第22話
第22話
そんな風に現実逃避していたら
「娘の方も能力開花したんだ?」
バッと振り返ったら知らない男。
娘を抱っこして息子の所まで走った。
だけど男は先回りして息子の傍にいた。
「子供達をどうするつもり?」
「そりゃ、国に報告するさ。
あんた達を国に報告する
義務が俺達にはあるんでね。」
……誰かに似てる?
あ。
「へぇ?ヴェレーナさんとケンカしてでも
私達を売りたいという訳ね?
……ダリオさんの乳兄弟さん?」
「……へぇ。俺が誰か分かるんだ?」
呆れた、こいつ知らないの?
「ヴェレーナさん、そっくりじゃないの。」
「……顔変えてんだけど?」
え?ん〜?マジマジと見つめて
「いや、ヴェレーナさん、そっくり。」
彼はその場で頭を抱えてうずくまった。
「俺の変装は母さん以外に
バレたことないんだけど。」
「そりゃ、息子を見間違えたりしないでしょ。」
うぅ。と唸っている男。
「私達を売ったらヴェレーナさんは泣くだろなぁ?
子供達の事も可愛がってるし?
あーぁ。息子に裏切られる
ヴェレーナさん可哀想。」
追い討ちになれ!
「そうですね、そんな息子だったとは
ガッカリです。」
「ヴェレーナさん!」
「……母さん。」
「お屋敷ではヴェレーナと呼びなさい。
貴方の方が役職は上なのですから。」
うん、親子だなぁ。
めっちゃシュンってしてるじゃん。
「それより、お前、自己紹介はしたんでしょうね?」
「あ、忘れてた!
俺シルヴィオ・モレッティ!」
ヴェレーナさんが額を抑えて俯いて震えてた。
これは説教モードになるな。ふん、ざまぁ。
「……お前はぁ〜っ!何故いつもそうなのです!?」
「うわぁ!勘弁してよ!」
ドタバタと2人が部屋から出ると
入れ替わる様にダリオさんが来た。
「すまないな。シルヴィオは立場上
疑ったりしなきゃいけないんだ。」
「えぇ、分かってます。」
でもそれはソレ、これはコレ。




