975/1000
第九百七十五話 馨の力編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるために天竺大雷音寺を目指しています。
馨はもう一度、軍荼利明王と戦う事になりました。
龍に戻る馨です。
「負けたら承知しないわよ」
蘭が言いました。すると馨は、
「蘭さん、勝ったら私と付き合ってくれますか?」
「ええ、付き合ってあげるわよ。だから何としても勝ちなさい!」
蘭は軽い気持ちで言いました。
「わかりました、頑張ります」
馨は闘気をグンと高めました。
「何!?」
軍荼利明王がビクッとします。
(こいつは兄の通と違って、とんでもなく弱いと聞いたのだが……)
「行きますよ!」
馨は闘気を漲らせて軍荼利明王に突進しました。
「どうしちゃったのよ、あいつ?」
亜梨沙が驚きました。
「馨、頑張れよ」
孫左京は馨がずっと蘭に片思いしている事を知っていたのでそう言いました。
「そうなんですか」
樹里は笑顔全開です。
「大丈夫ですよ、馨さん」
樹里は馨の勝利を信じていました。