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第九百三十九話 通敗北編

 御徒町樹里は西を目指していましたが、第六天魔王を追って第六天に来ました。


 魔王は反撃できない通に接近し、容赦なく殴ります。


「ぐう」


 血飛沫が上がり、通は滅多打ちです。


「きゃああ!」


 蘭達が絶叫します。


「あまり助けに行きたくない」


 九霊元聖がボソリと言います。


「俺も」


 露津狗までそう言いました。


「何言ってるのよ、早く通様を助けに行きなさい!」


 蘭達が鬼の形相で言いました。


 女媧じょかも言ったので、何も言っていない伏羲ふくぎまでビビりました。


「おじい様、通様を助けないのなら、嫌いになります」


 黄姫のその言葉で元聖が飛びます。


「お前様!」


 女媧が睨んだので慌てて飛翔する伏羲です。


「左京さん、兄を助けてください」


 馨が言いました。左京は魔王に殴られるままの通に自分を重ねました。


おとこだ)


 好きな女のためにはどんな痛みにも堪える。左京は通に親近感を覚えます。


「ぐあ!」


 しかし、魔王は通を倒してしまいました。

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