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第九百三十五話 通の秘策編
御徒町樹里は西を目指していましたが、第六天魔王を追って第六天に来ました。
魔王は通の正拳突きで吹っ飛びました。
「バカか、てめえは? この俺は天上界で一番の喧嘩上手、通様だぜ。隙を突くなんて、一億年早いよ」
通はドヤ顔で言いました。
「おのれ……」
魔王は殴られた顔面を撫でながら通を睨みます。
「素敵」
蘭と黄姫が異口同音に言います。
「可愛い」
女媧が呟いたので、伏羲がビクッとします。
「それとな、お前が奪った九霊元聖の力、さっきバラバラにした時、いただいたぜ」
通は嬉しそうに言いました。
「何だと!?」
魔王は焦ったようです。
「てめえがこの第六天じゃ不滅なのは知ってるさ。だからてめえが今まで奪って来た他の者達の力を奪い返してやるぜ」
通が言いました。魔王の顔に驚愕の色が浮かびました。
「ほらよ、元聖。お前の力だ」
通が光る拳大の玉を放りました。
「かたじけない、通殿」
元聖はそれを受け取って言いました。