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第九百三十二話 通対第六天魔王編
御徒町樹里は西を目指していましたが、第六天魔王を追って第六天に来ました。
通は魔王に向かいながら、
「お前ら、こんなヘナチョコにいつまで手間取ってるんだよ? さっさと終わりにするぜ」
魔王は通に気づきました。
「西の龍王の長兄の通か? 面倒臭いのが来たな」
「何だと!? その減らず口もそこまでだぜ、魔王!」
通は魔王の目の前に降り立ちました。
「さてと口上はいらねえよな」
通はいきなり仕掛けます。
「どりゃ!」
まずは挨拶代わりの正拳です。
「ぐお!」
魔王はのけ反りました。
「それくらいで倒れるなよ。俺はオヤジとの修行で苛ついてるんだ」
通は魔王を更に殴り、倒れかけたところを蹴飛ばして起こします。
「もう一発!」
更に肘打ちを決め、魔王をまたのけ反らせます。
「強いのか?」
孫左京は首を傾げました。
「魔王が手出しできないんですよ! 強いんですよ!」
馨が言いました。
「そうよ、強いのよ」
乙女の目の蘭が言うと、馨はまたシュンとしました。