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第九百六十話 樹里の力編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるためにまた西を目指しています。
降三世明王と樹里の対決が続いています。
「不動明王の炎ならば勝てると踏んだか。愚かな」
明王は炎をかき消してしまいました。
「さあ、次は我の番だ」
明王は剣を振り上げ、弓を引き絞りました。
「このヤロウ」
孫左京が助太刀に入ろうとしますが、
「猿、手出しすればこの旅は全て無意味になるぞ！」
明王が怒鳴りました。
「く……」
左京は歯軋りして明王を睨みます。
「オンマケイシバラヤソワカ」
樹里は大自在天の真言を唱えました。
「何だとお！」
降三世明王はその威力で吹き飛ばされました。
「さすが御徒町樹里だ。次は我が相手だ」
そこへ現れたのは軍荼利明王です。
「お師匠様、続けてやっつけてください！」
亜梨沙が言いました。軍荼利明王は、
「戦いに参加できるのは一人につき一度までだ」
と言いました。
「卑怯者！」
亜梨沙が叫びました。
