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宇宙人襲来!!  作者: Minoru
1章 調査編
38/66

#1-12 聖剣エクスカリバー 襲来!!

 今日は地元の情報収集だ。主に何処にどんなダンジョンがあるかを把握しておく。そして遂に、明日からダンジョンに潜り込む。


 それを知った谷口さんは非常に目を輝かせているが、やがてその笑顔は地獄の底に消え去ってしまうだろう。覚悟をして下さい。


 外はもう自由に出入りしてもほぼ大丈夫、魔物は住宅街には殆ど出現しないからだ。出てくる場所は主に、人間が住んでいない場所。人間が少ない位置の程、魔物の出現確率は高くなる。自由の女神先輩などの巨大モンスターは除くけど。


 ファンタジーの世界に変わって3日が経過した。そろそろ治安が大変になって来る頃だろう……と思っていたら以外と周りは普通に暮らしている。


 個人的に一番問題視されていたのは、高齢者問題だ。我々若者はダンジョンに潜れば金を稼げるが、高齢者や障がい者にもなるとそうともいかない。


 しかしながら、その心配は無用だった。宇宙人が高齢者や障がい者に対して、あるスキルを与えていたからだ。


ーーーーーーーーーーーーーーー

【年金保証】

 月に20万ドスコイが加算される。

ーーーーーーーーーーーーーーー


 60歳以上の高齢者、又、何かしら不自由な障がい者を対象にこのスキルが与えられた。宇宙人の10万ドスコイの配布も合わせれば、合計30万ドスコイでのスタートになる。


 年金保証があれば、まぁ一応何もしなくても生活は保証出来る。宇宙人はおじいちゃんずに対しては優しかった。


 そして、我々にとってはいつも通り働かされるだけ。やはり、人間として生まれた以上、労働からは逃げられないって事か。


 通貨が崩壊したので、経営な全滅したと思ったが、既に復興している従業員も多くいる。


 例えば、近所のパン屋さん。現在、通販で材料を購入して、その材料でパンを焼いてそれを再びオークションで売っているらしい。パン屋のおばちゃんの切り替えが早すぎる。


 おばちゃん曰く、通販を通して自分のパンが世界中で売れるようになったから売り上げは大幅に伸びたとの事。


 売り上げ爆上げで、全力で『ひゃっはー!』していた。最終目標のベ〇ツ購入に

大きく近付いたとの事。……うん、まぁ頑張れ。


 この様に、ファンタジーの世界では損以上に恵みをもたらした人物も多数存在する。


 それは主にアフリカ系住民といった貧困民。貧困民にとって、10万ドスコイはとんでもない恵みだとの事。通販で誰でも一瞬で購入出来るとなると……あっち側で大量の宇宙人信者が量産されている。


 それに常に紛争で戦ってる彼等にとって、魔物の討伐など至極容易い。金も増えていき、レベルもどんどん上がっているみたい。




 『金持ち共! 今迄よくも俺達を貧困民を差別してくれたなぁ! これからは俺様達の時代だぜ! ひゃっふぁー!!!』


 『口だけが達者な金持ち共には魔物を倒す事すらビビってるらしいぜ! ダセェったらありゃしない!』


 『常に紛争を乗り越えてきた俺達なら、どんな魔物でも勝利出来る!』


 『そう、今の俺達ならスフィンクスさえ倒せる!』


 『は? 無理だろ?』


 『はーっ!? ビビってるんじゃねぇよ!ここでスフィンクスを倒せば、俺達の力を世界中で知らしめられる! 口だけの金持ち共が世界救ってくださいと俺達に土下座することになるんだ!これ以上で滑稽で愉快な事はない!」


 『おお! いいじゃねぇか、それ!』


 『という訳で、スフィンクス! 貴様には死んでもらう! 覚悟しておけよ!』


 『『うおおおおお、いくぜ!!! これが俺達のチカr』』




 とにかく、全体的に裕福民より貧困民の方が、宇宙人が与えた恩恵が大きかった事には間違いない。


 差別問題も加速しそうだな……うん、あんまり大事にならない事を祈るばかりである。




***************




 「ちょっと、お手洗いに行ってくる。」


 地元の探索中、谷口さんにそう残すと公園の公衆トイレに足を踏み入れる。公衆トイレの匂いはあまり好きではない。さっさと、済ませてしまおう。


 ガチャ。


 「いらっしゃい。」


ーーーーーーーーーーーーーーー

 ・檜の棒:50ドスコイ

 ・ショートボウ:30000ドスコイ

 ・石の斧:4000ドスコイ

 ・聖剣エクスカリバー:50G ドスコイ

ーーーーーーーーーーーーーーー


 扉を開けると、50代くらいの謎のおっさんが座っていた。便器の上で。同時にセレクト画面が強制表示され、謎のメニューと価格の画面が映し出される。


 自分はそのカオスすぎる光景に思考が停止した。


 ガチャ。


 そして、ゆっくり扉を閉めた。


 「……」

 

 「……」


 「……」


 どのくらい時間が経ったのだろか。ここまで時間が経過しても状況が全く理解出来ずにいる。


 そして遂に、ある可能性が脳内に流れる。


 あの、もしかしてだけどさ……


 ガチャ。


 「いらっしゃい。」


ーーーーーーーーーーーーーーー

 ・檜の棒:50ドスコイ

 ・ショートボウ:30000ドスコイ

 ・石の斧:4000ドスコイ

 ・聖剣エクスカリバー:50G ドスコイ

ーーーーーーーーーーーーーーー


 「あの……ここって武器屋ですか?」


 「あ? それ以外に何に見えるんだよ?」


 「……」


 うん、成程ね、そういう事か。つまり公衆トイレが武器屋に変貌していると。ってアホかっー! 認められるかっー!


 てか、このおっさん誰だよ!? 全く気配感じず、鍵も空いていたから扉開けたのに、人入っててやってしまった! と思ったら『いらっしゃい』だぞっ!? ホ〇の道に進むつもりは無いから止めてくれ!


 おっさんはズボンを履いたまま、便器の上に座り無限にこっちを見続けてる。何、このシュールな絵面。


 「あのー、もし使って無かったらどいては頂きませんか? 自分、お手洗いしたいんですけど。」


 「あ? 何で俺の職場を退()かなければいけねぇんだよ?」


 あ、ここ貴方の職場なんですね。


ーーーーーーーーーーーーーーー

 武器屋のおっちゃん

ーーーーーーーーーーーーーーー


 あら、おっちゃんの『レベル」『職業』『HPバー』が表記されていない。


 今まですれ違った全てのプレイヤーには『名前』と『レベル』と『職業』と『HPバー』が頭上に表示されていた。だが、この人は『名前』しか表記されていない。隠蔽系のスキルでも持っているのかな?


 「あの、貴方はどれくらいここで働いてるんですか?」


 「24時間ここに居座ってるけど?」


 「疲れないんですか?」


 「別に……食事も睡眠も要らない体質だし。」


 成程、このおっちゃんはNPCか。


 Non Player Character。ゲーム用語だと、プレイヤーが操作しないキャラクターの事。つまり、このおっちゃんは宇宙人が用意したAIだ。


 地球に出現したのは魔物やダンジョンだけではない。世界各地に武器屋、防具屋、宿屋、冒険者ギルド等の施設が確認されている。


 施設には各地、専属のNPCが配属されている。ちなみにNPCのHPは無限にあるため、絶対に倒せない。


ーーーーーーーーーーーーーーー

 ・聖剣エクスカリバー:50G ドスコイ

ーーーーーーーーーーーーーーー


 聖剣エクスカリバー、50G(ギガ)ドスコイ……500億!?


 何で地元の公衆トイレにこんなヤバい物売ってるんだ!? 公衆トイレにエクスカリバーが置いてあるとか、一体何のエクスカリバーなんだ。


 500億ドスコイ。今まで見た武器の中で一番高い。通販で一番高い武器でも1億だったのに、その500倍って……これはスクショして拡散した方がいいな。


 「おい、さっきから突っ立っていないで、買うのか買わないのかさっさと決めろ。」


 「お邪魔しましたー。」


 今の段階で武器は買うつもりは無いので、速攻で退却する。


 というか、なんで公衆トイレが武器屋になっているんだよ。おっちゃん退()いてくれる気配なかったし、トイレも使えなかったじゃないか。おのれ、宇宙人め。


 あれ? よくよく考えてみると、男子トイレが『武器屋』になってたと言う事は女子トイレはどうなってるんだ?


 「お帰りー。」


 「谷口さん、良かったら女子トイレの様子見て来てくれない?」


 「……別にいいけど、どうして?」


 「確かめたい事がある。何も無ければそれでいい。」


 「分かった。」


 谷口さんに二つ返事でOKを貰って、女子トイレに侵入する。暫く経つと、彼女は顔が真っ青の状態で戻ってきた。


 「し、師匠……女子トイレが『防具屋』になっていた……」


 うん、やっぱり『武器屋』と『防具屋』はセットだよね。

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