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第九百六十三話 それぞれ成功編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるためにまた西を目指しています。
入れ替わった通のお陰で馨は完全勝利です。
「いつの間にあんなに強くなったのかしら?」
蘭は仰天していました。
その頃、通の身体に入った馨は、目の前に迫る美津を見て、
(奇麗だなあ、美津さん。兄さんが羨ましい)
早速蘭がどうでもよくなってしまう馨です。
「すまなかった、美津。俺は本当はお前が大好きなんだ」
馨はそう言って美津に抱きつきました。
「ええ?」
美津もそんな事になるとは思っていなかったので仰天しています。
西の龍王は通の様子が変なのに気づき、
(通め、馨と身体を入れ替えたか)
見破ってしまった龍王ですが、
(うまくいきそうだから、良いか)
と目を瞑りました。
軍荼利明王の次の相手が現れました。
「我は大威徳明王だ。今度は誰が相手だ?」
すると通が、
「全部俺が相手だ!」
と言いますが、
「却下」
と拒否されました。




