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宇宙人襲来!!  作者: Minoru
1章 調査編
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#1-25 パラメーター検証 襲来!!

「私がやろうか?」


 選手交代、谷口さんがやってくれるらしい。


 谷口さんが新しいヴリドラさんを見つけ、見つからないように近くの物陰まで移動し、石ころを投げる。


 シュッ。


 ドガァアアアアンンン!!!


 『グギャァアアアアアアア!!!』


 

 はい? なんか爆発音が聞こえたんだけど?


 無理に思考して、ようやく現実を理解する。今の巨大な爆発音は谷口さんの豪速球だ。今の一撃でヴリドラさんのHPが空になってしまった。これでは検証できない。


 自分は谷口さんの様子を伺う。彼女は自分のしでかしたことにワタワタしている。


 「谷口さん……貴方、普通に殴るよりこっちの方がダメージ出てるのでは?」


 「ち、違うの!? これはクリティカルなの! だから殴った方が……」


 「爆発音が響いたけど……RPGプレイヤーよりも野球選手になった方がいいんじゃない?」


 「だ、大丈夫だよ! 次はちゃんと手加減するから!」


 そういう問題では……まぁ、まともに当てる事すらできない自分よりはずっとマシなんだけど。Expも入ってるから無駄じゃないし。


 テイク2。谷口さんはヴリドラさんに石ころをそっと投げる。



 シュン。


 ドガァアアアアンンン!!!


 『グギャァアアアアアアア!!!』



 明らかに爆発音なんだよなぁ。


 でも、今回はちゃんと手加減したらしい。HPバーが全て消える事が無かった。


 (いでよ、ポーション!)


 シュン!


 自分の手元のポーションが出現する。攻撃したのに【アイテムボックス】使えた。


 (谷口さん、【アイテムボックス】。)


 攻撃した谷口さんにも【アイテムボックス】を使用する。彼女の目の前にはポーションが出現した。


これで全てが把握したな。



ーーーーーーーーーーーーーーー

【戦闘状態】

 戦闘状態では【アイテムボックス】を使用することができない。戦闘状態になる場合は以下の通りである。


・対プレイヤーの場合:

 対象に戦闘意識を持つことで戦闘状態になる。戦闘意識を向けられても、戦闘意識を持たなければ戦闘状態にはならない。


・対魔物の場合:

 魔物がこちらに気付く事で戦闘状態になる。魔物が気づかなかった場合、いくらこちらが攻撃しても戦闘状態にならない。

ーーーーーーーーーーーーーーー

 


 結構、システムガバガバだな。【アイテムボックス】の有無で強さが大分変る。上手く戦闘状態にならないように立ち回れば、使い放題だ。探せば他にも沢山穴がありそうだし。




******************




 「もう夜か、そろそろ帰ろっか。」


 「はひぃ……」


 谷口さんの疲労が限界を超えていたのか、全身の力が抜け膝を着く。1日で100匹くらいヴリドラさん狩ったからな。自分だって、STを最適に節約しているとはいえ、疲れが溜まっていないわけではない。


 でも、無限に動けない訳でもない。レベルアップすると、体力が全回復するからだ。レベリングを続けていれば、理論上無限にダンジョンに潜れる。睡眠をとらなければだけど。


 ダンジョンでは睡眠はとれない、魔物が襲ってくるからだ。ダンジョンにはセーフティーゾーン的な物はない。パーティーを組んで、偵察役をつければ寝られるけど、ソロだとそれが出来ない。


 龍君も睡眠が1番の課題で無限にダンジョンに潜れなくて困っているらしい。世界1位なのに、まだ潜り足りないのかあの人。パーティー組んでくれと、時々SNSのダイレクトメッセージ(DM)で頼んでくるが、レベル差が既に激しくて付いていける気がしないのでパスしている。もし組んでも、あの人無限にダンジョンに潜って無理しそう。寧ろ、断った方が優しさなのだ。睡眠くらいはちゃんとした場所でとってほしい。


 ダンジョン前の入り口でずっとレベリングしていたので、数十歩で入り口のドアに辿り着き帰還する。


 累計獲得Expは200、お金は20000ドスコイいかないくらい。レベルは1つしか上がらなかった。一日中潜ってこれしか上がらないとなると、いきなりGランクに潜りたくなる気持ちは分かる。そうやって、調子乗ってGランクに潜ってる人達は、大抵高レベルの魔物に返り討ちされるだけみたいだけど。


 「明日は奥に進むの?」


 「いや、まだヴリドラさん狩る。」


 「ええ!? まだ狩るの!?」


 「検証はここからが本番。あと1週間はお世話になるつもりだぞ?」


 「ひ、ひぇ……」


 ここまでは序の口だ。今日知ったことは何も考えずにダンジョンに潜っても、自然に学んでいける事ばかりだ。本番は明日から。たった一つの情報の為に丸1日かけて手に入れる地獄の作業が始まる。気合入れていかなくては。




******************




 谷口さんは疲労で食事もとれそうになかったので、鉄分が豊富な栄養剤を飲ませて、さっさと寝かせた。鉄分は全身に酸素を運ばせる成分。活動を促進させるだけではなく、疲労回復にも繋がる。君も疲れていたら寝る前に摂ってみるといい。ビタミンCもセットで摂るのがオススメだ。


 自分はまだ余裕があるので攻略サイトに情報を書き込んでいく。基礎知識とはいえ、今日で知ったことはかなり多い。全部書き込むのは大変だ。なるべく、簡潔に分かりやすくまとめるよう心がけよう。基礎知識だから大した物でもないし。


 明日の為、適当に情報を書き込んで、自分もさっさと眠りについた。




******************



 ピピピピピ……!


 カチッ。


 もうこんな時間か。


 寝る前にセットしたタイマーが鳴り響いたので慌てて止める。こんな早朝に起きないといけないのには理由がある。どうしても、誰もいないところで検証したい事があったからだ。


 誰にもはともかく、谷口さんには絶対に見せたくない。もし、バレたら彼女が暴走するかもしれないからだ。


 今回知りたい事は魔物のステータスだ。与えるダメージはおそらく、自分の攻撃力と相手の守備力に依存している……と一般的には言われている。もしかしたら、それだけじゃないかもしれない。知力や敏捷性、レベルにも依存しているかもしれない。それらも含めて全部調べたい。


 これさえ理解すれば、敵に与えているダメージを求める事ができる。今回の攻略サイト作成において、1番の鬼門である。


 まず、目に見えている情報を確認する。



ーーーーーーーーーーーーーーー

 ・敵のHPバー

 ・自身のHP

 ・自身の攻撃力

 ・自身の守備力

ーーーーーーーーーーーーーーー



 現状見えている情報はこれだけだ。これだけで、相手のステータスを予測しなくてはならない。


 え? これだけでどうやって敵のステータスを求めるかって? とりあえず、こんなプランを立てている。


ーーーーーーーーーーーーーーー

 ①自分の与えているダメージを計算する。

 ②敵のHP1残して、敵の最大HPを求める。

 ③敵のHPバーの減りを見て、敵の守備力・知力を求める。

 ④自分のHPの減りを見て、敵の攻撃力を求める。

 ⑤敵の速さを求めて、敵の敏捷性を求める。

 ⑥敵のスキル使用量見て、敵のMPを求める。

 ⑦敵の運動量を見て、敵のSTを求める。

ーーーーーーーーーーーーーーー


 これらを何百回も徹底的に記録して、ようやく敵1体のステータスを把握することができる。


 まずは①の与えているダメージを調べなくては何も始まらない。ゲームみたいに、ダメージ数が表示してくれれば楽だったんだけど、流石『リアルRPG』。現実にそんな都合の良いダメージが表示される訳がない、という事でね。


 明確なダメージ数を調べるにはステータスが不明な魔物相手では駄目だ。ダメージ数を調べるには、対象のHP、攻撃力、守備力を最初から把握しとかなければいけない。なので、ダメージを調べるには一つしか方法がない。


 自滅だ。


谷口さんのハンドボール投げの記録は51m、球速は135km/hです。

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