問題について、誰も小さな関心すら示さなかった。


ダビ: それから!さっき私たちの頭の上に何か落ちてきたのは何?


ダビ: 私のバリアが完全に壊れた 何したの!


艦船: 私です〜 強力な高粒子エネルギー砲を落としました。


ダビ: バリアが壊れるほど危険なものを、あんなふうに勝手に落とすの?


艦船: エリ艦長様が強力なバリアだから心配いらないとおっしゃいました。


エリ: そうだよ!バリアが硬いから何ともなかったんだよ〜


ダビ: バリアが壊れるほど危険だったんだよ〜


エリ: 硬いから防げたんだよ〜


ダビ: 壊れるほど危険なんだって〜


エリとダビが言い争いになり、艦船の中が騒がしい。


そんな中モンドが静かにイトへ近づく。


イトはこのすべての状況について責任を痛感し、自粛の時間を持っているところだった。


「イト様〜 これ全部〜 王様が送ってくださったって言ってましたよね〜?」ぼんやり自粛していたイトははっと驚いた。


「お前それをどうやって知った?」


「勇者様に聞きました〜 その王様という方は、どの銀河の王様なんですか?」


「すごくすごい方なんですね〜」


イトは首をかしげながら〜「銀河じゃなくて〜 永遠の王(Eternal King)だよ〜」


モンドは驚いて尋ねた。


「永遠の?... あの... もう少し詳しく説明してください〜」


モンドに迫られ、イトはぶっきらぼうに答える。


「それがなんで気になるんだ?」モンドはためらわなかった。


「アレックスとの戦争に参戦をお願いしたいんです」


イトはモンドの突拍子もない言葉に口が開いた。


「あ.....」イトはにこにこしたモンドを見つめ、しばらく悩んだ末に答えを見つけた。


「ほら... こう考えると分かりやすいだろ〜」


「オルピン総司令官ポルンが仕える王様なんだ〜 ポルンのご主人様?」


モンドが理解できず口を開けないでいると、イトがまた口を開いた。


「とにかくお前がポルンのところへ直接行って、王様に会いたいって言えよ〜 行って早く〜」


しばらくぼんやり考え込んでいたモンドは、イトをにらみつけて立ち上がる。


「おい 目でにらむな?」


「永遠の王様だっていうのに〜 何が参戦をお願いだよ〜 私だって行って頭が上がらないのに!〜」


子どもたちが集まってざわざわする。


とにかくエリの物語は始まっていて、物語を進める前に、


エリとヨナの説明を聞くためだ。


レオ: 私たちこれから何をすればいいの?


ヨナ: 艦船の中を見学もして説明も聞いて〜


ヨナ: ここは思ったより複雑だから、道を先に覚えておくと楽だよ〜


エティ: 私〜すごく疲れた..... 家に帰りたい!


パイ: そうだよ 今日〜なんだか最初から疲れた〜 \[店を思い浮かべる]


ダビ: とりあえず何をするのか分かってから出よう〜


エティ: イヤ〜 バミューダ\[子どもたちの会話装置]で教えて〜


ヨナ: 元々は宇宙を回って〜 惑星ごとに与えられる任務をこなす話なんだけど〜


エリ: 違うよ〜!


ヨナ: 何が違うの?


エリ: 気が変わった...


エリ: 宇宙を回ってアレックスを全部ぶっ壊すんだ!〜 そして目的地は決めた通り行くよ〜


ダビ: アレックスを全部ぶっ壊すだなんて!それ気に入った〜


エティ: 家に帰ろ〜


モンドの触角がぴくっと動く 速く近づいてくるモンド。


モンド: アレックスですか? \[両目がきらきらする]


パイ: どうやってやっつけるの?


エリ: まずは..... どこにいるのか知らなきゃなんだけど〜 \[悩むエリ]


モンド: 私がアレックスの主要拠点と本拠地を教えます〜!


エリ: お!それは助かったね 艦船に入力するの手伝って〜 艦船〜


艦船: はい艦長様


エリ: モンドからアレックス関連の情報を聞いて記録して〜


エリ: それとエティ!家に帰る前にここの惑星のアレックス基地から壊して帰ろう〜


エティは口を尖らせてうなずく そしてそんなエティはいつもレオがなだめる。


エリ: 艦船〜 アレックスの基地を照準して〜


艦船: はい艦長様 惑星に同じ形の構造物が多数確認されます。


艦船: どの構造物から選択しますか?


驚いた子どもたちがモンドを見る。


モンド: ...まだあったんですね。


ロギ: 近いのから片付ければいいでしょ〜


艦船の真下に、エリが全部壊しきれなかったアレックスの基地と一緒にポーカーたちがうごめいている。


艦船の砲門が開く。まもなく砲撃が始まるはずだ。


艦長エリの命令が下ると〜


短時間でアレックス軍団の有機子宮が破壊され、それと共に多くのポーカーがキャンディになって消滅した。


その後、近いアレックスの基地から順番に破壊していった。


どういうわけか、ばらばらに散って逃げるポーカーが数匹、取り逃がしてしまった。


残ったポーカーを探して処理しようとしたが、隠れてしまった何匹かを探すのは簡単ではなかった。


モンド: 残った群れは私たちが処理すればいいです。


エリ: 危なくない?


モンド: ウグなら一人で複数のポーカーとも戦えますよ、動物たちを守るから戦えなかっただけです〜


しばらくして艦船はモンドの群れを〜下ろすため地上に着陸する。


慌ただしい隙を突いてロギはほうきをさっと取り出して乗り、空の上へ高く飛び上がる。


高い空に広がる美しいすべてを味わい、少し余裕を持ちたかった。


夕焼けの夜空があまりにも美しい。


あの下では友だちがモンドの群れと別れの挨拶をしているようだ。


とりあえずロギはもう少し飛行を楽しみたい。


イト: モンド元気でな〜 うまく隠れて行けよ〜


モンド: はい さようなら守護者様


イト: 守護者って何だよ...


エリ: みんな二度と会えないみたいに挨拶しないで〜


エリ: モンドとウグの生体情報を艦船に入力しておいたよ〜 定期的に位置が通知に出るはず〜


エリ: 遠すぎるのはダメだけどまあ〜 アレックスの群れを処理してたら会うでしょ〜


モンドと子どもたちは名残惜しい別れの挨拶をして別れた。


モンドの目の前で勇者たちと艦船が光の粉を残しながら消える。


「あ... 本当に良かった。」 \[手のひらに拳を打ちつけながら]


「アレックスとの戦争に大きな助けになるよ... 嬉しいよな、ウグ?」


「ウグ ウググ ウグ〜」


「そうだ」


「私もそう思う!」


♢ ♦ ♢ ♦ ♢


ここは別の惑星バラクの占領地。セイジ女王が滞在する場所だ。


「女王様〜 特記事項が報告されました。」


顧問ティタノスが訪ねてきた。セイジは機嫌がとても悪い。


「特記も何も全部やめて〜 アレックスのせいでイライラしてるのに〜 面倒かけないで」


報告に来たティタが戸惑いながら、丁寧に挨拶をして急いで戻ろうとする。


その瞬間突然、セイジの勘が働く。指を曲げ、もう一度こちらへ来いと命じる。


「待って...... 報告して〜」


ティタは急いで戻り、セイジに報告を始める。


「はい〜 惑星ごとの『種の維持』任務に配置された兵士たちから伝えられた知らせです.....


\[種の維持... 最下位階級の兵士たちに下され、失敗したらそのまま捨てられる任務]


セイジは瞬間『やっぱりくだらない知らせか』と思った。


ティタは女王の顔色をうかがう。


「報告を続けましょうか?」悩んでいたセイジ... 突然いたずら心が湧く。


爪を長く突き出したセイジが聞き返す。


「ティタノス〜 そなたが先に読んで、報告する価値があるか判断しろ...」


「もし大したことじゃなければ約束した蜂蜜壺はないぞ!」


\[ティタノスにあげるつもりだった最上級の蜂蜜壺〜 バラクの賞は蜂蜜だ]


それでもティタノスは迷わず堂々と報告を始める。


「任務中にアレックスを容易く処理する強力な者たちが現れたという報告です。


アレックスとの戦争に大きな助けになるだろうとのことです。」


セイジは少しからかってみようとしていた動きを止め、姿勢を正す。新しい情報に好奇心が湧く。


「それは誰だ?」... 集中するセイジを見るとティタの喉に力が入る。


「はい〜 報告書によれば『宇宙勇者』と記されています。」


ティタノスはその後、報告事項をもう少し詳しくセイジ女王に伝えた。


しかしその報告書にイトの名前はなかった。


しょんぼりしていたセイジの顔に明るさが差す。立ち上がった女王が窓辺へ向かい手招きする。


すると侍従たちは女王が約束した蜂蜜壺に、さらに蜂蜜を足してティタに下賜する。


「ふぅん 宇宙勇者か? ... 私が会ってみないと......」


♦ ♦ ♢ ♦ ♦


恒星船に搭乗した。イトがとても嬉しそうだ。


「イト〜 何がそんなに嬉しいの?」とても浮かれているイト。


「私こういうの初めて乗るんだよ〜〜」イトの言葉にイナが驚く。


「えっ?初めて乗るんだ... そうなんだ〜」イトは嬉しくて乗客用の案内文も全部読んで座った。


通り過ぎる乗務員ごとにイトに挨拶する。有名人だから不思議でもない、日常だよね〜


全員の搭乗が完了すると恒星船の乗務員が、事故発生時に脱出ポートへ向かうラインと


使い方を説明し始めた。


イトは乗務員の案内に集中して耳を傾ける。


「イト〜 なんで脱出ポートの説明なんか聞いてるの〜」イトは船内のすべてを知りたそうだ。


恒星船がフェルト・ライン停泊所へ向けて離陸した。


まもなく大気圏を抜けそうだ。船が揺れるとイトがびくっとする。突然私の手をぎゅっと握る。


「何よイト〜 怖いの?」イトはうなずく。


「なんであなたが怖がるの〜 私が怖がらなきゃいけないのに〜」


イトは首を横に振る。「私は乗り物も怖いんだ〜」イナは... 理解できない。


「毎日飛び回ってるのに、なんでそれが怖いの〜」イトは私の手をさらに強く握る。


「おお〜〜 おおお!」


イトは驚いて思わず声を出した。大気圏を生身で行き来するイトが、なぜこうなのだろう?


イトが声を出すたびに、私は腹を抱えて笑った。


笑っているうちに、いつの間にか宇宙空間を移動中だ。停泊所まであと2時間ほど必要だ。


久しぶりの宇宙旅行だ。


宇宙空間はいつも私をときめかせるが、同時にいつもぞっとさせる。


みんながのんびり時間を過ごす間、私も特別なこともなく冷たいガラス壁に手を当ててみた。


ふと、この透明な壁一枚を隔てて生と死の境界がはっきりしているという事実が、私を震えさせる。


「う〜 ぞくぞく」


死と隣り合わせだからこそ、この景色がさらに美しく感じられるのだろうか?


私は目を閉じ、想像の中の宇宙を泳ぐ。


ガラスの向こう側、果てしなく広がる広大な空間が、ある瞬間私を得体の知れない闇の中へ際限なく引きずり込む。


光も、音も、私という存在の痕跡すら許さない完全な『無(無)』。


最初から存在しなかったかのように、すべてが消去された空虚の中で私は息が詰まるような苦痛を感じた。


本能的な恐怖が私を引き戻して押しやったが、私は執拗にその深淵の先を掘り進めた。


その絶対的な孤独の底で、私が向き合うべき何かがあるような気がしたから。


しばらくして、私は荒い息を吐きながら目を開けた。


さっき見たものが夢なのか、それとも宇宙が私に見せた残酷な未来なのか分からない。


私は両手で口を覆い、声にならない悲鳴を上げる。


...涙が流れる。


『私はそこで、独り残されたイトを見た。』」


♢ ♦ ♢ ♦ ♢


ここはアレックスに完全に侵食された惑星— もはやその名すら残っていない。


地面ごとに散らばる無数のバラク戦士たちの遺体。青さが消えた場所には、不気味な赤い光だけが漂う。


アレックスたちは惑星の内核、その生命エネルギーを貪る。


惑星が完全に『巣化』した瞬間、そこはすぐ混沌のるつぼとなる。


四方に配置された無数のポーカーたち— 特異種、変異種、そして空を覆う巨大種まで!


その時だった。


下級ポーカーたちが何かを抱え、巨大な巣へ慌ただしく飛び込んでいき始めた。


奴らの手に握られているのは、奇妙に光る玉。


それはすぐ次のポーカーへ、また次のポーカーへ…… 有機的な鎖のように素早く移され、巣の最上層へ向かった。


銀河全域に広がる悪性腫瘍、アレックス。奴らが収集したすべての情報が各惑星の『核』へ集結する瞬間だった。


「クルル……!」


新しい情報を確認した高位階級のアレックスが、これを露わにして怒りを爆発させた。


彼は神経束が醜く絡みついた柱へ近づき、脈動する束の一つを自分の体へ乱暴につないだ。


目を閉じると、彼の精神は遥か遠い別の惑星と同期した— 情報の転送。


こうして銀河のあちこちで収穫された情報は、血管を流れる毒素のようにアレックスの中心惑星へ、そして


彼らの絶対的な支配者のもとへ完全に捧げられる。


玉座に腰掛け情報を眺めていた『彼』の口元に薄い笑みが浮かんだ。


彼が立ち上がりけだるく手招きすると、待機していた幾千幾万のアレックスが一斉に悲鳴を上げ、巣を蹴って飛び出した。


焦土となった惑星の全景が見下ろせる崖の端。


彼はゆっくり歩み、腕を組んだまま赤く燃える地平線を見つめ、深い考えに沈んだ。


「宇宙勇者か.....」


♢ ♢ ♢


聖域ナハルバルド: 神聖と威厳の変奏


オルピンたちの聖域(聖域)、ナハルバルド—。


ここは多くのオルピンが安息を得る休息の場であり、宇宙の秩序のため派遣と帰還を繰り返す忙しい拠点でもある。


ナハルバルド中央、空に接する最も高い場所には、三方向へ荘厳に伸びる彫刻の階段が広がっている。


その両脇には透明な水の流れが絶えず続き、水路に沿って根を下ろした大木がまるで護衛のように


階段を抱きかかえるようにして、流れる水を静かに抱いている。


この神聖な階段の先—、その頂へ至って初めて、オルピン総司令官の座(座)に到達する。


だが今日、その座を満たす気配はいつもと違う。


「……。」


総司令官ポルンは、ひどく不機嫌な表情で玉座に深く身を沈めていた。


そしてその厳しい視線が向けられる先には……


一人のオルピンが冷たい床に手をつき、『腕立て伏せの姿勢で静止』したまま微動だにできずにいた。


静かな聖域に流れるのは水音だけなのか、それともポルンの低い怒りが混じった呼吸音なのか。


ポルン: パピ..... お前の勝手に最上級をばらまいたのか?


パピ: 申し訳ありません ........ \[Apologies, Commander]


ポルン: どうするんだ........ 返してとも言えないし...


パピ: 申し訳ありません ......


ポルン: .....はあ.......


ポルン: .....お前..... \[同心円超銀河団] 外部へ発令されたいのか...


パピ: ひいっ..〜 助けてください...

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