918/1000
第九百十八話 あと一歩編
御徒町樹里は西を目指していましたが、第六天魔王を追って第六天に来ました。
這いつくばっている魔王は憎らしそうに孫左京達を睨みました。
「おのれ、我をここまで愚弄しおって……」
九霊元聖が、
「まだそんな事言ってるのか、魔王? 止めを刺してやるよ」
と言うと、九つの頭をそのままでそれぞれの口を輝かせます。
「わあ、おじい様の必殺技」
黄姫が目を輝かせて言いました。
「最初から出せ」
左京が言いました。その通りですね。
「がああ!」
九個の爆炎が魔王に向かいます。
「ぐぬ!」
魔王は逃れようとしましたが、身体が動きません。
「ぐわあ!」
爆炎が魔王に命中し、魔王は業火の中に消えます。
「やった!」
亜梨沙と蘭が叫びました。
「うぐ……」
しかし、魔王は首だけを残して生きています。
「足らなかったかな?」
元聖がニヤリとして言うと、
「まずはお前からだ」
魔王の目が光り、元聖の首が吹き飛びました。
「おじい様!」
黄姫が絶叫しました。