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第九百二十四話 仙人達の力編
御徒町樹里は西を目指していましたが、第六天魔王を追って第六天に来ました。
鴻均道人は魔王に神速の突きを繰り出します。
「うりゃあ!」
魔王はそれをかわしながら後退しました。
「押してるぞ、ジイさん」
孫左京が言うと、露津狗が、
「いや、ダメだ。道人様は力配分を考えておられぬ」
「え?」
露津狗の言葉に左京はギクッとします。
「お師匠様、助太刀致します」
女媧と伏羲が言いますが、
「ならぬ!」
道人はそれを拒否して一人で魔王に挑みます。
「どうした、老いぼれ? まだ一つも当たらぬぞ?」
魔王は余裕綽々です。
「そうかな?」
道人がニヤリとします。
「何!?」
魔王の身体が動かなくなりました。
魔王の背後から、太上老君、霊宝天尊、元始天尊が現れ、身体にしがみついています。
「老人の悪霊に取り憑かれた人みたい」
亜梨沙が酷い事を言いました。
呆れる蘭です。
「これを待っておったか」
魔王は歯軋りしました。