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第九百三十四話 甦る魔王編
御徒町樹里は西を目指していましたが、第六天魔王を追って第六天に来ました。
通によって粉微塵になった魔王です。
「ざまあみやがれ!」
通は胸を張って大威張りです。
「かっこいい、通君!」
蘭と黄姫が手を振って言います。
馨と九霊元聖は面白くなさそうです。
「何だよ、お前ら、もしかして俺が来るのを待ってたのか? 情けねえな」
通はニヤニヤしながら孫左京達の方に飛翔して来ます。
「おい、奴はまだ死んではいない! お前は奴を回復させていただけだ」
九霊元聖が叫びました。すると通はニヤリとして、
「知ってるよ」
「え?」
キョトンとする元聖と露津狗です。
「そうなんですか」
樹里も気づいていたようです。
「知っていても遅いわ!」
魔王はスーッと通のすぐ後ろに甦りました。
「死ね、龍の子よ」
魔王は爪を通に突き立てました。
「おせえよ」
しかし、通はそこにはいませんでした。
「何だと!?」
魔王が気づいた時には通の拳が魔王の顔面に減り込んでいました。