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第九百五十五話 通の圧勝編
御徒町樹里はありがたい経典を授かるためにまた西を目指しています。
不動明王は触れてはいけない事に触れてしまいました。
「何だと、こらあ！」
ずっと通のターンが始まりました。
「うげえ」
孫左京ですら引いてしまうほど通は不動明王をぶちのめしました。
「さっき何か言ってたな、おい？ もう一度言ってみろ」
通が不動明王の顔を踏みつけて言いました。
「どうぞお通りください」
不動明王は涙ぐんで言いました。
「よし、行こうぜ」
通は陽気に言って歩き出します。
「そうなんですか」
樹里は笑顔全開で馬になった馨に跨りました。
「またそのうち俺と代われ」
左京がこっそり言いました。
「凄いな。紅孩児を鍛えてもらうか」
影の薄い牛魔王が言いました。
「そうね」
鉄扇公主が同意します。紅孩児が哀れです。
そこに別の明王が現れました。
「これより先は……」
その明王は名乗る事すら許されず、通にボコられました。
「鬱陶しい奴らだ」
通が言いました。
