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第九百二十一話 魔王の反撃編
御徒町樹里は西を目指していましたが、第六天魔王を追って第六天に来ました。
魔王は次に霊宝天尊を睨みます。
「うぬの飛び蹴りで我の美しい顔が歪んだではないか!?」
魔王は雄叫びのように大声で言うと、バッと飛翔しました。
「く!」
霊宝天尊は徳利を持ったままで魔王に向かいます。
「あやつがあれほど真剣な顔をするとはな」
鴻均道人が璃里の肩を抱いて言います。
「応援に行けよ、ジジイ!」
孫左京が殴りました。
「酔漢風情が我に勝てると思うな!」
魔王は目を見開き、霊宝天尊と打ち合います。
左京には二人の突きが見えません。
「す、すげえ……」
霊宝天尊が魔王を圧倒します。
「ぬう!」
魔王は後退し始めました。
「おじいちゃん、頑張って!」
遊魔が叫びました。
「その言葉でじいちゃん、頑張れるぞい!」
霊宝天尊は更に魔王を追い詰めました。
「あ」
ところが急に動きが悪くなります。
その時、魔王の突きが霊宝天尊の腹を貫きました。