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第九百九十八話 魔王消滅?編

 御徒町樹里は、またしても懲りずに現れたやられ役の第六天魔王と対峙しています。


 魔王の策略で切れてしまった馨の兄の通は、西の龍王が遣わした幼馴染の美津によって怒りが解け、天に帰って行きました。


「まあよい。我は十分強くなった。うぬらをまとめて滅ぼしてくれるわ!」


 魔王がズンと立ち上がりました。


「くそ!」


 孫左京が出ようとすると、


「お猿さん」


 樹里が引き止めました。左京は真っ赤になって下がります。


「では、お帰りください」


 樹里が手を合わせます。


「許します、魔王」


「許します」


 次々に樹里の言葉を繰り返す女性達です。


「な、何と……」


 魔王は樹里達の放つ慈愛の気によって縮んで行きます。


「その手は食わぬぞ! 猿、お前は相変わらず腑抜けでバカでドジだのう」


 魔王は左京を挑発しましたが、


「許す、魔王」


 左京は樹里に手を繋がれているんで、心が広くなっています。


「猫、我に味方すれば、楽園が待っておるぞ」


 魔王はリックを誘惑しました。

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